佐藤賢一 著作 「王妃の離婚」 集英社文庫
舞台は、15世紀後期のフランス。
ルイ12世は、ルイ11世の娘ジャンヌと結婚していたが、フランス王となったとたん、この”結婚を無効”にする。フランスは、キリスト教国で、離婚は出来ないのだ。結婚は、元々無かった事にすれば良い。ルイ12世はブルターニュに対する野心があり、ローマ教皇に頼んで、ジャンヌとの離婚を成立させ、ブルターニュ女公アンヌと結婚したのだ
これは、この離婚に関わる宗教裁判の物語。
この小説は、1999年の直木賞受賞作とか。さすが!読んでいくと、何やら判らず興奮のるつぼにはまって行く。
ジャンヌは離婚したくない。
ジャンヌの弁護を引き受けてしまった弁護士フランソワの青春時代は?
フランソワは、大学時代は伝説の人と云われた程の優秀な学僧で、弁護士の経験を積んでさらに磨きをかけていた。
簡単に、離婚がなると思っていた裁判も、思わぬ強力な弁護士の出現で、王側が不利となって行く。
フランス王側は、賄賂・暗殺・・なりふり構わず・・・
でも、離婚って、どちらかが嫌だと云いだせば、修復できないものだよね。どのみち政略結婚で、離婚も国の利権がかかっているのだ。
この小説の主人公は、弁護士フランソワ。
ありきたりだけれど、愛とか恋とか、そして結末も良い!
この小説の、お気に入り度:★★★★★
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