下記の記事はプレジデントオンラインからの借用(コピー)です。
10月26日、晴れてご夫婦となった眞子さんと小室圭さん。婚約内定からの4年間には、小室さんの母、佳代さんの金銭トラブルに端を発した報道が過熱し、結婚に批判的な声も多く聞かれました。若者世代は、お二人のご結婚の経緯や今回の決断をどのように受け止めているのでしょうか。若者文化に詳しい原田曜平さんと9人の大学生が語り合います――。
【座談会参加者】
梅田(仮名)/亜細亜大学3年生
鈴木/桜美林大学3年生
田中(仮名)/慶應義塾大学4年生
山田(仮名)/慶應義塾大学3年生
大塚(仮名)/慶應義塾大学1年生
高橋(仮名)/立教大学2年生
佐藤(仮名)/慶應義塾大学4年生
森/青山学院大学4年生
林(仮名)/日本女子大学3年生
結婚にまで口出しをされるのは気の毒
【原田】眞子さんと小室圭さんがご結婚なさいました。みなさんの率直な感想を聞かせてください。
【田中】ご結婚に反対する声も多くありましたが、結婚は個人の自由。お二人が決めたことなら、周りがとやかく言うことではないと思います。「皇族の結婚は、国民に認められるものでなければならない」という人もいるけれど、皇室に生まれたがために結婚にまで口出しをされるのは気の毒です。生まれる家は選べないわけですから。
【大塚】自分の周りでも、反対すべきではないという人のほうが多いです。結婚に反対という意見は、表層的な情報に踊らされているにすぎない気がします。小室さんの母、佳代さんの金銭問題だったり、ご結婚に関する儀式をしない決断、一時金の辞退などばかりが取り沙汰されますが、当然ながらこうした情報だけがお二人のすべてではない。小室さんがニューヨークで勤務する法律事務所は、相当優秀でなければ入社できないといいます。若者はTwitterなどでこうした情報も得て判断しているので、頭ごなしに反対という人は少ないかと。
【鈴木】反対の声が多くても、結婚をあきらめなかったお二人の姿を見ると、お互いに好き同士なんだな、って思いますよね。応援したくなります。
親の問題を子どもはどこまで引き受けるべきなのか
【原田】お二人の結婚を祝福する意見が多いようですね。大人世代には反対の声も多いけれど、若者としてはモヤモヤする部分や祝福できない気持ちはないのですか?
【佐藤】反対の声が強いのは、佳代さんの金銭問題が解決されていないからですよね。でも、親の問題をどこまで子どもが引き受けるべきなんだろう? って思います。もちろん、金銭問題がクリアになっていたら、もっとすっきり祝福できるのに、という気持ちはありますが。
【高橋】金銭問題について報道が出た当初は、結婚はどうなんだろう? とも思ったけれど、皇族の方の結婚をとやかく言うこと自体が違うかな、という気がします。ただ、いろいろ言われている部分は、今後、きちんとクリアになっていけばいいなとは思います。
きちんと説明する必要はある
【山田】上皇や天皇のご結婚の際にも、反対する声はあったと聞いています。また、海外ではイギリスのメーガン妃もバッシングを受けていたり……。国民全員が賛成、ということのほうがめずらしいのかもしれないと思います。ただ、やはり日本人にとって大切な存在である皇室のことだし、税金も使われるわけだから、いろいろ報道されていることに対してきちんと説明する責任はあるのかなとは思っています。ご結婚が決まるまで、小室さんが説明逃れをしているような印象もあったので、そこは少し残念だったかな。
【大塚】小室佳代さんと元婚約者の方の間の金銭トラブルについては、はたから見ていると何が真実かはわからないですよね。また、これは個人の問題なので、その内実をつまびらかに周りに見せないといけないことでもないと思う。国民としては、結果的に「解決しました」ということさえ分かればいいのではないかと思います。
【原田】親と子を同一視するカルチャーは、日本だけでなくアジア全体に古い文化として残っていますね。若者からすると、「親の話で結婚に水を差されるなんて」と思うかもしれないけれど、この点には世代間ギャップが大きいのかもしれませんね。思いを貫く姿は若者に勇気を与えた
【林】確かに小室さんのお母さんにはあまりいい噂がないのは心配だし、賛成と言いきれない部分。でも、眞子さまが周囲の反対を押し切って結婚へと進まれたことは、すばらしいことだと思っています。若者世代には、進学や就職、結婚などの場面で、親や周囲のすすめに従うべきか悩んでいる人も多くいます。眞子さんのご結婚は、そういう人の背中を押してくれるものじゃないかと思います。
【原田】進路選択などに関しては、親や周囲の期待に応えたいという気持ちが強い?
