■ パ・リーグ「4・12開幕」を発表 セは3・25(スポニチ・2011年3月17日)
結局強行ですか。
巨人渡邊会長に恫喝された以上、他に選択肢はないのかも知れませんが、セ6球団の選手には同情を禁じ得ません。
開幕時期に関する私の意見は以前のエントリで書きましたが、その時は12球団揃っての開幕延期を予測していました。
ただ、その前提は、セ・リーグやNPBが良識を持っているという非常にナイーブな仮定だったのです。自分自身の理解力のなさには恥じ入るほかありません。
この件で、加藤コミッショナーは声明を発表しています。
■ 加藤コミッショナー声明全文(ニッカン・2011年3月17日)
確かに名文です。非常に良くできている。ですが心に響かない。それどころか、よくよく読んでみると、これは開幕ありきのレトリックに過ぎないのではないか、という感想が増してきます。
まず、この声明はプロ野球が予定通り試合を行うことの意義を述べていますが、そのコストについては、「被災地の状況、電力供給問題などが未確定」という言及しかありません。
プロ野球による電力消費については、毎日新聞の記事(2011年3月17日)で述べられています。
この記事によれば、すでにハマスタには数十件の苦情の電話やメールが届いているとのことです。
にもかかわらず、このような状況で開幕したとして、はたして一般市民の理解が得られると考えられる根拠はどこにあるのでしょうか?それとも、理解されなくてもいいのでしょうか?
また、この声明にはパ・リーグがなぜ開幕を延期するのかについて、説明らしきものがまったくない。
早い話が、プロ野球コミッショナーとしての声明でありながら、実質的にはセ・リーグの声明でしかないのです。パ6球団、中でもイーグルスの存在は、声明から欠落しています。
加えて、開幕することと試合を行うことは別です。予定通り開幕するということは、シーズン自体も予定通り行うことを意味します。
ですが、はたしてそれは可能なのか? 被害の全容も分からない、原発の問題がまだ解決を見ていない、この状況で?
球場の振替やナイターのデーゲームへの変更などを行えば可能という意見はあります。理論的には正しい。ですが、はたしてそのような決定を下す能力がNPBにあると、どうすれば思えるのか?
そもそも、電力消費の大きい、かつ状況によっては多くの帰宅困難者を夜間に生むというナイターでの開幕試合開催を強行する集団に、収益面で痛みを伴う判断ができるとは、私にはとても思えません。
何より、少なくとも結果として巨人渡邊会長に恫喝された形で、一度はためらった予定通りの開幕を決定したことは、セ・リーグとプロ野球のイメージにあらためて痛烈なダメージを与えたのではと思われます。
つまり、どれだけ美辞麗句を並べたてようと、「結局はナベツネの言う通りに動いてるだけ」と世間から見られるだけの根拠を提供してしまったのです。
その打撃がどのような形で表れるのか。読売グループは打撃を消すべく世論操作に走るでしょう。2004年のプロ野球選手会ストの時を思い出せば、容易に察しがつくことです。
ですが、自らも痛みを負い、あるいは節電等で痛みを共有しようとしている日本の多くの一般市民が、はたしてメディアの弄するレトリックをあっさり受け入れるのか、甚だ疑問です。
いや、そもそもNPBもセ・リーグも、あるいはコミッショナーも、そもそも社会のことなど見えていないのでしょう。自分たちの事情しか考えられない彼らに、そもそも期待する方が愚かなのかも知れません。
彼らに今の日本の状況が見えていないことは、今月15日に出された「東北地方太平洋沖地震災害への対応」にいみじくも現れています。
それによると、この未曽有の災害への対応として、彼らは「長時間をかけて、深く、真剣に議論した」ことを第一に挙げています。
この程度のこと、いつでもできる、むしろ常に行うべきことをわざわざ「対応」と称する、これがNPBなのです!私はこれを見た時、吹き出してしまいました。
ですが、一人のプロ野球ファンとして、これは恥ずべきことでしかありません。
私は生まれて初めて、プロ野球ファンであることを心から恥ずかしいと思いました。そしてその思いが消えることは、当面期待できそうにありません。
結局強行ですか。
巨人渡邊会長に恫喝された以上、他に選択肢はないのかも知れませんが、セ6球団の選手には同情を禁じ得ません。
開幕時期に関する私の意見は以前のエントリで書きましたが、その時は12球団揃っての開幕延期を予測していました。
ただ、その前提は、セ・リーグやNPBが良識を持っているという非常にナイーブな仮定だったのです。自分自身の理解力のなさには恥じ入るほかありません。
この件で、加藤コミッショナーは声明を発表しています。
■ 加藤コミッショナー声明全文(ニッカン・2011年3月17日)
確かに名文です。非常に良くできている。ですが心に響かない。それどころか、よくよく読んでみると、これは開幕ありきのレトリックに過ぎないのではないか、という感想が増してきます。
まず、この声明はプロ野球が予定通り試合を行うことの意義を述べていますが、そのコストについては、「被災地の状況、電力供給問題などが未確定」という言及しかありません。
プロ野球による電力消費については、毎日新聞の記事(2011年3月17日)で述べられています。
この記事によれば、すでにハマスタには数十件の苦情の電話やメールが届いているとのことです。
にもかかわらず、このような状況で開幕したとして、はたして一般市民の理解が得られると考えられる根拠はどこにあるのでしょうか?それとも、理解されなくてもいいのでしょうか?
