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”パリには子供がいて、森には鳥がいる。鳥は雀といい、子供は浮浪児(ギヤマン)という。”
なんとも詩的な文章から、この物語は始まります。19世紀初頭のパリには、ストリートチルドレンがいっぱいいたのだろうか?
この小説は、私にとっては難解すぎてさっぱりわからないのです
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革命前のフランスは、わずかな聖職者と貴族が特権を持ち、人口に占める大多数の平民は虐げられていたらしい。当然貧富の差は激しかったのでしょうね。革命が始まっても、選挙権は貴族や金持ちにしかなく、聖職者、貴族、お金持ちの為の政治は変わらなかったようです。やっと男子だけの普通選挙が開始されたのは1848年になってかららしい。それまでにジャコバン党の政治、ナポレオンの政治、7月革命、2月革命と揺り動きます。
作者は、そういった政治的な何かを描きたかったのだろうか?
ユゴー 著作 西永良成 訳 「レ・ミゼラブル3」 ちくま文庫
第二部 マリュス
![2017/09/24](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/5c/8827db559dda2f3a77a5892c461906d0.jpg)
パリの浮浪児の事。それが一体どうしたっていうのだ。マリユスのおじいさんは王党派の貴族らしい。父親はナポレオンを崇拝した大佐だったらしく、ワーテルローの戦いの折、コゼットを虐げたあの忌まわしい男テナルディエに助けられた人らしい。マリユスは父親を尊敬しているので共和派? 王党派のおじいさんと喧嘩して家出している。ま、その辺は、読み飛ばし拾い読みなので、私は理解できない。
この巻の、半分以上過ぎてからのあらすじを追ってみます。
1831年頃? マリユスは、以前ジャン・ヴァルジャンとコゼットが住んでいた、ゴルボー屋敷に住んでいました。
公園を散歩する途中、老人と娘に出会うようになり、その娘に激しい恋心を持つようになります。老人はジャン・ヴァルジャンで娘はコゼットだったんですね。マリユスが密かにコゼットの事を伺ったり、後をつけたりしていることを知って、ジャン・ヴァルジャンは姿を隠します。
マリユスのゴルボー屋敷での隣人は、実は破産したテナルディエ親子でした。テナルディエは慈善家の父娘を騙してお金をむしり取ろうとしていました。マリユスは、それを察知します。慈善家の父娘はジャン・ヴァルジャンとコゼットでした。恋する娘を助けたいマリユスは、困り果て警察に相談します。相談相手になったのは、ジャヴェールでした。
因縁ですね! <小説だからそのように作るのだ(笑)>
ゴルボー屋敷にテナルディエとジャン・ヴァルジャンとジャヴェールが集まります。
テナルディエは、悪漢たちをあつめ、ジャン・ヴァルジャンを脅します。
マリユスは隣の部屋の穴から、その一部始終をみています。ここぞという時には、ピストルを天井に向けて打って知らせろとジャヴェールに言われていますが、隣人が、父親の恩人だったテナルディエだと知って決断が付きません。
ジャン・ヴァルジャン 危機一髪!
そこへ、ジャヴェールが乗り込みます。テナルディエと悪漢たちは逮捕され、ジャン・ヴァルジャンは、その隙に逃げてしまいます!
舞台劇になるドラマですね。ゴルボー屋敷でのシーンは迫力です。
ジャヴェールは、またもやジャン・ヴァルジャンを逃してしまいます。
マリユスの恋ははたして、どうなるのか?
作者の、政治的気持ちがこの小説の半分を描かせている!
この時代の、それぞれの主義主張を、そして作者の想いを・・・
この本のお気に入り度:★★★★☆