井上靖 著 「敦煌」新潮文庫
夢想ばかりする「赤毛のアン」シリーズを読んでいたが、ま、私が読む本ではあるまいと、違う本を・・・
「敦煌」ずいぶん昔に読んだことがあるが、どんな小説だったか忘れてしまっていた。再度読んでみたら、20世紀になって発見された、敦煌の千仏洞に隠されていた膨大な経典群を、井上靖が夢想する小説だった(笑)
11世紀の中国。日本のでは、藤原道長や紫式部の時代か?その少し後?
中国の西域では、宋と西夏などの国が覇権を争っていた。
主人公・趙行徳が宋の都開封で官僚になる進士の試験に失敗する所から物語は始まる。街で肉を切り売りされる西夏の女を助ける。その時の死を恐れぬ西夏の女に心を動かし、西夏の国へ思いをはせる。
西夏に行く途中、戦いに巻き込まれ、西夏の漢民人による外人部隊の捕虜となりそこで兵士にされてしまう。
そこで知り合うウイグル族の王女への思い。舞台は西へ西へと移動し、敦煌へ・・・
敦煌が西夏に攻められ焼き払われるとき、寺院にあった経典を千仏洞の穴に埋めるという話だが・・
ま、井上靖の夢想に過ぎないかもしれないが、ありそうなことではないか!!
肉を切り売りされる西夏の女とか、行徳を思って飛び降り自殺するウイグルの王女とか、
砂漠の砂が、風で舞う世界にロマンを感じる(笑)
私のお気に入り度:★★★★☆
今日のリハビリウォーク、朝夕で。
4.5km/50分38秒 速度5.4km/h 心拍数(最高105 平均95)
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