また、この声明にはパ・リーグがなぜ開幕を延期するのかについて、説明らしきものがまったくない。
早い話が、プロ野球コミッショナーとしての声明でありながら、実質的にはセ・リーグの声明でしかないのです。パ6球団、中でもイーグルスの存在は、声明から欠落しています。
加えて、開幕することと試合を行うことは別です。予定通り開幕するということは、シーズン自体も予定通り行うことを意味します。
ですが、はたしてそれは可能なのか? 被害の全容も分からない、原発の問題がまだ解決を見ていない、この状況で?
球場の振替やナイターのデーゲームへの変更などを行えば可能という意見はあります。理論的には正しい。ですが、はたしてそのような決定を下す能力がNPBにあると、どうすれば思えるのか?
そもそも、電力消費の大きい、かつ状況によっては多くの帰宅困難者を夜間に生むというナイターでの開幕試合開催を強行する集団に、収益面で痛みを伴う判断ができるとは、私にはとても思えません。
何より、少なくとも結果として巨人渡邊会長に恫喝された形で、一度はためらった予定通りの開幕を決定したことは、セ・リーグとプロ野球のイメージにあらためて痛烈なダメージを与えたのではと思われます。
つまり、どれだけ美辞麗句を並べたてようと、「結局はナベツネの言う通りに動いてるだけ」と世間から見られるだけの根拠を提供してしまったのです。
その打撃がどのような形で表れるのか。読売グループは打撃を消すべく世論操作に走るでしょう。2004年のプロ野球選手会ストの時を思い出せば、容易に察しがつくことです。
ですが、自らも痛みを負い、あるいは節電等で痛みを共有しようとしている日本の多くの一般市民が、はたしてメディアの弄するレトリックをあっさり受け入れるのか、甚だ疑問です。
いや、そもそもNPBもセ・リーグも、あるいはコミッショナーも、そもそも社会のことなど見えていないのでしょう。自分たちの事情しか考えられない彼らに、そもそも期待する方が愚かなのかも知れません。
彼らに今の日本の状況が見えていないことは、今月15日に出された「東北地方太平洋沖地震災害への対応」にいみじくも現れています。
それによると、この未曽有の災害への対応として、彼らは「長時間をかけて、深く、真剣に議論した」ことを第一に挙げています。
この程度のこと、いつでもできる、むしろ常に行うべきことをわざわざ「対応」と称する、これがNPBなのです!私はこれを見た時、吹き出してしまいました。
ですが、一人のプロ野球ファンとして、これは恥ずべきことでしかありません。
私は生まれて初めて、プロ野球ファンであることを心から恥ずかしいと思いました。そしてその思いが消えることは、当面期待できそうにありません。
今さっき、29日開幕に変更のニュースを目にしましたが、昨日時点で思ったこと書きます。
私は以前からナベツネ氏に関しては、前々から嫌なイメージしかなかったのですが、
さすがに今回は25日開幕は譲らないだろうけど、開催地変更やナイター回避など、
心配りをしてくださるのでは?と心のどこか思っていました。
が私の中の微かな期待は、やはり・・・。
個人的には、長嶋終身名誉監督が、この件をどう思っているのかが気になります。
セ開幕の件は泥沼にはまり込んで行ってる感じですね。
もっとも、リーグと球団が自分で勝手にはまってるわけですが。
さすがにこの状況で、当初の予定通りの開幕はあり得ないと思うんですが、
にもかかわらず強行しようとする人がいたのには呆れました。
まぁ、いかにも氏らしいなとは思いましたが……
ただ、結局は文科省に怒られて小手先の開幕延期。
それもまだどうなるか分からないようで、だんだん滑稽に見えてきました。