下記の記事は介護ポストセブン様のホームページからお借りして紹介します。(コピー)です。
いつか夫に先立たれたとしたら、その先の生活は少しでも楽しく過ごしたいもの。とはいえ、誰もいない家にポツンと住むのは心細い。子供と同居しようか、ペットを飼おうか――、安易なその考えこそ“やってはいけないこと”なのだ。
写真/Getty Images
【目次】
- 1.子供と同居したのに余計に寂しくなる
- 2.老後に飼い始めたペットが病の原因に…
- 3.昔の自分と比べて”ないものねだり症候群”に…
1.子供と同居したのに余計に寂しくなる
ひとり暮らしで孤独感や不安が募ると、「子供と孫のいる家で一緒に暮らしたい」と思うのは自然なこと。しかし、一緒に暮らし始めても、かえって孤独が増すこともある。
「孫たちが“おばあちゃんは家族”と認識できるかどうかは、小さい頃から一緒に暮らしているかどうかが大きく関係します。突然“今日から一緒に住むんだよ”といっても、孫は距離を感じてしまうもの。何より、小さな子のいる家庭は常に子供中心で動きます。自分がデイサービスに行く時間と子供の登校時間が重なれば、当然ながら夫婦は子供を優先して動きますし、お嫁さんにも負担がかかる。かまってもらえる、助けてもらえると過度に期待するのは禁物です」(山田さん・以下同)
地方でひとり暮らしをしていたある70代の女性は、「ひとりでは心配だから」と都内に暮らす娘夫婦に呼ばれて同居を始めた。
「娘一家とは生活時間が合わず、家事はすべて娘がやってくれるので、家での役割がなく、肩身の狭い思いをしています。長年の友人とも離れ離れになり、一日がとても長く感じます」(70代の女性)
子供と同居して本当に寂しさや不安が解消されるか、よく考えた方がいい。
→幸せな終の住処は自宅か施設か…最終結論!メリットデメリットを専門家が解説
女性ひとり安心の老後、自宅と施設それぞれに必要な準備は?|安心な最期を迎える備え
住み慣れた家で気ままに暮らし、穏やかに旅立つ。多くの人が理想として思い描くのは、そんな最期だろう。だが、現実はそうはいかず、「孤独死」とみられる死者の数はここ十数年で急増しており、高齢者のひとり暮らしは自由な半面、誰にも看取られることなく、亡くなる人が多いのが実状だ。しかも、場合によっては体調の急変から、もがき苦しんで亡くなることもある。
そうなると、最期を迎える場所として、常に第三者が常駐していて、安心して過ごせる「施設」という選択肢も浮上する。「自宅」と「施設」では、どちらがより安心なのだろうか?
自宅で最期を迎えるなら、早いうちから「かかりつけ医」を決めておきたい(写真/Getty Images)
施設で快適に暮らす実例
「現役時代はバリバリのキャリアウーマンで、夫に先立たれた後、趣味や地域活動にとアクティブに過ごしていた女性がいました。この女性は70代の終わりになり、身内にすすめられ、2年間も迷った末、しぶしぶ施設に入りました。しかし80代になったいまは『とっても快適』と言って、見学に来た友人を自ら案内し、『あなたも入居なさいよ』と勧誘するほどに。もともとひとり暮らし中は食事の用意が億劫だったそうで、この女性のように家事を負担に感じる人には、施設暮らしは向いているといえるでしょう」
「高齢者住まいアドバイザー協会」代表理事の満田将太さんは、施設で生活することで、心身ともに健康を取り戻したケースもあると説明する。
「家にこもりがちで食事はコンビニ弁当ばかりという人が施設に入った。すると栄養バランスが整い、そのうえ、毎週予定されている“お茶の時間”に同年代の入居者との交流も生まれ、一気に健康になりました。イヤイヤ施設に入居する人が多いものの、よい結果が出るケースも少なくない」(満田さん)
