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新・乳がん検診、貼る乳房… フェムテック展リポート

2021-11-06 13:30:00 | 日記

下記の記事は日経ウーマンオンラインからの借用(コピー)です。  記事はテキストに変換していますから画像は出ません

女性特有の健康課題をテクノロジーで解決する取り組み「Femtech(フェムテック)」。日本でも大手企業が参入を始め、近年注目を集めています。「日本らしいフェムテックを啓蒙しよう」と、2021年10月7日に『フェムテックジャパン2021/フェムケアジャパン2021』が開催されました。女性のライフステージに寄り添い、心と体の健康に関する課題を解決する25社・団体が出展し、元タレントのおかもとまりさんらが登壇する公開セミナーも行われました。会場で見つけた、注目の製品やサービスをリポートします。
急拡大する吸水ショーツ市場 ファッション性も進化
 日本のフェムテックで最初に光が当たった市場と言えるのが、吸水ショーツ。GUやユニクロが参入したことで、一気に注目度が増しています。
 「comfits」は、下着専門店の「フランデランジェリー」(フラン)が2020年に立ち上げたブランドです。欧米から取り寄せた吸水ショーツを日本人の体格に合わせてパターン改良し、はき心地にこだわって商品化しています。吸水部分は4層構造になっており、肌に触れる部分は綿95%の天竺生地を使用。成長や体の変化に合わせて長く使えるよう、XSから3Lまで6サイズを展開しています。
【01】2021年春に発売したレース素材のショーツ、2970円(税込)【02】レギュラータイプのショーツ(写真中央)は2090円(同)【03】レギンスタイプ(モデル着用)は22年投入予定
 顧客層は幅広く、日常的に運動をしている人や、更年期で月経周期が乱れがちな人、初潮を迎えたばかりで頻繁にトイレに行くのが恥ずかしいという子どもを持つお母さんにも支持されているそうです。
 顧客の声を取り入れ、21年春にはタンガタイプやレース素材など、ファッション性を意識した商品の販売も開始しました。22年春にはレギンスタイプの販売やカラーバリエーションの追加を予定しています。
服を着たままで、発見率5倍の乳がん検診
 マンモグラフィーでの乳がん検診は乳房を圧迫して撮影するため、胸を見られたり触られたりする恥ずかしさや、潰す時の痛みに抵抗がある人も多いでしょう。ドゥイブス・サーチの「無痛MRI乳がん検診」は、放射線科医の高原太郎さんが開発した新しい乳がん検診方法です。18年から導入が開始され、21年10月現在、約30の病院で受診できます。
 特徴は検査着やTシャツなど服を着たまま、専用の台にうつ伏せに寝るだけで撮影できるという点。放射線を使わないため、被ばくの心配もありません。乳房を圧迫しないので、マンモグラフィー検診ができない乳房再建手術を受けた人や、豊胸手術をした人でも安心して検査を受けられます。
マンモグラフィーでは白く映るがんが、高濃度乳房の場合見つけにくい
 マンモグラフィーの場合、がんは白っぽく映ります。乳腺の濃度が高い場合、写真のように乳腺部分も白く映ってしまうため、がんと見分けがつかないという難点がありました。50歳以下の日本人女性は8割近くが高濃度乳房(デンスブレスト)だとする調査もあり、マンモグラフィーではがんの発見がしづらいのです。
ドゥイブス・サーチではがんは黒く映る
 ドゥイブス・サーチでは、がん化している組織と健康な組織とで水の動きが異なる性質を利用し、がんを黒く見えるようにしています。マンモグラフィーよりも乳腺の量に左右されずに診断ができるのです。
 「マンモグラフィーでの乳がん発見率は1000人あたり2.7人(日本乳癌検診学会発表、18年データ)。マンモグラフィーに超音波検査を加えると、1.5倍ほど多く見つけることができると言われ、乳腺の濃度が高い人は超音波検査を併用するように提案されるケースもあります。
 一方、ドゥイブス・サーチの無痛MRI乳がん検診のがん発見率は1000人あたり14.7人と、マンモグラフィーの約5倍、超音波検査を併用した時よりはるかに高い発見率です。これがたった1回の検査で可能となります」(高原さん)
 受診にかかる時間はおよそ15分。受付から会計までの時間も1時間あまりで済むため、例えばお昼休みに受診を済ませることも可能です。難点は、自治体などからの費用の助成がまだなく、受診費用2万円~3万円(医療機関による)が自腹となる点です。「国や自治体からの助成対象の承認を受けるのはハードルが高いですが、企業の健診メニューとして安価に受けられるようにする方法は現実的と考えており、今は主にそちらを目指して活動しています」(同)
「貼るだけ」の人工乳房で温泉にも入れる
 日本では年間約9万人が乳がんと診断されています(国立研究開発法人国立がん研究センター調べ)。乳がんは5年生存率が9割を超え、早期に適切な治療をすれば助かる人が多い病気ですが、乳房摘出手術が避けられない場合があります。乳房の摘出によって喪失感に苦しんだり、体の左右のバランスが崩れて腰痛や肩こりが起こったりする人も。しかし、術後すぐ乳房再建手術を行うのは難しく、がん再発時には再建した乳房を再度手放さなくてはいけません。
 そこで注目されているのが、装着式人工乳房です。「ルアナブレスト」(カノアクルー)は100%シリコン製の人工乳房で、重みや肌の色までオーダーメードで再現。専用の装着剤「ルアナフィット」を使えば、3日程度装着したままで過ごせます。水やお湯で装着剤が溶ける心配もなく、旅行や温泉を気兼ねなく楽しめます。シリコーン製で柔らかいので、日常使いでは装着剤なしでも使用可能。人工乳房の周囲にある薄い人工皮膚部分が体温で温められて透明になり、肌になじむように作られています。
