先日「おじゃマップ」で香取とザキヤマが「ひらまつ仙石原」に泊まっていました。
見られた方もいらっしゃるかもしれないですね。
賢島も熱海もロケーションは「海」ですが、仙石原は緑いっぱいの中にあって
それはそれでなかなか素敵でしたよ。
さて、ひらまつ熱海のメインダイニングです。
HPの写真より狭く感じましたね。
全13室なので、これぐらいでちょうどいいのかもしれませんが。
海を臨むロケーション。
それはそれは素敵でした・・・
冬だと日没が早いのでディナーの時間帯にはもう真っ暗ですが
今の季節は日が長いので、刻一刻と変わる景色を食事と一緒に楽しむことができました。
案内された席は、窓際ではなく、廊下側。
これは想像ですが・・・多分客室のランクによって、席が決まってるような気がします。
まあ、それもしょうがないですね。
お部屋の広さとロケーションは「お金」で買うんですから・苦笑
さて、ひらまつご自慢のディナーです。
相模湾の恩恵を受ける地元熱海の新鮮な魚介類はもちろん
旬の産地を厳選した全国から取り寄せた豪華な食材を使った正統派フレンチ。
料理長の三浦シェフは「ひらまつパリ」で実績を積み、「フラッスリーポールボキューズ大丸東京」の
料理長を務めたひらまつきっての実力派シェフなんだとか。
フランス語の下に日本語で長々と書かれたメニュー(庶民訳を付けて欲しい)
・・・という事で、スマホで調べて意味を調べました。(食べてから知っても・・汗)
ホワイトアスパラガスとフォアグラの燻製 竹炭のソースオランデーズ
ホワイトバスサミコスでマセレした苺をアクセントに。
(庶民訳)オランデーズソース・・・バターとレモン果汁を卵黄で乳化し塩コショウで味付けしたソース
マセレ・・・果物をワインやリキュールに漬けること
蒸しアワビとキヌアのサラダ カリフラワーの食感とオシェトラキャビア
山芋とアワビの肝ソースを添えて
(庶民の雑学)キャビアはいろいろありますが、世界的には「ベルーガ」>「オシェトラ」>「ゼブルーガ」の
3つのが「キャビア」として認めらえているんですって。左から高価な順。
相模湾の赤座海老と箱根西麗の菜花をカダイフで包み
オレンジ風味のブールブランで
(庶民訳)ブールブラン・・・白ワインや白ワインビネガーで、刻んだエシャロットを煮詰め
バターや生クリームを混ぜ込んで作るソース。
カダイフ・・・小麦粉でできた極細の麺状の食材
伊東漁港で水揚げされた1本釣りの地金目鯛のヴァプール
明日葉の天ぷらとムール貝のソテー ソース・ノワイリー
(庶民訳)ヴァプール・・・蒸気で蒸すこと
ノワイリ―・・・ノワイリ―酒
フランス産子牛背肉のロースとモリーユ茸のソテーとピューレ
じゃがいものフルムダンベール ジューソース
(庶民訳)フルムダンベール・・・フランス産の青かびのチーズ
ジュソース・・・フォンよりも肉の旨味の強いだし汁
チーズいろいろ 好きなものを好きなだけ・・・
これは賢島にはなかったサービスですね。
ハード系からしっとり系まで・・・多分どれもお高いチーズなんでしょう。
お好きなものを・・・と言われても、どんな味なのか分からないので
「全部食べてみたい」の私のわがままな一言に、少量ずつ全種類取り分けて下さいました。
本当にいろんな味、食感、風味でした。
抹茶のビスキュイ グラスヴァニーユ(バニラアイスのこと)→あえて「バニラアイス」と言わないところがひらまつ?!
小菓子
ちょうど誕生日だったので、ケーキのサービス。
甘い甘い甘いの3連発に・・・さすがに食べられず
翌朝の朝食の時に出していただきました。
朝ケーキ!?
賢島は、伊勢エビなら伊勢エビ、アワビならアワビ・・・とその食材がそのままの形で
そのままの味をストレートに楽しめるように調理されていたのに対して
熱海は、同じ食材でも、かなり手の込んだ凝ったフランス料理・・・という印象。
滞在のハイライトとなるディナー・・・フレンチレストランひらまつの
舌を噛みそうなメニューの最上級フルコースを
数寄屋造りの和のダイニングで味わう事ができるのも、ほかではできない体験でした。
朝食も、夜と同じダイニングルームで。
昇ったばかりの朝日が海面に反射してキラキラしている景色を眺めながらの朝食も
ここに宿泊したゲストにしか味わえない特権ですね。
ひらまつは賢島もそうでしたが、支配人とは別に、女将というポジションがあります。
その女将さんが私達にいろいろ話し掛けて下さり、ゲストとの重要なコミュニケーションを
担っているなぁ~と感じました。
これまではひらまつのウエディングの担当をされていたそうで
ゲストに寄り添う気配りや気さくさは、そこから得られたスキルなのかも。
どことなくお顔がアマネムの女支配人さんに似てました。
やり手の女将さんは、お顏が似るのかしら・笑
焼きたてパンと、エシレバター・アランミリアのジャム・地元産のはちみつ
ミントのシロップが掛かったヨーグルト
トリュフとフォアグラの入った卵料理
朝から贅沢極まりない。
朝食もとても美味しくいただきました。
チェックアウトはお部屋で。
こちらから時間を指定するとお迎えのタクシーがきます。
最後は、支配人さん、女将さん、料理長さん、スタッフさん2人・・・総勢5人が
一列に並んで、タクシーが見えなくなるまで手を振ってお見送り。
恐縮してしまいました。(写真を撮れば良かった)
このスタッフ総出のお見送りは賢島にはまったくなかったサービス。
やはりここまで丁寧なお見送りをされると、最後に印象がアップしますね。
お土産は、朝食の残りのパンとアランミリアのジャム。
これは賢島と同じ。
インテリアデザインや家具調度品、飾ってある絵画、器やグラス、カトラリーなどすべて一流品・・・
こういうラグジュリー感満載のお宿って、接客もな~んか丁寧過ぎてしまい、堅過ぎてしまい
こちらまで緊張して、素を隠し(苦笑)かしこまって応対してしまうのだけれど
ここはそういう事は全然なかったです。
たまたま私達に付いて下さったスタッフさんが、そういう方だったのかもしれませんが
とってもほんわかした話しやすく気取った素振りが全然ない気さくな女性だったので
こちらもつい「名古屋弁」が出てしまうほど、気心が許しておしゃべりできたので
窮屈な思いは一度もしませんでした。
温泉付きの客室、食事を楽しむメインダイニング、眺望を楽しむラウンジ・・・
この3つのみのこじんまりした宿。
賢島のひらまつのようにスパも大浴場もありません。
なのでアクティブにあちこち移動して楽しむのが好きな方には不向きかもしれませんが
プライベート感重視の方にはピッタリのお宿です。
ただ賢島と両方行って感じるのは、客室の造りが全く同じなので(仙石原も)
少し面白味に欠ける事かしら。
ダイニングは3つとも雰囲気が違うし、出される料理も違うので(仙石原の料理は知りませんが)
客室もそれぞれ個性を出して欲しかったな。
しかし、素晴らしい滞在になる事は間違いないので、なかなか簡単に行ける料金では
ありませんが、記念日とか還暦とか何かのお祝いとか・・・とっておきの日に
ちょっと頑張ってお泊りされてみてはいかがでしょう。
最近、だんだん宿泊料金が下がってきたので、少し手が届きやすくなってきた気がします。