震災四年目の節目に。過去の記事を再度掲載させていただきます。
地震の後のお話を今日も少しだけさせていただきます。
地震から2日後。お客様の安否を知る為に被害の大きかった湊地区へ向かう事にしました。
地震直後の数日は道路は車や家で塞がれていました。ガソリンも無くなってしまったのもあっていつもは車で向かう道を徒歩で行く事にしました。
トンネルの中を時折通る車のライトを頼りに歩いていきます。
歩道などないのでトンネルの脇のわずかな路肩をトボトボ歩いていきます。
長く暗く続くトンネルを歩いていくにつれ心細くなります。
「どうしてこんな事になってしまったんだろう。」
「この先どうなってしまうのだろう。」
気持ちがドンドン落ち込んでいきます。
半分ほど歩いた頃通りすぎようとした車の窓が開き声をかけられました。
「どうぞ乗ってください。私もこのトンネルを歩いたからお気持ちがよくわかります。」
後ろの座席には泥んこになった女性の方が乗ってました。私と同じように歩いている所を
呼び止められ乗せていただいていたようでした。
わずかな時間でしたが、この事はきっと一生忘れられないと思いました。
誰もが自分の事で精一杯な時に
人に優しく気遣える方が居るということ。
いただいた優しさを私も他の人に贈りたいと思います。
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