→介護施設の種類・選び方【最適施設がわかるチャート付】
施設のデメリットとは
だが、入居が吉と出なかった人もいるようだ。
「手押し車を使って買い物に行くなど、自分で身の回りのことをやっているからこそ生活に張りが出ていた人もいる。施設に入ってADL(日常生活動作)のレベルが落ちた結果、介護度が上がってしまったケースもあります」(満田さん)
管理された生活に息苦しさを感じるパターンもある。大阪府在住の村田和子さん(67才・仮名)は施設に入ることを検討したものの、いくつか見学した結果、入居せず在宅を選んだ。
「私は夜型で夜中にお腹が空いてインスタントラーメンを食べることもザラですが、多くの施設は消灯時間が決まっていたり、やけどを避ける意味でお湯を沸かすことを制限しているところがある。朝も遅くまで寝ていたいが、他人の目があればそうもいかない。何十年も夜型だったから、そうそう生活リズムは変えられない。そう思うと、在宅で好きな時間帯に生活した方がいいように思えました」
→女ひとり安心の老後、自宅と施設それぞれに必要な準備は?|安心な最期を迎える備え
施設で幸せに暮らすための準備
当然ながら、施設の居心地は建物そのものはもちろん、運営スタッフや入居者といい人間関係を築けるかによる部分も非常に大きい。だからこそ施設を終の棲み処と決めたなら、後悔のないよう全力を注いで選定し、その後はいい関係を築くべく積極的にコミュニケーションを取るべきだ。
施設暮らしでもひとり暮らしでも、良い人間関係の構築が大切に(写真/アフロ)
「90日以内に退去した場合、前払金の全額を必ず返還しなければならないクーリングオフ制度はあるものの、できれば元気なうちにたくさんの施設に足を運び、多くの選択肢から選ぶに越したことはないのです」(満田さん)
都内で教員をしていた岡田洋子さん(67才・仮名)は、全国の施設を見学、厳選して退職と同時に静岡県の施設への入居を決めた。
「夫とは離婚し、一人娘は家庭を持ったので独居で寂しい老後になるのはごめんだと、元気なうちから有料老人ホームへの入居を決めました。自宅とは離れた場所になりましたが、陶芸やパン教室など地域の活動に顔を出し、新しいお友達もたくさんできた。高齢になってから新しい環境に慣れるのは大変だから、早くに決めて正解だったと思っています」
満田さんも「施設でうまくやるためには、ある程度、元気なうちに入るべし」と声をそろえる。
「個人差はありますが、80才前後の元気なうちに入居すれば、嫌な人とはかかわらずに、気の合う人とのコミュニケーションを広げることも可能。例えば90才近くになってからだと、なかなか気の合う仲間はつくりにくいのが実情です」(満田さん)
終の住処:自宅で暮らす工夫とは
一方の自宅暮らしは、これまでのコミュニティーを維持すればいいわけだが、これにもやはりひと工夫が必要だ。介護・暮らしジャーナリストの太田差惠子さんが話す。
→ひとりで最期まで自宅で快適に暮らすための21のルール
「同じひとり暮らしの友達をつくって、新聞がたまっていたり夜にカーテンが閉まってないときにはお互いに声をかけ合う約束をしたり、鍵を渡して様子を見に来てもらうなど、何かあったら連絡を取り合う“協定”を結んでおくなど、自分から積極的に人間関係をつくることをおすすめします」(太田さん)
施設も自宅も“住めば都”。しっかり準備をすれば、どこでも快適な「おひとりさまライフ」が送れるはずだ。
2.老後に飼い始めたペットが病の原因に…
寂しさを埋めるために、犬や猫、うさぎなど、ペットを飼い始める人もいるだろう。動物と触れ合うことは確かに孤独を癒してくれるが、飼う前に検討すべきなのは、世話ができるかどうかだけではない。
