らば~そうる “IN MY LIFE”

旅、音楽、そしてスポーツのこと。過去、現在、そして未来のこと・・・「考えるブログ」。

778.ポールとベースの出会い

2007-12-23 | 12.THE BEATLES
【PAUL with “HOFNER 500/1”】 

 今から10年ほど前、ポール・マッカートニーは“I REMEMBER”と
題されたインタビューで子供の頃の音楽との出会いからビートルズの
解散に至るまでの数々のエピソードを回想しました。その記事の中で
「ベースとの出会い」を紹介したいと思います。

◇◆◇

 ベースは、ハンブルクに持っていった赤いロゼッティ・ラッキー・
セブンが最初だね。おもちゃみたいなベースだったけど、見かけは、
けっこうまともだった。スチュアートがバンドを抜けてハンブルクに
残りたいって言い出したもんだから、急遽ベース・プレイヤーを見つ
けなきゃならなくなった。僕は実のところ、ベースなんか弾きたくな
かったんだ。でも、誰かがやらなきゃならなかった。スチュアートは
僕にベースを貸してくれたんで、僕は仕方なくピアノをやめて、また
ステージのフロントに立つことにしたんだ。ベースを持ってね。もち
ろん、上下逆さまに持っていたよ。僕は左ききだから、楽器にはけっ
こう苦労したんだ。なんでも逆さまにして弾かなきゃならなかった。
そんな風にして、僕がめでたくベーシストに選ばれた、というか無理
矢理させられたというか、まあ、そんなところだね。

 ハンブルクの繁華街に大きなデパートがあって、その近くに小さな
楽器屋があった。その店に行ったときに、ヘフナーのベースを見つけ
たんだ。値段も手ごろだった。本当はフェンダーが欲しかったけれど
当時でさえ 100ポンドぐらいしたからね。僕が出せる金額といったら
せいぜい30ポンドだ。いつもピーピー言いながら生活していたし、あ
まり金を使いたくなかった。そうしたら30ポンドでヘフナーのバイオ
リン・ベースがあったんだ。左ききの僕にとっては、ピッタリのベー
スだった。形が左右対称だから、逆さにして弾いたってそんなに格好
悪くならないってことだよ。そのときからこれが僕のメイン・ベース
になった。現在(1996年:らば~そうる註)持っているのは、ビート
ルズの最後のツアーで使ったものだ。ずっと長いこと触らなかったん
だけれど、1989年ごろから、まだこのベースを弾くようになったんだ。

 驚いたことに、このベースは値段が安いわりには、サウンドがもの
すごく重厚で、しかもすごく軽量なんだ。すばらしいベースだよ。5
弦のウォルみたいな最近のベースは、椅子でも持ち上げているみたい
に重いけれど、ヘフナーは持っているとは思えないほど軽い。だから
自由にステージを歩きまわることができるし、指を速く動かすことが
できるから、弾き方のスタイルまで違ってくるんだ。結局、僕はまた
このベースに戻った。僕のヘフナーには、ビートルズ時代のステージ
の曲目リストのメモが、まだ脇に貼ってあるよ。

◇◆◇

 ポールとヘフナーは出会うべくして出会ったのですね。そして一度
わかれても再び巡り合うことになったのです。感動♪



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2 Comments

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リッケン (タケチャン)
2007-12-23 18:43:39
ボールが歌うようなベースラインを奏でるようになり
ビートルズサウンズががらりと変わったのはリッケン
を使いだしてからですけど、初期の音にはヘフナーの
マイルドな音質があっていたのでしょうか。
これも少し考えてみたいところですね。

ウィングス時代はヤマハでしたね。
返信する
歌うベース (らば~そうる)
2007-12-24 01:42:37
to:タケチャンさん

初期でも‘All My Loving’はかなり「歌って」
いますが
ターニング・ポイントは
‘Day Tripper’だと個人的にはみています。

音については・・・
使用するアンプや弦によってかなり変化するそうですよ。
おっしゃる通りこのあたり「要研究」ですね♪
返信する

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