蝦夷犬(エゾイヌ)

奥羽越列藩同盟の東北北海道さらに新潟県をテーマとして、地域の新聞から記事を選び、勝手なことを書きたいと思う。

謎多き島 太古のロマン 出島でトレッキング(女川)

2023-05-09 08:10:00 | 日記
河北新報電子版 朝刊
2023年5月9日 15/26

数日前に、神奈川県にいる長男夫婦が孫を連れて帰省してきた。
孫は、ダンス部に入ろうかと思っていると、入学前に話していた。
高校に入学したので、我が家では大人として扱う年齢になった。
ジジイとしては、相談には乗るが、すべて本人に決めさせるしきたりである。

一人っ子で男の孫。
比較的、幼いところが残っている、ママに甘えるような子供っぽい性格だったが、昨年の今頃は反抗期を迎えて、脱皮しつつあるようだ。
長男夫婦には、本人から離れる時期が来るまでは、徹底して甘えさせてやって欲しいと、私の希望は伝えてある。
大学の頃に聞いた、ラジオ番組のドイツ人の学者の話では、自立心の発達には、甘えるだけ甘えた少年期を過ごした子は、非常に有効だと言うのである。

部活を決めなきゃならないんだけど、決まらないんだよねえ。
応援団なども良いと思っていたが、応援団は無いという。
中堅の進学校だから、何かと問題が起きる応援団を無くしてしまったらしい。
登山部などはある。
それはどうだろうと言うので、ジジイは反対だと答えた。
優れた指導者が居て、山で生きる術を教えてくれるなら賛成だが、下手に熱血指導者に遭ってしまったなら、生命の危険がある。

トレッキングのような、自然観察から入れるような、山歩きからなら良いのだが、競技的な登山は、どうしても無理をしがちで、同級生の山男は数十人の遭難者を蔵王から降ろして来た。
私も山での生き埋めの現場を見たこともある。
少々の経験は、過信に繋がるし、子供の頃から蔵王と言うハイキングコースに近いような山ですら、大量の遭難者が出ることを知っているので、クビを縦に振ることは出来ないのだ。

山の経験者ほど登山を軽視しやすく思う。
先日も、50代と60代の三人組が蔵王で遭難した。
経験者である。
登山の届出をせずに登っている。
幸いにも生還したが、まったく軽装備で、おそらく数十回は登っている方々だろう。
しかし、地元の人間なら理解している急変の怖さと、場所の特定が出来なくなる気候変動は、街に住む方々には難しいことのようだ。
山は日々変化の連続である。

結果的にアドバイスにもならない孫との会話だったが、トレッキングのようなレベルは賛成できるのだが、都市型の生活をしている人々なら、トレッキングですら危険な場合に遭遇することもある。
指導者が信頼でき、競技登山ではなく、山の楽しみを知っているならこそ、賛成できることもあろうが、天気図ひとつの書き方も不明なら、そこは限界に感じてしまった。

さて、気仙沼市の先にある出島は、周囲が10kmの行程のようだ。
このような場所のトレッキングを重ねて、自然の楽しみを覚えてくれたなら、言うことは無い。
だが、地震、雷、様々なアクシデントは、いつでもどこにでもある。
飲み水、飴玉やチョコレートなどと、防寒は常に頭から忘れないで欲しい。