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人工降雨、2年連続成功=飛行機で液体炭酸散布―三宅島付近で実験・九大と福岡大

2013年05月04日 17時00分59秒 | 日記

人工降雨、2年連続成功=飛行機で液体炭酸散布―三宅島付近で実験・九大と福岡大

時事通信 5月4日(土)15時11分配信

 九州大と福岡大の研究グループは昨年2月と今年3月、伊豆諸島の三宅島や御蔵島付近で人工降雨実験を行い、2年連続で成功した。飛行機で雲の底に液体炭酸を散布し、雨を降らせる方法の有効性が実証された。実験成果は15日から東京都内で開かれる日本気象学会で報告される。
 九州大の真木太一名誉教授は「晴天が続き干ばつになってからでは人工降雨を実現できない。長期予報で夏の雨が少ない見通しになった際、梅雨の時期に人工降雨でより多くの雨を降らせ、ダムにためておく利用法が考えられる」と話している。
 今年3月14日の実験では、三宅島の北と御蔵島の北東で10分間ずつ、プロペラ機で厚さ約1400メートルの雲の底部を飛びながら液体炭酸を散布した。
 その結果、長さ約50キロ、幅約2キロの散布経路沿いの雲が消えて雨になった。直接もたらされた雨量はレーダーや気象衛星などの観測から1回約6万トン、計約12万トンと推定される。
 2時間後には、雲が消えた範囲が直径約50キロに広がった。1時間雨量を1ミリとすると、約200万トンの雨が降った計算になる。 
 零下90度の液体炭酸の散布量は、毎秒約5グラムだった。1グラム当たり約10兆個の氷の結晶が発生し、雨のもとの雪粒子に成長したと考えられる。
 この液体炭酸法は2010年に死去した福田矩彦・米ユタ大名誉教授が発案し、1999年に長崎県・壱岐島付近で初実験に成功。現在はデータを積み重ねる段階にある。福田氏の遺族とユタ大に特許があり、実用化には許諾を得る必要がある。