シーサイド発

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『グラン・トリノ』

2010年02月11日 00時47分29秒 | MOVIE
2008年『GRAN TORINO/グラン・トリノ』 クリント・イーストウッド監督/主演

[ストーリー] 朝鮮戦争の帰還兵でフォードの自動車工だった老人ウォルト・コワルスキー(クリント・イーストウッド)は、妻に先立たれ息子たちにも邪魔者扱いされつつ、日本車が台頭し東洋人の町となったデトロイトの通りで隠居暮らしを続けていた。人種差別主義者で外国人を毛嫌いしていた彼の家にヴィンテージカー、グラン・トリノを狙い、ギャングらにそそのかされた隣家のモン族の少年タオ(ビー・ヴァン)が忍び込むが、コワルスキーの前に逃げ去る。

なりゆきでタオの姉スー(アーニー・ハー)を不良達から救ったウォルトは、助けてくれたお礼にとホームパーティに彼を招き、歓待してくれた彼ら家族の温かさに親しみを覚える。そしてタオに一人前の男として仕事を与えてやろうとする。だが、それを快く思わないモン族のギャングらがタオにさらなる嫌がらせを加え、顛末を聞いて激昂したウォルトはギャングのメンバーに報復する。これに対してギャングらは一矢を報いようとタオの家に銃弾を乱射し、スーをレイプする。復讐の念に燃えるタオと、それを諌めるウォルト。報復の連鎖に終止符を打つべく、ウォルトはひとりでギャング達の住みかに向かう…。


<感想>
ずっと観たかった「グラン・トリノ」。ようやく先週末見終えました。
グラン・トリノって何のことだろうと思ったら、車の車種だったんですね。凄くカッコいいヴィンテージ・カーです。
主人公のウォルト・コワルスキー(クリント・イーストウッド)は元フォードの自動車工で、72年型のグラン・トリノを今も大切にしている。
日本車が蔓延る中、「やっぱりアメリカ人は国産車に乗らにゃいかん」」と言った感じで、誇りさえ感じている。いわば、彼を象徴するものが『グラン・トリノ』なのです。

差別主義者で、みんなからも邪魔者扱いされていたウォルトでしたが、タオやスーと接しているうちに、彼等に親しみを感じていくシーンにはじ~んとくるものがありました。
人に優しくされれば、あんなに頑固で偏屈なじいさんでも変わるものですね。
周囲の人に優しくされることもなかったから、あんな性格になったのかも知れません。元々は優しい人だったのかも。
そして、照れながらもタオに接しているウォルトが可愛くも見えました。自分が持てる技術をタオのためにせっせと教え、タオの成長がなにより嬉しかったに違いない。
復讐に燃えるタオを犯罪者にすることなく、自分の身をもって終止符を打ったウォルト。カッコいい最期でしたね。
身内なのに遺産の事しか考えていない息子たちよりも、タオにグラントリノを贈ったのは彼を認めた証ですね。

クリント・イーストウッドがこの作品で俳優業終りだなんて、もったいない。
彼は監督としても優秀だけど、素晴らしい役者だと思う。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
お久しぶりです~ (くりおね)
2010-02-16 09:00:13
ご無沙汰してましたm(__)m
風邪がなかなか治らなくてゆっくりネットすることもなかったので、「グラン・トリノ」ご覧になってたことに気づきませんでした。
お気に召していただけたようですね。彼の映画はある時期を境に「贖罪」がテーマになっているのですが、この作品はストレートでありながらも哀しさだけでなく鑑賞後にさわやかな気持ちになれる点が秀逸だと思います。偏屈ジイさんぶりは結構笑わせてくれましたし(笑)
エンディングでイーストウッド本人が歌うなんて珍しさもあり、アメリカでは評価も高くかなりヒットしたのですが、なぜかアカデミー賞の作品賞候補になれず残念でした。俳優最後の作品だったら主演男優賞もとらせてあげたかった!ちなみにご本人は「また出たくなったら出るかもね」とお茶目なことを仰ってます。
「チェンジリング」も良い作品でしたし、「インビクタス」も観に行こうかなと思ってます。
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⇒くりおねさんへ (ralphin)
2010-02-16 20:35:38
ご無沙汰で~す。
私も風邪がなかなか治らなくて、ドラマが溜まってます。
グラン・トリノようやく観ました。
予想以上によくって、感動しました。
なるほど「贖罪」がテーマになっているんですね。確かに最後は悲しかったけど、スッキリ感はありましたね。
エンディングの歌はイーストウッドが歌ったものだったんですか!?それはビックリ。
何でこの作品がアカデミー賞にノミネートもされなかったなんて信じられませんね。「スラムドック$ミリオネア」よりもふさわしいですけどね。
そうそう、主演男優賞も取ってもらいたかった!!彼は役者としても一流だからまだ出演して欲しいですね。
「チェンジリング」は先に観ましたが、これも良かったですね。今後のイーストウッド作品は目が離せないですね。
P.S.「天使と悪魔」も観たんですけど、レビューが難しくって、筆が進みません。
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