開発を手掛けたネーミングのことや、マスキングテープを使った作品づくりに関するお知らせなど
Ruri Maeda * Information
ジョルジョ・デ・キリコー変遷と回帰 内覧会
先日、パナソニック汐留ミュージアムで開催中の
ジョルジョ・デ・キリコー変遷と回帰
内覧会に行ってきました。
著作権の関係で作品の写真撮影は出来ませんでしたので、学芸員の方のギャラリートークによる解説と簡単な感想を。
◯ギャラリートークより(一部聞き間違いなどありましたらお許しください)
ジョルジョ・デ・キリコは、ギリシア生まれのイタリア人。
ドイツのミュンヘンで基礎を学び、第一次世界大戦後、再びイタリアへ。
1910年代に成功し、90歳で没するまで70年あまり作品を制作し続けた。
写実的でありながら、現実離れした、「形而上絵画」を描き、過去の記憶、神秘、謎、日常とのズレなどの不思議な感覚を絵にしていた。
今回の展示は、
I 序章:形而上絵画の発見
II 古典主義への回帰
III ネオバロックの時代ー「最良の画家」としてのデ・キリコ
IV 再生ー新形而上絵画
V 永劫回帰ーアポリネールとジャン・コクトーの思い出
に分けてあり、計104点。
内訳は
49点の絵画、8点の彫刻、47点のデッサン
64点がパリ市立美術館、39点がイタリア、1点が国内所蔵のもの。
I 序章:形而上絵画の発見
1915-1919年の4点。
「謎めいた憂鬱」は、ゆがんだ遠近法、ヘルメス像、ビスケットなどを描いたもの。
落ち着かなくさせる作品。なぜこれがそこにあるのか?意図的に置いたものが当時は新鮮であった。
ダリなどに影響を及ぼした。
II 古典主義への回帰
第一次世界大戦後の作品。自画像や、剣闘士や馬などがモチーフのものなど絵画、デッサン。
何が描かれているかわからないものはなく、日常見たものや、人物、風景、記憶にあるものなどを描いた。
III ネオバロックの時代ー「最良の画家」としてのデ・キリコ
馬をモチーフにしたもの、風景など。
モチーフの置き方や、前景と後景の空間の違い、などから、安定さと不安定さを感じさせるものが多い。
「馬と縞馬」は、長いたて髪の馬は女性を表しているのか、また、縞馬は角がありる。
「海岸の2頭の馬」は、キャンバス内に額を描き、だまし絵的。
IV 再生ー新形而上絵画
贋作問題と戦っていたころ。自作を訴えて負けたこともあったそう。
「不安を与えるミューズたち」は何枚も描いた。
長い影は空間の不思議さ、どこまでもクリアな真空のようにも感じさせられるとのこと。
異次元、ファンタジー、ここではないどこか、といった点が魅力。
展示室真ん中の彫刻の影が動くのは、パナソニック製新製品プロジェクターによる投影とのこと。
V 永劫回帰ーアポリネールとジャン・コクトーの思い出
屋内か屋外か、古代か日常か、など一枚の絵に要素が詰まっている。
「オデュッセウスの帰還」は、別室にある妻の絵と同じソファが描かれている。
◯感想
初期の頃から90歳で没するまでの作風が、ひとつの流れとして見ることができる展示。
当初から遠近法やモチーフの置き方など不思議な印象を受けるものを描いており、
晩年の「燃えつきたタイヨウのあるイタリア広場、神秘的な広場」や
「オデュセウスの帰還」などに至るまで、独自の手法で描いている印象。
力強い線のデッサンの作品も、見応えあり。
★テレビ放映の予定もあるようなので、美術館外に貼ってあった予定表を添付しておきます。
◯展示について(美術館のHPより)
パナソニック汐留ミュージアム
「ジョルジョ・デ・キリコー変遷と回帰」
http://panasonic.co.jp/es/museum/exhibition/14/141025/
2014年10月25日(土)~12月26日(金)
午前10時より午後6時まで(ご入館は午後5時30分まで)
休館日 毎週水曜日(但し12月3・10・17・24日は開館)
入館料
一般:1,000円 65歳以上:900円 大学生:700円 中・高校生:500円 小学生以下:無料 20名以上の団体:各100円割引 障がい者手帳をご提示の方、および付添者1名まで無料でご入館いただけます。
