美味!な日々

2022年12月の観劇録(その1)

ツダマンの世界@Bunkamuraシアターコクーン
ラストシーン、熱かった~。当時の文壇のハチャメチャなところとか、戦争の愚かさとかを描きつつも随所でしっかり笑わせてくれる松尾作品、楽しかったです。心中のくだりはまさに太宰。玉川上水が身近だから思わずニヤリとしちゃう。間宮くんは時代背景にピッタリな昭和顔というのを改めて認識。器用だし、もっと舞台やって欲しい俳優さん。阿部サダヲは映像も途切れなく出ているのに舞台も毎年ちゃんと出てくれるのが嬉しいです。来年のクドカン舞台も今から楽しみ過ぎる。江口のりこの存在感たるや。猿時さんは出てくるだけで笑いが起きるし、何となくやる事がわかっていてもやっぱり笑ってしまう、稀有な才能。吉田羊の声ってもちろん役柄もあって結構クルクル変わるんだけど、ときどき声優の小山茉美さんの声に聞こえてびっくりしている自分にびっくりした。苦笑。

東京ラブストーリー@東京建物ブリリアホール
空キャストを拝見。原作漫画連載時&ドラマオンエア時は、当時は不思議な設定&キャラクターの主人公に???だったので、触れずに過ごし、今回のミュージカルで初めて触れました。で、やっぱりリカには共感できませんでした。

数時間に収まるようギュッとされたであろうストーリーは、時代が今になってはいるものの、昭和が透けて見えてなんとも言えず、懐かしいのか何なのかわからないけど、思わず「あぁ…」って心の中で言ってしまう感じでした。若い独身男性の住居でナイトガウンには噴き出したわ。
音楽は、メロディラインがキレイだなぁと思う曲が多くて良かったです。
カッキー、大河で来たねえ。良かったね~。と嬉しくなる客席の雰囲気。伸び伸び歌う姿に少し胸が熱くなりました。あと、笹本玲奈の圧倒的歌唱にはちょっと感動。今年のメリポピを濱めぐさん版しか観なかったことを少し後悔。あと、廣瀬友祐の完璧過ぎるイケメンっぷりは、もはや目の保養でしかなかった。今年はイントゥ・ザ・ウッズやモダン・ミリーと色んな顔の廣瀬くんを見られたのが良かったかも。それにしても高島礼子がソロで歌い出したのにはびっくりした!笑

幽霊はここにいる@PARCO劇場
たぶん音楽劇って言ってもいいくらい歌と音楽にも彩られた作品。砂にもね。神山くんは新感線のVBB以来かな。さすがジャニーズ!のキレキレダンスが見られます。先日の『パラダイス』もそうだったけど、今作も俳優・八嶋智人の凄さがとても良くわかります。バラエティの印象が強いのがもったいないくらいの圧倒的凄さ。大好きな田村たがめさんとの夫婦のやり取りがまたいい塩梅で。あと、まりゑ嬢がこれまた良かった。

安部公房作品は新国立劇場小劇場で観た『友達』以来だけど、あちらは次第に追いつめられる恐怖が凄かったので、こちらもそうかと最初は構えて観ていたのだけど、不思議だけど喜劇的な作品で、幽霊を連れている男に翻弄される街の人々がユーモラスに描かれていて、結果的にはとても楽しめました。

 
 
 
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