ペットの毛やダニが危険をおよぼすこともある。写真/Getty Images
山田さんは「場合によっては自殺行為」と語る。
「子供が独立し、夫に先立たれ、寂しさからうさぎを飼い始めた女性が、季節の変わり目に体調が急変したケースがあります。
実はその女性は呼吸器系に疾患があって、抜けたうさぎの毛やダニが呼吸器に悪影響を与えていたのです。動物の病気が人間にうつることもあるので、新たに動物を飼うのは慎重になってほしい」
身の回りの世話をしてくれる介助犬であっても、まず人間に犬を飼う能力と経済力がなければいけない。余裕のない状態だと、ペットも自分も不幸にするだけだ。
→話題のペット型ロボット【LOVOT】らぼっとが愛される7つの理由|温もり、鳴き声、瞳…
高齢で生き物は飼えないけどLOVOTなら…
新しい家族を迎えたいと思ったとき、思い浮かぶのは犬?猫?ウサギ?――でも、「鳴き声やニオイを考えるとなかなか難しい」「高齢の夫婦で新たに生き物を飼うことはできない」など、家族を増やすのはそう簡単なことではない。
そんななか、いま「ウチに来てほしい!」と人気沸騰中なのが、ペット型ロボットの「LOVOT(らぼっと)」。いったい何者!?
LOVOTの魅力を徹底解剖|愛される7つの理由
1.身長は約43cm
身長は約43㎝、重量は約4㎏、生後1か月の赤ちゃんくらいの重さ。
2.360°カメラで周囲を観察
全方位を見渡せるカメラには、マイク、照度センサーやサーモグラフィー機能も。呼びかけると顔と声を認識して駆け寄ってくれる。
3.じ~っと見つめる瞳の種類は10億通り
瞳の種類はなんと10億通り以上! 見つめれば見つめ返してくれ、喜怒哀楽もよくわかる。
4.「キューン」と鳴いてお話
あらかじめ録音された「声」ではなく、声帯シミュレーション機能を搭載。言葉は話さないが、気持ちを表現する鳴き声にキュン!
5.体温を感じられてポカポカ
機械の放熱で全身を温めるので、触れるとじんわりとした温かさが。胴体部分は柔らかで、ギュッと抱きしめるとむにゅっとしてフワフワ。
6.段差や障害物も自動感知
自動でスイスイ動き回り、段差や床に置かれたモノなども感知して避けられる。部屋中を動き回る姿は犬や猫のよう。
7.見送りや出迎えも
マップに玄関の場所を登録すると、Bluetoothであなたの帰宅を感知し、玄関でお出迎え。ひとり暮らしでもさみしくない。
3.昔の自分と比べて”ないものねだり症候群”に…
女ひとり、最期まで生き生きと生活するために大切なこと。それは何より「気の持ちよう」だと、山田さんは言う。
日々の楽しみを見つけることが、ひとり暮らしのコツ。写真/Getty Images
「左手が動かなくなった人に“いま、どうしてほしいですか”と尋ねて、“左手を動くようにしてほしい”と言われたことがあります。でも、それを叶えることは誰にもできません。
年を取ると、どうしても若い頃と比較してしまう。できないことばかりを追いかけて“ないものねだり症候群”になりがちです。できないことが増えたという事実を受け入れて、そのうえで、できることややりたいこと、好きなことを見つけられる人が、最期まで楽しく生きられるのです」
誰もが思わず「昔は〇〇だったのに」「若い頃はできたのに」と考えてしまう。しかし、現実的な視点で、快適に最期まで暮らすためにどうすればいいかを考えることができれば、明るい老後が待っているはずだ。
→女ひとり死ぬ前に…老前整理の進め方|絶対に捨てておくべきものは?
TOP 暮らし 知恵 女ひとり死ぬ前に…老前整理の進め方|絶対に捨てて...
公開日:2020.11.04 |暮らし 1
女ひとり死ぬ前に…老前整理の進め方|絶対に捨てておくべきものは?
