河北新報電子版 朝刊
2023年5月28日 20/28
志波彦神社・鹽竈神社(しわひこじんじゃ・しおがまじんじゃ)の神輿渡御(みこしとぎょ)に使用される船、龍鳳丸・鳳凰丸の二隻は祭り専用船として日本で唯一のものであると言う。
大東亜戦争後の1948年に始まり、現在の船は65年に就航した二代目である。
あの東日本大震災時には、船首が岸壁にぶつかり、どうなるのかとハラハラしながら状況を見守った。
松島湾は震源に近かったけれど、被害は想像以上に小さかった。
確かに、湾内の島々では崩落は数しれないが、地形が被害を驚くほど吸収して、他の地域では15m以上の津波が押し寄せたにもかかわらず、松島湾周辺では3m程の津波だったと言われている。
甚大な被害を蒙った仙台湾と対象的で、塩釜、松島の方々に尋ねると、被害が少なかったことを申しわけなさそうに言葉少なになるのである。
龍鳳丸・鳳凰丸共に軽微な被害と言えるもので、2011年7月18日にも、「塩釜港祭り」は規模を縮小したが、復興を祈って行われたのだった。
震災直後で祭りか?と言う意見もあった。
しかし、祭りこそが復興の道標となる。
震災の2011年7月16、17日に東北六魂祭を行って、犠牲者の御霊に祈り、塩釜港祭りは例年よりも二割多い人出があったと記録されている。
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