【GEORGE HARRISON with RICKENBACKER 360-12(1965) in 1966】
“Rickenbacker 360-12 ”。中でもファイアーグローはビートルズ
ジョージ・ハリスンが1964年から1966年まで使用していた12弦ギター
で、その外観はもちろん、音も非常にインパクトのあるものでした。
日本のファンは、1966年6月から7月に武道館で演奏された‘If I
Needed Someone’での印象が強いのではないでしょうか。このギター
の詳細については過去にこの記事でご紹介しております。宜しければ
ご覧になってみてください。
さて、気になることがあります。それは“360-12”のコントロール
系です。ギターのコントロール系は、ピックアップをの音量と音質を
制御するノブ(2ピックアップであれば2×2個)とピックアップ・
セレクターから構成されます。武道館でジョンとジョージが使用した
「カジノ」も然りです。しかし、この“360-12”では、それらに加え
『謎のノブ』が実装されています。冒頭の画像で2×2のノブの左側
に実装されている、やや小さめの『第五のノブ』がそれです。
これは「ミックス・コントロール」と呼ばれるノブで使用法は次の
通りです。
リッケンバッカーのブリッジ側のピックアップは特にOUTPUTが低く
抑えられているので、セレクターを「センター」、すなわち両方の
ピックアップ使用時はどうしてもネック側のピックアップの出力が
強くなってしまいます。そこでこの「ミックス・コントロール」を
使用し、ネック側のピックアップの出力を抑制することで、適度な
バランスに修正するのです。この音量のバランス調整は2つのノブ
(ボリューム)でも可能なのですが、ライヴ等で瞬時に音質を変化
させたいときに有効になります。
とまあ、こんなからくりなのですが、当のジョージはこの使用法を
よく理解していなかったようです。
ちっちゃなノブが1個ついていたんだけど
一度操作してみたら、変な音になったんで
使わなくなっちゃったよ。
ジョージは“360-12”の1963年製と1965年製を使用しました。武道
館で使用した1965年製の音はトレブリーに聞えますが、両者の音色の
差はさほどありません。音色を決定づけるピックアップセレクターの
位置は「センター」で使用することが多かったようです。
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