「おれと友人をいじめたやつを許さない」・・・多摩区の中3男子生徒が自宅で自殺
2010年6月9日 朝日新聞の1回目の記事
川崎市多摩区にある市立中学3年生の男子生徒(14)が自宅のトイレで自殺していたことが9日、神奈川県警や市教育委員会への取材で分かった。 麻生署によると、トイレからは「友達へのいじめを止められなかった」といった内容をうかがわせる手書きの遺書が見つかっており、同署や市教委がいじめの有無や詳しい経緯を調べている。
麻生署によると、7日午後4時50分ごろ、同市麻生区にある自宅のトイレで倒れている男子生徒を母親(44)が見つけ、119番通報した。生徒は病院に運ばれたが、死亡が確認された。トイレから有毒ガスが検知されたことから、同署は生徒がガスを発生させ、自殺したとみて調べている。ガスは硫化水素とみられ、生徒が材料の薬品を自分で購入し、調合したらしい。
捜査関係者によると、遺書はA4判1枚。
「先立つこと」への家族あてのおわびに加えて、友人1人の名を挙げ、「おれと友人をいじめたやつが悪い」などとする文言があった。さらに数人の名を挙げ、「決して許すつもりはない」などと記されていたという。
市教委などによると、生徒は父母と祖母、兄との5人暮らし。
野球部に所属して、勉強にも前向きに取り組んでおり、学校には一日も休まず通っていた。
担任教諭は「いじめについて把握していない」と説明しているという。
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