らば~そうる “IN MY LIFE”

旅、音楽、そしてスポーツのこと。過去、現在、そして未来のこと・・・「考えるブログ」。

1806.ビートルズ・“REVOLVER”を視点を変えて聴いてみる

2010-10-16 | 12.THE BEATLES
【SINGLE“PAPERBACK WRITER c/w RAIN”】

 ビートルズの音源を利用した昨今のアーカイブ・ビジネスに対して
賛否両論、いろいろな意見があります。その是非はさておき、様々な
音を楽しめることは、素直に「よいことだ」と思います。ただ、私の
スタンスは「素材」を改変することなく、現在のテクノロジーで再生
する範囲に留めていただくことでしょうか。“LOVE”のような作品は
否定はしませんが、積極的に推奨することもありません。

 さて、本題です。ビートルズ・ファンを自称する方々は、「パーロ
フォンのオリジナル音源(LP)」から、昨今の「MONO BOX」(近々
販売予定の「赤盤・青盤リマスター」も)に至るまで、様々な音源を
楽しまれていることでしょう。各作品には「ソング・リスト」があり
ます。そして、それらの「曲順」には理由がありそのように設定され
ています。従って、その曲順を勝手に変えることは好ましい行為とは
言えないかもしれませんが、個人が楽しむ範囲である試みをしてみま
した。

 オリジナル・アルバムをレコーディング順に聴いてみる

 まずは“REVOLVER”でトライしてみました。UKオリジナルの14曲
に、合わせてレコーディングされた‘Paperback Writer’‘Rain’を
加えた16曲で再編してみました。

 1.TOMORROW NEVER KNOWS
 2.GOT TO GET YOU INTO MY LIFE
 3.LOVE YOU TO
 4.PAPERBACK WRITER
 5.RAIN
 6.DOCTOR. ROBERT
 7.AND YOUR BIRD CAN SING
 8.TAXMAN
 9.I'M ONLY SLEEPING
10.ELEANOR RIGBY
11.FOR NO ONE
12.YELLOW SUBMARINE
13.I WANT TO TELL YOU
14.GOOD DAY SUNSHINE
15.HERE, THERE AND EVERYWHERE
16.SHE SAID SHE SAID

 いかがでしょうか。まず音の展開を想像してみてください。そして
トライしてみてください。うまい表現が見つかりませんが、「なにか
いい感じ」です。

 曲順を考えているうちに、US盤の“‘YESTERDAY’... AND TODAY”
を聴きたくなりました。このアルバムにはUK“REVOLVER”の収録曲
‘Doctor. Robert’‘And Your Bird Can Sing’そして、‘I'm Only
Sleeping’が先行してフィーチャーされていますが、この3曲がなぜ
選択されたのか、興味があります。アメリカへ編集テープが送られた
1966年 5月12日時点でのレコーディングやミキシング状況では、上記
「11」までのレコーディングが完了(若干オーヴァー・ダブを必要
とする曲有り)していました。 シングルとしてリリースを予定して
いた「4」・「5」は別として、「2」の‘Got To Get You Into My
Life’は、アメリカ市場が好みそうな曲です。逆を言えば、「3」の
‘Love You To ’はインド風の曲であり商業的に「?」がついたので
しょうか、また「1」の‘Tomorrow Never Knows’は“REVOLVER”の
根幹としてはずさない判断をしたのでしょうか、それとも‘Love You
To’と同じ理由で見送られたのでしょうか・・・。

 いろいろと考察してみると、興味がさらに出てきます。結果として
選考された3曲がいずれもジョンの曲であったことは単なる偶然なの
でしょうか。その結果US盤の“REVOLVER”ではジョンの曲がたった
2曲でジョージの3曲よりも少なくなったことは、当時の「キリスト
教舌禍事件」
とのタイミング(関連性はまったく無し)を考えると、
実に皮肉なものです。



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4 Comments

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 (らば~そうる)
2010-10-30 18:37:36
to:mensurazoirriさん

>来日時、最初のチューニング時に2小節ぐらい即興で弾いてくれたら
>後に大きな話題になったでしょうね。(笑)

ジョンが6弦・5弦・4弦で
8フレット、10フレット、10フレットを
押えてジャラ~ンと弾いただけで
「その雰囲気」になりますね。
返信する
レコーディングデータの恩恵 (mensurazoirri)
2010-10-28 00:34:35
おぉ~
「お経」が最初の録音曲ですね。

この「TOMORROW NEVER KNOWS」が最初に録音されたことは
今では多くのファンの知るところですが、自分が最初にそれを
知ったときにはやはり相応の驚きがありました。

今から20年前に「ビートルズレコーディングセッション」という
訳本が出版され、その時系列的記述を読み進めたときは震えたものです。
まるで「宝の山への手引書」のような感じでした。

そしてその中に今回取り上げられました「TOMORROW NEVER KNOWS」の
記述もあり、「REVOLVER」でこの曲が最初の録音であったことが
何か象徴的な出来事のように思ったものです。

来日時、最初のチューニング時に2小節ぐらい即興で弾いてくれたら
後に大きな話題になったでしょうね。(笑)
返信する
恐縮です (らば~そうる)
2010-10-18 22:20:48
to:タケチャンさん

>1曲目がTomorrow never knows ですか。
>なるほど~ とうなりました。

思わず、恐縮する次第です。
なぜならば、熟考したわけではなく、今回の試みとして
「レコーディングした順にソート」しただけなのです。
お恥ずかしい・・・。

ちなみに“RUBBER SOUL ”であれば、1曲めは
“Run For Your Life ”(“Wait”という意見もあり)に始まり
完了ベースでいえば終曲は‘I'm Looking Through You ”です。

こちらは、違和感ありありですよね♪
返信する
the first track (タケチャン)
2010-10-18 20:23:45
アルバムの1曲目は、そのアルバムのイメージを決定するものですね。だから代表曲が入ります。
そういう観点で、ビートルズアルバムの1曲目を見ることも興味ぶかいですね。
1曲目がTomorrow never knows ですか。
なるほど~ とうなりました。
返信する

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