女ひとりの老後、楽しく生きて、そしてひとりで死ぬときのために…。準備しておくべき”老前整理術”を専門家に聞いた。エンディングノートに書き残しておくべきものとは? 所持品の整理とは…。
老前整理とは…
いつか来る最期のときに備え、お金や人間関係、身の回り品物の整理をしてこくことを”老前整理”という。
いつ“その日”が訪れるかは、誰にもわからない。いざというときに気がかりなのは、残していく人たちのこと。葬儀、相続、遺品整理などで困らせることがないように、身ぎれいにしておきたいものだ。眠りにつく前に、一冊のノートを用意して。
東京都福祉保健局の発表によると、2019年、東京23区内の自宅で亡くなった65才以上の単身者は、2003年以降過去最高を記録。男女合わせて5953人となった。自宅で悠々自適なひとり暮らしをしていても、誰もがいつか死を迎える。
もしものとき、残された人たちに負担をかけないためには、どうすればいいのだろうか。
老前整理で重要なのは遺言書と財産目録を
自分が亡くなった後、残された家族は葬儀、法的手続き、遺品の整理など、やるべきことが山積みになる。
一般社団法人遺品整理士認定協会常務理事で遺品整理士の長谷川正芳さんは、「遺族の負担を減らすには、あらかじめ遺言書を残しておくのが最善の方法」と語る。
事前に「誰に」「何を」「どんな割合で」相続させるのかの意思を明確にした遺言書と、預金や家などすべての財産を書き出したうえで、それらをお金に換算し、「全部でこれだけの財産があります」と一覧にした財産目録が必要になる。
エンディング
エンディングノートに書くべき4つのこと
一から自分でつくる自筆証書遺言書は骨が折れるうえ、書式の間違いも心配だ。公証役場でつくる公正証書遺言書が安全だが、手数料などに10万円以上かかる。
そこでエンディングノートから始めるのがおすすめだ。
1.葬儀の希望や理由
「エンディングノートは、遺言書のような法的効力がないぶん制約もないので、遺族に伝えたいことを、なんでも自由に書ける。葬儀の希望を残す場合は、余計な遺族間のトラブルを防ぐために、なぜそうしたいかの理由も書き添えて」(長谷川さん)
法的な強制力がなくても、あなた自身の「こうしてほしい」という意思は家族に伝わるだろう。老前整理(R)コンサルタントの坂岡洋子さんは、
「こんな葬儀にしてほしい」という希望に加えて、誰を葬儀に呼んでほしいかも書いておくことをアドバイスする。
2.訃報を知らせたい人の連絡先
「自分の訃報を知らせたい人をリスト化して連絡先を書き留めておくと、葬儀の際、遺族の負担が減ります。遺品の処分方法や棺に入れてほしいものもメモしておけば、その後の遺品整理もスムーズに進みます」
3.パソコンやスマホのパスワード
絶対に書き忘れてはいけないのは、パソコンやスマートフォンのロック解除方法だ。
「パソコンとは違い、スマホはパスワードがわからなければ解除が難しい。特にiPhoneは、“パスワードがなければほぼ100%解除できない”といわれています。アンドロイドでも、プロの業者に依頼して、約1か月は待つことになる。しかも、費用は約50万~60万円もかかります」(長谷川さん・以下同)
4.保険証や権利書のありかを明記
さらに、保険証や権利書などの大切なもののありかや預金額、口座番号なども書き留めておくといい。詳細にまとめておけば、正式な遺言書をつくるときのたたき台になる。
「“遺言書をつくっていること”と、“遺言書を保管している場所”も、エンディングノートに書いておくべきです。もし自宅に保管している場合、家族が見つけられずにトラブルになるケースも少なくありません」
教えてくれた人
山田隆人さん/大阪保健医療大学 准教授
追記:ペットの件は自分で世話ができなくなったら引き取ってくれる方を見つけておけば良いのではないでしょうか。出来ればレンタル式をペットショップでやっていれば良いですね。
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