【林】ひと昔前に比べたら「絶対に大手企業に入社しなさい」「高収入、高学歴の人でなければ結婚を許さない」といったことを言う親は少ないだろうと思います。でも、やっぱり親はそういう価値観の中で育ってきているから、自分のしたいことと親の希望との間で葛藤している子は多いと感じます。
【梅田】私も同感です。私自身は親とかなり仲良しで、だからこそ親の意見を気にしちゃう部分があります。母は古い価値観を持っている人なので、「こういう人と結婚してほしいな」という希望をぽろっと聞いたりすると、期待に応えられるかなって不安に思ってしまうこともあって。眞子さんの場合は、ご自分の思いを貫いた結果、秋篠宮殿下も最後は納得して送り出されたと思います。そこがすごくすてきだなと思います。
共働きというライフスタイルにも好感
【原田】眞子さんは、ニューヨークの美術館でお仕事をされるという報道もあります。この点についてはどうですか?
【森】お二人で海外でのライフスタイルを考えての選択だと思うので、周りがとやかく言うものではないと思います。
【山田】眞子さんは公人から私人になったのだから、働くことについて国民が口出しする問題ではないですよね。私自身もニューヨーク育ちなので、現地の生活もなんとなくイメージできますが、共働きの家庭がすごく多いです。ニューヨークは、自分からコミュニティに入っていかないと人と関与しにくい街。ずっと家にいるような生活では、孤独だと思います。働きたいという願望があるのならば、それは尊重されるべき。
【梅田】眞子さんは体調を崩されているという報道もあるので、まったく新しい環境でのお仕事はご苦労もあるかもしれないと心配はあります。でも、働くこと自体は賛成。私も将来、結婚してからも働きたいと思っているし、男女ともに働くことって普通のことだと思う。
【原田】若者世代は、ご結婚に対して好意的な意見が多いことが見えてきましたね。
【高橋】国際弁護士は難関の職業である、ということはよく知られていますよね。単身留学をして、法律事務所での勤務も決まっている圭さんに対して、スペックが不十分と糾弾する若者は少ないのではないかと思います。
【山田】皇族とのご結婚ということで、家柄や仕事を気にする人もいるのは理解します。ただ、若者はそこにはこだわってないと思いますね。本人たちさえよければ問題ない。
【梅田】私は、皇族の方にはある程度スペックの高い人と結婚してほしいと思います。その点、小室さんは学歴も高いし、国際弁護士になるということもすごいと思います。資格試験の結果はまだこれからだと思うので、もし不合格だったとしたら、「あれ?」って思うかもしれないですが。
マスコミの礼節の無さのほうが気になる
【大塚】SNSなどで、小室さんの留学先での成績、国際弁護士になることのハードルの高さなどの情報も目にしています。そうしたあまり報道されない情報も多角的に見ると、スペックに難ありとは言えないですよね。
それに、そもそもスペックって気にするべきではないと思います。眞子さんはもう皇室から離れられたわけですし、礼節が何もないというような人でない限り、学歴や職業で批判されるいわれはないと思います。ポニテや取材への対応でも叩かれたけれど、あれだって取材申し込みがあったわけではなくて突撃取材ですよね。小室さんに礼節を求めるのであれば、取材する側も最低限の礼をわきまえるべきです。
【原田】マスコミも過熱していて、プライベートを切り取って叩くような報道も散見される。若者の間では、むしろそうしたマスコミの報道姿勢に対して批判する気持ちのほうが大きいようですね。
「愛しています」発言を評価
【原田】若者世代は、さまざまな批判の声にはあまり共感する部分はなく、お二人を応援する気持ちが強いようです。批判が大きくなるのを防ぐには、どうすればよかったと思いますか?
