馬口山古墳は発掘調査がされていないため詳細は不明ですが、特殊器台形土器や特殊壺形土器が採集されていることから前期前半の最古級の可能性が高い古墳です。
発見容易
墳丘登頂不可能?
簡易的な説明板がある?
お勧め度:
*** 本ページの目次 *** 1.基本情報 2.諸元 3.探訪レポート 4.補足 5.参考資料 |
1.基本情報
所在地
奈良県天理市兵庫町308
現況
雑木林
史跡指定
出土遺物が見られる場所
2.諸元
築造時期
前期前半の可能性が高い
墳丘
形状:前方後円墳
墳丘長:110m(『天理の古墳 100』)
段築:
葺石:
埴輪:特殊器台形土器・特殊壺形土器(埴輪のルーツとなったもの)
主体部
地中レーダー探査で後円部に反応
出土遺物
特殊器台形土器
特殊壺形土器
後円部で板石
周堀
不詳
3.探訪レポート
2020年9月4日(金)
この日の探訪箇所
【午前・大和古墳群】
星塚古墳および大和神社 → 馬口山古墳 → フサギ塚古墳 → 栗塚古墳 → マバカ古墳 → ノムギ古墳 → ヒエ塚古墳 → クラ塚古墳 → 波多子塚古墳 → 西山塚古墳 → 東殿塚古墳 → 西殿塚古墳 → 下池山古墳 → 中山大塚古墳
【午後・飛鳥】
岩屋山古墳 → 吉備姫王墓 → 梅山古墳(欽明陵) → 鬼の雪隠・鬼の俎板 → 小山田古墳 → 野口王墓(天武・持統陵) → 国営飛鳥歴史公園館 → 中尾山古墳 → 高松塚壁画館 → 高松塚古墳 → 文武天皇陵 → 檜隈廃寺跡 → キトラ古墳壁画体験館 → キトラ古墳
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大和神社の参道を東へ向かいます。
参道の途中の畑から望む馬口山(ばぐちやま)古墳。
鳥居を出て境内を振り返ります。
では、馬口山古墳の方へ行ってみましょう。
※後日註:帰宅後に気づきましたが、墳丘東側の直線道路は上ツ道でした。
墳丘の東側には周濠の名残のようにみえる溜池がありますが、周濠を再利用したかどうかは分かりません。
説明板とかはなさそうですね。
※後日註:帰宅後にWebで調べてみたら古い感じの説明板があるようです。
『天理の古墳100』によると、現状で110mの墳丘長の前方後円墳で、発掘調査は行われていないため詳細は不明ですが、2010年に天理大学が後円部墳頂の地中レーダー探査を実施し、主体部らしき反応を得ています。
後円部で板石が採取されていることから、埋葬施設は竪穴式石室である可能性が高く、また、墳丘上で特殊器台形土器や特殊壺形土器が採集されており、そう考えると前期の中でも前半、つまり、箸墓や中山大塚などとさほど築造時期が変わらない古い古墳の可能性が高いです。
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4.補足
5.参考資料
・『大和古墳群Ⅰ ノムギ古墳』(天理市教育委員会/編) 2014年
・『天理の古墳 100』(天理市教育委員会/編) 2015年
・「前方後円墳データベース」 奈良女子大学