ルアナブレストは、S・Mサイズは29万7000円、Lサイズは33万円(いずれも税込)。専用装着剤のルアナフィットは、15mLで4400円(同)
 21年夏には東京都三鷹市に都内初の専用サロンをオープン。サロンで丁寧にヒアリングし、個別の悩みに寄り添いながら装着式人工乳房を制作しています。
カスタマイズができる新・生理アプリ
 生理時などの体調を管理するアプリに新顔が登場しました。21年5月に4MEEEがリリースした「4MOON」は、初めての生理から閉経後までずっと使える体調管理アプリ。開発責任者の佐久間李花さんをはじめ、ほぼ女性だけのチームで開発。メンバーそれぞれの立場で出たアイデアを積極的に取り入れたのだとか。生理、妊娠、出産、閉経と年齢によって変化する体調に対応するため、記録できる項目数は全部で127。妊活期や更年期などさまざまなライフスタイルに合わせてメニューをカスタマイズすることができ、幅広い世代が使いやすいシンプルなデザインが好評といいます。
 スマートフォンの標準カレンダーと同期してスタンプやリマインダーが使えるなど、カレンダーアプリとしても使いやすいのも特徴。家族やパートナーとカジュアルに体調を共有できるパートナー通知機能は5人まで無料で登録できます。
アプリメニューがユーザーのライフスタイルに合わせてカスタマイズできる。記録できる健康状態の項目数は127種類と多い
 Google Play、App Storeから無料でダウンロード可能。アプリ内で課金すれば医療相談ができ、日中なら1~2時間で医師から返信がもらえます。
 会場では、4MOONユーザーのおかもとまりさんによる公開セミナーも行われました。「私はPMSの対策として毎日必ずピルを飲んでいるので、アプリに通知が来る点がとても助かっています」(おかもとさん)。
右がおかもとまりさん、左が開発者の佐久間李花さん
育休復帰後の孤独感を和らげる応援アプリ
 「piam.」は21年6月に提供開始した、育児休業からの復職支援のためのアプリ。開発したのは、育休からの復職支援や人材研修を行うワークシフト研究所。その取り組みの一つ、育休中の女性を対象とした「プチMBA」は、参加者は累計1万2000人を超えています。
 同所は「プチMBAに参加していない女性たちも、仕事と子育ての両立に悩んでいます」と指摘。「育休中や復帰時の孤独感を和らげる、悩みを乗り越えるためのヒントを提供したい」とアプリを開発した目的を説明します。
「piam.」の機能は、毎日届く応援メッセージなど。プチMBAの講義内容も含む
 アプリの機能は主に3点。1つは、毎日届く応援メッセージ。内容は、プチMBAの講義内容の一部や、講義参加者と講師とのやりとりをヒントに作成しています。2つ目は「今日の自分を褒める」スタンプをカレンダーに記録する機能。最後がアンケート機能。全国の育休復帰者のアンケート結果から、両立の知恵を得ることもできます。Google Play、App Storeから無料でダウンロード可能です。
災害時の女性のために 防災対策にもなる授乳服
 1997年に創業し、授乳服を通じて女性の活躍を支援してきたモーハウスは、04年の新潟中越地震以来、避難所向けに授乳服や授乳用インナーを支援してきました。
 災害時、避難所に行けば、人工乳のみで育てている家庭にはミルクの援助があるかもしれませんが、母乳で育てている家庭は、急に人工乳に切り替えることはできません。そんな時に利用したいのが授乳服。授乳服なら授乳ケープよりもよりさりげなく、肌を見せずに授乳することができます。なにより、授乳時に人けの少ない場所に移動しなくて済み、性犯罪抑止にもつながるといいます。
防災Tシャツ。モーハウス本社の茨城県が2011年の東日本大震災で大きな被害を受けた。当時被災者だったスタッフの経験が製品開発に生かされている。8800円(税込)
 モーハウスでは災害用授乳服・防災Tシャツの備蓄を提案しています。防災Tシャツは授乳しやすく、オールシーズン活用できるよう、厚手生地を使用しながら風を通しやすいデザインに。ゆったりしたシルエットなので、妊娠中・授乳中ではない人も着用できます。吸水速乾素材を使用して、被災時でも扱いやすくなる工夫も。現在、複数の自治体で災害備蓄として採用されているそうです。
子どもが生理を知るためのキット
 自身が子ども時代、性犯罪に巻き込まれそうになったとき「恥ずかしい」「親に伝えてはいけない」と感じ、1人で抱え込んでしまった経験を持つ、「READY BOX」プロジェクト代表の三上麗さん。子どもたちが楽しみながら正しい性の知識を身に付け、親子で性について話すきっかけにしてほしいと開発したキットが「READY BOX」です。21年9月にECサイトを立ち上げ、一般販売を開始しました。
さまざまなアイテムが詰まった「はじめての生理準備BOX」
 「はじめての生理準備BOX」には、ナプキン、タンポン、布ライナーなどの生理用品とオリジナルポーチとステッカー、デリケートゾーンをケアするボディウォッシュに、医師が監修し、三上さん自ら制作に携わった「生理ってなに?」ブックレットがセットになっています。「ブックレットはPOPなデザインにして、難しい教科書っぽくならないように意識しました。生理を体のシステムとして楽しく伝えられれば」(三上さん)。価格は4000円(税込)。
「生理ってなに?」が分かるブックレット(単体では780円、税込)
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 日本がフェムテック元年と呼ばれたのは、昨年2020年のこと。今はまさに、女性の課題を解決する新商品・新サービスが続々と誕生&上陸しつつある局面のようです。
表参道で開催された展示会は、多くの来場者で賑わっていた
取材・文/渡部梓



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