【森】先日の会見で、小室さんが開口一番「私は眞子さんを愛しています」とビシッと言ったのは、すごくよかったですね。それまでは、ちょっとバッシングに負けている印象がありました。周りがとやかく言っても、「そんなの関係ない。僕は眞子さまが好きだから結婚します」と表明していれば、周りも納得したのではないか、と思います。ポニテで叩かれたときも「これは僕のスタイルです」という一言があってほしかった。
写真=iStock.com/kyonntra
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【鈴木】確かにポニテのことも、それ以前の金銭トラブルについても、何も言わずに黙り続けているイメージが強いです。もっと発信してくれれば、憶測で批判されることもなかっただろうと思います。
【原田】元婚約者の方の言い分もあるだろうし、小室さん一人の判断で自由に発信できない事情もあったのかな、とも思いますが……。小室さんも文書を発表していましたが、それは若者にはなかなか届いていないようです。今はSNSの時代でもあるし、若者としてはもっと自分の言葉で伝えてほしかった、ということですね。
SNSで“小室系女子”が話題
【鈴木】小室さん、眞子さんからの発信ではないですが、最近TwitterやTikTokで、圭さんがネタ化され始めています。婚約会見で、小室さんが「月を見たときに眞子さまにお電話しました」と話した言葉などを切り取って、ふざけてネタ化している感じです。眞子さんがもしご覧になったらお心を痛めないかとちょっと心配かも。
【梅田】私もTikTokで小室さんネタをよく見ます。ただ、ネタといっても、決してネガティブな感じではないんだよね。婚約会見で話された小室さんと眞子さんの電話のシーンをアニメーション化した動画とか、女子高生が小室さんのモノマネをするとか。これは若者がお二人に親しみを感じているからこそ、コンテンツ化して楽しむようになったということだと思う。また、コンテンツ化されることで、さらに若者にとって身近な存在になっているのかな、とも思います。
今、TikTokで「#小室系女子」が1170万回視聴されています。小室系女子というのは、ポニーテール、マスクに制服(あるいはスーツ)スタイルの清楚な女の子のこと。最初はネタで動画を上げている人が多かったのですが、先日の結婚会見を受けて、彼らを応援する人がより増えています。TikTok特有の「何でも推しにする文化」がここでも発揮され、眞子さんと圭さんの“推し活”を始め、動画を投稿するファンが増えているんです。
3年もの間、会うこともできず、さまざまなストレスにもさらされながらも純愛を貫いてきたお二人だから、ちゃんと幸せになってほしいです。
【原田】高校生、大学生にとっては、お二人の純愛に憧れたり、また身近に思う気持ちがあって、それがネタとして取り上げられることにつながっているのかもしれないですね。母の金銭問題に対して、若者は……
【原田】金銭トラブルがバッシングのそもそもの原因でした。前回の記事(「『若者に良い前例を示してくれた』大学生が眞子さん・圭さん結婚に感謝するワケ」)では親と子の問題は切り分けるべきだという意見も出ましたが、佳代さんについてはどんな印象を持っていますか?
【高橋】あまりいいイメージはないです。これまでの報道を見ると、ちょっと人としてどうなんだろう? と思ってしまう部分もあります。さらに、それについて一切口をつぐんでいるので、見えない部分までつつかれてしまっている。息子さんが皇族と結婚する以上、洗いざらい話すのが最善だったのではと思いますが……。
【山田】問題の真相について明らかにすべきという点では、私も同じ考えです。ただ、佳代さんは一般人なので、メディアが入り込んで報道が過熱するのも問題。文書を出すなりして、個人のプライバシーを守りながら説明する方法をとれたらよかったのかなと思います。
【鈴木】お母さまの問題ですが、いろいろな憶測が飛び交っていて、何が真実かはわからない。きちんと説明しないままだと、ずっと悪い印象のままになってしまいますよね。
【大塚】佳代さんへのバッシングが続いて、小室さんが親子関係を切らなければいけないような事態にならなければいいな、と思います。小室さんからも、解決にむけて自分が努力するという発言がありました。もしお二人にお子さんが生まれたら、子育てにはおばあちゃんの存在も大きいと思うし、親子関係にヒビが入らないことを祈っています。
【原田】若者世代は、お二人の結婚を純粋に応援していること、またお二人からの積極的な発信を求めていることも浮かび上がりました。批判の多い大人世代とは受け止め方が大きく違うことは、眞子さん、小室さんと世代が近く、共感できる部分が多いこともあるのかもしれませんね。
(構成=浦上藍子)
* 原田 曜平(はらだ・ようへい)
マーケティングアナリスト
1977年生まれ。慶應義塾大学商学部卒業後、博報堂に入社。ストラテジックプランニング局、博報堂生活総合研究所、研究開発局を経て、博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダー。2018年よりマーケティングアナリストとして活動。信州大学特任教授。
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