一寸の兎にも五分の魂~展覧会おぼえがき

美術展のおぼえがきと関連情報をすこしばかり。

人気抜群の「山口晃展」@横浜・そごう美術館

2013-04-29 | 展覧会
楽しみにしていた方も多いのではないでしょうか。

山口晃展~付り澱エンナーレ老若男女ご覧あれ~
 2013年4月20日(土)~5月19日(日)そごう美術館(横浜)



私も楽しみにしておりまして、ようやく1週間をすぎて行って参りました。

なんといってもですね、山口画伯の描くおじさんが好きなんですね~。

かっぷくよくてちょいくたびれてるのに、どこか美化されているおじさんたち。

「最後の晩餐」などが、その最たるものでございます。

が、今回の展覧会では、「最後の晩餐」は出品されておりません。

ということが、いってみてわかりました。

残念。

いろいろな作品が展示されておりまして、絵画作品だけでなく、インスタレーションや映像などもあり、山口晃というアーティストをさまざまな角度から見つめなおすよい機会である、と思いますです。

とにかく日本人のアーティストのなかでも人気抜群の画伯なので、若人を中心に大勢の観客がつめかけておりましたが、観にいったのが夕方だったせいか、見づらいというほど混んでもいず、幸いでした。

ちらほらと、年配の、現代アートに興味あるのかな???、という感じのお客さんもいらっしゃいまして、なかなか難解だったり、けっこうきわどい感じの作品もあるなか、どうお思いなんだろうかなど、余計なことまで考えてしまったのでした。

渋澤龍彦の『菊燈台』の挿絵も多数展示されており、原画のなまめかしさに軽く衝撃。いやはや。

同世代の会田誠に比べて「毒」がないと勝手に思っていたのですが、いやはやそうでもないような。

「毒」の種類が違うのと、効き方が違う気がしますが、やっぱりどこかに「毒」は潜んでいるような。

でも、そもそもアートっちゅうものはそういうものなのだ、というかなり大雑把な結論をもって、いささか性急にこの回は終わらせていただきます(ちょい眠いの)。

西暦2013年の日本において、若者を中心に支持されるアートがどういうものか、ということをあらためて確認し、自分なりの印象を持つためにも、行っておいたほうがよい展覧会だ、と思います。

なんといっても、見ておもしろいですし。

ちなみに展覧会のための図録はなく、『山口晃大画面作品集』などが販売されています。

会場ではポストカードなども売られていますが、必ずしも展示のある作品だけのラインナップではないそうです。だから、「最後の晩餐」の横長ポストカードもありました。でも小さいので、この作品をじっくり見るなら『さて、大山崎 』が一番いいと思います(と「最後の晩餐」にこだわる)。


*****以下、美術館HPの開始概要より*****

山口晃は、浮世絵や大和絵をはじめ、西洋美術、漫画など、時代も分野も越えた様々なイメージをベースに、古今東西あらゆるモチーフを緻密な描写で巧みに再構築する作風で知られています。馬型のバイクにまたがる武士、宇宙船と化したリモコン、居住スペースの付いた電柱、古今の人々と事物が共存する都市景観。一見ユーモラスでありながら、現代の日本や美術が抱える矛盾と問題を鋭い眼差しで捉えた山口の作品は、国内外で人気を集めており、その繊細で芯の強い描画技術には定評があります。近年は小説の挿画やCDジャケット、パブリックアート、CMの原画を手がけるなど、ますます活躍の場を広げ、2012年秋には平等院の養林庵書院へ襖絵を奉納し話題となりました。

横浜初の個展となる本展覧会では、ドローイングや油絵、立体作品、挿画を一挙に展覧し、山口晃の多彩なる画業をご紹介します。さらに現代アート国際展の開催地である横浜にちなんで、<一人国際展>の最新作「山愚痴屋澱エンナーレ2013」を会場内に設けるほか、ドナルド・キーン作「私と20世紀のクロニクル」の挿画全点を特別展示する予定です。老若男女、誰しもを惹きつける作品の数々をこの機会にぜひご覧ください。

開館時間  午前10時~午後8時
※入館は閉館の30分前まで

入館料 大人1,000(800)円、大学・高校生800(600)円、中学生以下無料
※消費税含む。
※()内は前売および20名さま以上の団体料金。
※障害者手帳をお持ちの方、およびご同伴者1名さまは()内料金にてご入館いただけます。
※前売券は、そごう美術館またはセブンイレブン、ローソンチケット、イープラスにてお取扱いしております。

主  催  そごう美術館
企  画  ミヅマアートギャラリー、イムラアートギャラリー
後  援  神奈川県教育委員会、横浜市教育委員会
協  賛 (株)そごう・西武



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