やっと少し涼しくなってきました。
昨夜はエアコンなしで寝られました。
今朝は、久しぶりに公園を一周朝散歩。
今日は、たいして汗も出ず、
シャワーなしでOKでした。
さてさて、朝井まかてさんの小説。
2016年5月発表のは、これ。
朝井まかて 著作『残り者』双葉文庫
慶応四年(1868)四月十日、天璋院篤姫は江戸城明け渡しの為、大奥を去る。その時、大奥に居残った奥女中が五名いた。そんな設定だね。これは。
呉服間の「りつ」、御膳所の「お蛸」、御三之間の「ちか」、御中臈の「ふき」、静寞院和宮・呉服間の「もみじ」。五名は、それぞれ鬱屈を抱え、大奥を去りがたい。たぶんそれは、大奥女中を代表する鬱屈だったのだろう。
彼女らの、大奥での仕事や、突然それを奪われる鬱屈を、面白可笑しく描いてあった。(笑)
えっ、そこまでする? 彼女らの奇想天外な行動には、ハラハラ・ドキドキさせられる。そして少しずつ、彼女らが居残った理由が明らかになっていく。それって違うだろう!!
お蛸は、天璋院の愛猫サト姫を連れて出ると言い張りサト姫を探しまくる。ちかは、明日になれば天璋院は戻って来る。居残って手柄を立てるのだと言う。もみじは、仕事仲間に無視される鬱屈。りつは、彼女らを説得し、何とか外に連れ出そうとするが頑固な彼女らは動かない。ふきは・・。
後で分かることだが、ふきは天璋院に大奥の宝を守るよう命令されていた。宝物ではなく宝者。十一日、ついに官軍が大奥にやって来る。大奥が踏み荒らされるのを隠し部屋から見て納得? ふきに指示されて、隠し通路から城外に脱出するという筋書き。
朝井まかてさんの描く女心は、面白い。シリアスなものをコミックに。笑える彼女らの行動。明治17年になってからの、彼女らの女子会で物語は終わる。上手い!
この本のお気に入り度:★★★★☆
最近の「本と雑誌」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事