台風七号は、ひょっとしたら直撃かと思ったが、名古屋を外して抜けてくれた。
それでも、台風の日は、雨戸を締め切って籠っていました。
散歩にも行かず籠っていると、体幹グラグラになる(トホホ)
昨日は、運動型デイサービスで少し運動。今朝は、久しぶりに朝散歩に出かけました。
早く、普通に散歩出来る日々になれば良い。
朝井まかてさんの小説を、デビュー作から順に読んでいます。
六作目が恋歌(2013年発表)直木賞受賞作。七作目が阿蘭陀西鶴(2014年発表)
これらは以前に読んでいる。いずれも素晴らしかった!!!
八作目は、2014年発表のこれ。
朝井まかて 著作『御松茸騒動』徳間文庫
読み始めて、これは何だと思った
朝井まかてさんは、恋歌や阿蘭陀西鶴で精力を使い果たしてしまったのか?
主人公、榊原小四郎は、利発とか言われ慢心して鼻持ちならない奴なんだ。父親が亡くなって尾張藩の上屋敷で用人手代見習いとして働いているが、他の人と馴染まず上役を馬鹿にしている。
次に登場するのが、亡き父の友人だ。「三べい」と呼ばれる勘兵衛・藤兵衛・伝兵衛。何かというと小四郎の元に現れて、鼻っ柱の強い小四郎の足を引っ張る。
小四郎は、上役に嫌われてか、三べいに足を引っ張らてか、御松茸同心に左遷され、尾張に赴任。
この辺の、バタバタを読んでいると、これはまかてさんの小説ではないだろうと思ってしまった。 御松茸同心の仕事を始めてもこのバタバタは続きます。自分は優秀なのだからこのままでは終わらない、気ばかり先走って空回り。周りも何かおかしい。
御松茸は、尾張の特産として毎年幕府やその他に献上していた。しかし足りない分は商人から買って数合わせをしていた。産地偽造? 御松茸同心の仕事は、毎年秋の御松茸の収穫量を増やす事と思った。しかし周りの人たちはそれに熱心ではないし・・
まかてさんの小説といえば、植物に関するお仕事時代劇。しだいにまかてさんのペースにはまって行きます。
三年以内に成果を上げるつもりが五年経ち・・。やっと道筋が見えてくる。村人の協力も得られるようになり、十年目。小四郎の上役たちは、松茸商人達から贈賄を受けていたり。
松茸の話、松の話。山の話。どうしたら松茸の収穫量を増やすことが出来るか。まかてさんの小説は面白い。なるほどと思わせる。尾張宗春の治世の話。幕府隠密の話。盛り沢山だねえ。
小四郎も、ずいぶん丸くなって行く。
この本のお気に入り度:★★★★☆
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