三吉(みつよし)2号墳は古墳時代中期に築造された墳丘長93mを誇る大型の帆立貝形古墳です。
発見容易
墳頂登頂可能
簡易説明板あり
駐車場あり
トイレは公園内各所にあり
お勧め度:
1.基本情報
所在地
奈良県北葛城郡河合町佐味田2202(中和公園事務所)
現況
公園
史跡指定
出土遺物が見られる場所
2.諸元
築造時期
5世紀後半
墳丘
形状:帆立貝形古墳
墳丘長:93m
墳高:
段築:
葺石:
埴輪:あり
主体部
出土遺物
円筒埴輪、家形埴輪
埴輪棺(前方部外堤)
周堀
3.探訪レポート
2020年9月5日(土)
この日の探訪箇所
狐井稲荷山古墳 → 狐井城山古墳 → 領家山古墳群 → 築山古墳 → かん山古墳 → 新山古墳 → 安部山1号墳 → 牧野古墳 → 佐味田宝塚古墳 → 三吉2号墳 → 巣山古墳 → 狐塚古墳 → 倉塚古墳 → 一本松古墳 → ナガレ山古墳 → 乙女山古墳 → 池上古墳
⇒前回の記事はこちら
家屋文鏡が出土した佐味田宝塚古墳を見た後は、いよいよ馬見古墳群の中でもメイン的様相を呈している馬見丘陵公園の古墳へ向かいます。
さきほど歩いてきた道を引き返します。
今度は精神的余裕があるため、周辺の景色を見ながら歩きますよ。
池の向こう岸は公園のようになっているのでしょうか。
なにやら説明板らしきものが見えますね。
呪力ズーム!
人間たまには、ほのぼのしたいものですね。
馬見丘陵公園の森が見えてきました。
谷まで降りてくると、道しるべがありました。
でも単に古墳の方向を示すだけというのは少し不親切で、距離を書いておくといいですよね。
例えば、今日の私とは逆に馬見丘陵公園からこちらへ歩いてきた人が、これを見て佐味田宝塚古墳が近くにあると思ったとしても、実はあと700mはありますし、さきほど自分で歩いて分かっていますが、本当に古墳はあるんだろうかと不安になる道ですから、距離は書いてあった方が旅人は安心します。
史跡案内図もあります。
ではまた丘に登ります。
今日は新木山古墳は割愛します。
多分時間もないし、体力的、というか足がそろそろダメになりそうなので無理だと思います。
※後日註:新木山古墳は、2021年4月9日に訪れました。
ここには南北方向で北流する佐味田川が流れており、馬見丘陵と一口にいっても、西側にある滝川とこの佐味田川によって細長い3つの丘に分けることができます。
今まではその3つの丘の真ん中にいたのですが、これから東側の丘へ登ります。
橋の名前が面白いですよ。
「だだ橋」。
私的には「だだ」と言ったら、ラーメンの「田田」です。
上に載っているモヤシを食べきるまで、所要時間の半分を要します。
そういえば、先月行きましたな。
それはそうと、「だだ」って面白い地名ですね。
※後日註:帰宅後に知りましたが、ここの東側の字は「ダダオシ」と言って、ダダオシ古墳という墳丘長48mの前方後円墳があるようです。
さあ、ようやく馬見丘陵公園に着きました。
もう14時半を過ぎていますし、今日はすでに16㎞歩いていますが、これから馬見丘陵公園内の古墳探訪を始めます。
南側入口から入りますよ。
公園の全体図があります。
今日はこの公園を北へ向かって歩いて行き、この地図には載っていませんが、最終的には池部駅の隣の箸尾駅で近鉄に乗ろうと思っています。
遠くの森が巣山古墳でしょう。
公園の全体図には載っていないのですが、入ってすぐ右側に墳丘らしきものがあります。
お、詳しい図がありますぞ。
三吉2号墳という帆立貝形古墳のようです。
でも帆立貝形で墳丘長93mはでかいですね。
登ってみましょう。
円丘に突出部のようなものが付いていますが、向こう側から墳頂に登る階段のようです。
墳頂。
現在のように公園として整備される前の写真を見るとここに一般のお家が建っています。
後円部に母屋を建て、前方部はお庭として使っていたようです。
この位置からだと巣山古墳は樹木にさえぎられて側面全体が見えるというわけではないですね。
見下ろすと前方部の幅がかなり広いのが分かります。
さすが93mの大型帆立貝形古墳ですが、馬見古墳群には墳丘長130mを誇る日本で2番目に大きい帆立貝形古墳である乙女山古墳がありますからあとで行ってみますよ。
今は残っていませんが、往時は周堀と外堤も存在し、前方部の外堤上に埴輪棺を埋納した土坑が見つかり、その埴輪棺を編年に照らし合わせて、三吉2号墳の築造時期は5世紀後半とされています。
墳丘を降ります。
階段を少し下ると巣山古墳の横腹が先ほどよりもよく見えます。
巣山古墳とは反対側の西側の少し離れた場所に墳丘のようなものが見えます。
さきほど話したダダオシ古墳かなと思いましたが、そうじゃないようです。
ダダオシ古墳はここからでは森に隠れて見えません。
つづいて、馬見古墳群で最大の巣山古墳を見てみましょう。
⇒この続きはこちら
4.補足
5.参考資料
・現地説明板
・『シリーズ「遺跡を学ぶ」026 大和葛城の大古墳群 馬見古墳群』 河上邦彦/著 2006年