日本史大戦略 ~日本各地の古代・中世史探訪~

列島各地の遺跡に突如出現する「現地講師」稲用章のブログです。

金龍山常泉院|神奈川県海老名市 ~北条藤菊丸の北進と関係?~ 【歴史を歩こう協会・第1回歩く日 ②】

2019-02-11 14:14:30 | 歴史探訪
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 秋葉山古墳群を出て南へ向かいます。

 今日はいつもよりもゆっくり歩きますよ。

 本気を出すと競歩になってしまいますからね。

 しばらく丘の上を歩きます。

 大山は普段のダスキンの仕事での活動範囲からもよく見える山ですよ。



 あ、猫ちん。



 最初に皆さんにお配りしたルートマップには主な場所しか記載しておらず、私たちの会の特徴は道すがら見つけたスポットには極力立ち寄るところです。

 過去は寄り道ばっかりして、当初の予定通り完歩できないことも度々ありましたね。

 秋葉山古墳群がある丘の西側には常泉院があるので探訪してみましょう。



 常泉院は曹洞宗の寺院です。



 山号は金龍山。



 由緒が書いてあります。





 これによると、元々この地には鎌倉時代に創建された福泉寺という真言宗のお寺があり、それがのちに荒廃し、天文19年(1550年)に厚木市七沢の曹洞宗広澤寺3世勇安賢存によって再興されました。

 由緒書きの最後に秋葉山古墳群のことがチラッと書いてありますね。

 ※海老名市立郷土資料館の方の話によると、秋葉山古墳群が残っているのは該所が常泉院の土地だったために守られたことも大きいとのことです。

 本堂。



 ところで、天文19年というと、この地に小田原北条氏の勢力が伸びてきたころで、1540年頃の生まれである氏照は、当時藤菊丸と名乗り、常泉院から北に2㎞ほどの座間市入谷にある星谷寺周辺に居住していた可能性があります。

 当時はまだ大石氏に養子に入る前で氏照の史料は乏しいのですが、常泉院の再興は小田原北条氏の北上と関連した動きかもしれません。

 それではさらに南下しますよ。

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