ジョルジョ・デ・キリコー変遷と回帰
内覧会に行ってきました。
著作権の関係で作品の写真撮影は出来ませんでしたので、学芸員の方のギャラリートークによる解説と簡単な感想を。
◯ギャラリートークより(一部聞き間違いなどありましたらお許しください)
ジョルジョ・デ・キリコは、ギリシア生まれのイタリア人。
ドイツのミュンヘンで基礎を学び、第一次世界大戦後、再びイタリアへ。
1910年代に成功し、90歳で没するまで70年あまり作品を制作し続けた。
写実的でありながら、現実離れした、「形而上絵画」を描き、過去の記憶、神秘、謎、日常とのズレなどの不思議な感覚を絵にしていた。
今回の展示は、
I 序章:形而上絵画の発見
II 古典主義への回帰
III ネオバロックの時代ー「最良の画家」としてのデ・キリコ
IV 再生ー新形而上絵画
V 永劫回帰ーアポリネールとジャン・コクトーの思い出
に分けてあり、計104点。
内訳は
49点の絵画、8点の彫刻、47点のデッサン
64点がパリ市立美術館、39点がイタリア、1点が国内所蔵のもの。
I 序章:形而上絵画の発見
1915-1919年の4点。
「謎めいた憂鬱」は、ゆがんだ遠近法、ヘルメス像、ビスケットなどを描いたもの。
落ち着かなくさせる作品。なぜこれがそこにあるのか?意図的に置いたものが当時は新鮮であった。
ダリなどに影響を及ぼした。
II 古典主義への回帰
第一次世界大戦後の作品。自画像や、剣闘士や馬などがモチーフのものなど絵画、デッサン。
何が描かれているかわからないものはなく、日常見たものや、人物、風景、記憶にあるものなどを描いた。
III ネオバロックの時代ー「最良の画家」としてのデ・キリコ
馬をモチーフにしたもの、風景など。
モチーフの置き方や、前景と後景の空間の違い、などから、安定さと不安定さを感じさせるものが多い。
「馬と縞馬」は、長いたて髪の馬は女性を表しているのか、また、縞馬は角がありる。
「海岸の2頭の馬」は、キャンバス内に額を描き、だまし絵的。
IV 再生ー新形而上絵画
贋作問題と戦っていたころ。自作を訴えて負けたこともあったそう。
「不安を与えるミューズたち」は何枚も描いた。
長い影は空間の不思議さ、どこまでもクリアな真空のようにも感じさせられるとのこと。
異次元、ファンタジー、ここではないどこか、といった点が魅力。
展示室真ん中の彫刻の影が動くのは、パナソニック製新製品プロジェクターによる投影とのこと。
V 永劫回帰ーアポリネールとジャン・コクトーの思い出
屋内か屋外か、古代か日常か、など一枚の絵に要素が詰まっている。
「オデュッセウスの帰還」は、別室にある妻の絵と同じソファが描かれている。
◯感想
初期の頃から90歳で没するまでの作風が、ひとつの流れとして見ることができる展示。
当初から遠近法やモチーフの置き方など不思議な印象を受けるものを描いており、
晩年の「燃えつきたタイヨウのあるイタリア広場、神秘的な広場」や
「オデュセウスの帰還」などに至るまで、独自の手法で描いている印象。
力強い線のデッサンの作品も、見応えあり。
★テレビ放映の予定もあるようなので、美術館外に貼ってあった予定表を添付しておきます。
◯展示について(美術館のHPより)
パナソニック汐留ミュージアム
「ジョルジョ・デ・キリコー変遷と回帰」
http://panasonic.co.jp/es/museum/exhibition/14/141025/
2014年10月25日(土)~12月26日(金)
午前10時より午後6時まで(ご入館は午後5時30分まで)
休館日 毎週水曜日(但し12月3・10・17・24日は開館)
入館料
一般:1,000円 65歳以上:900円 大学生:700円 中・高校生:500円 小学生以下:無料 20名以上の団体:各100円割引 障がい者手帳をご提示の方、および付添者1名まで無料でご入館いただけます。
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