大きな恒星に巨大惑星2個=国立天文台など発見
時事通信 12月27日(木)5時30分配信
地球からくじら座の方向に約180光年離れた大きな恒星に巨大惑星が2個あるのを発見したと、東京工業大や国立天文台、兵庫県立大などの研究チームが発表した。巨星で惑星が複数見つかった例は少なく、惑星の形成・進化過程の解明に役立つと期待される。論文は来年1月1日付の米天文学誌アストロフィジカル・ジャーナルに掲載される。
この巨星「HD4732」は質量が太陽の約1.7倍あり、大きさは太陽の約5倍。国立天文台岡山天体物理観測所(岡山県浅口市)の望遠鏡で2004年に観測を始め、公転周期が約1年の1個目の巨大惑星を発見。さらにオーストラリアの天文台でも観測し、公転周期が約7年半の2個目を見つけた。
二つの巨大惑星の質量は、恒星が惑星の重力で周期的にふらつく動きから、少なくとも木星の2.4倍と推定された。質量の上限は、惑星の公転軌道が安定する条件から、木星の28倍になるという。
研究チームには広島大や豪ニューサウスウェールズ大の研究者も参加した。
大きな恒星に巨大惑星2個=国立天文台など発見
時事通信 12月27日(木)5時30分配信
地球からくじら座の方向に約180光年離れた大きな恒星に巨大惑星が2個あるのを発見したと、東京工業大や国立天文台、兵庫県立大などの研究チームが発表した。巨星で惑星が複数見つかった例は少なく、惑星の形成・進化過程の解明に役立つと期待される。論文は来年1月1日付の米天文学誌アストロフィジカル・ジャーナルに掲載される。
この巨星「HD4732」は質量が太陽の約1.7倍あり、大きさは太陽の約5倍。国立天文台岡山天体物理観測所(岡山県浅口市)の望遠鏡で2004年に観測を始め、公転周期が約1年の1個目の巨大惑星を発見。さらにオーストラリアの天文台でも観測し、公転周期が約7年半の2個目を見つけた。
二つの巨大惑星の質量は、恒星が惑星の重力で周期的にふらつく動きから、少なくとも木星の2.4倍と推定された。質量の上限は、惑星の公転軌道が安定する条件から、木星の28倍になるという。
研究チームには広島大や豪ニューサウスウェールズ大の研究者も参加した。
稲穂の米粒増やす遺伝子=農作物の収量増期待―東大など
時事通信 12月25日(火)22時16分配信
稲穂に実る米粒の数を決める遺伝子を発見し、「TAWAWA(たわわ)1」と名付けたと、東京大や岡山大、九州大などの研究チームが25日、米科学アカデミー紀要電子版に発表した。この遺伝子はイネ以外の農作物にもあり、品種改良で働き具合をうまく調節できれば、収穫量を増やすのに利用できると期待される。
稲穂ができる際には、細い枝分かれが多数でき、それぞれの枝で花が咲いて実る。自然の突然変異で見つかったこの遺伝子は、枝分かれの数を制御する働きがあり、枝分かれの数により米粒の数が変わる。
東大大学院農学生命科学研究科の経塚淳子准教授らが、この遺伝子の働きが適度に高まったイネ変異体とコシヒカリを交配したところ、稲穂の米粒の数が増え、味はコシヒカリと変わらなかったという。
1リットルで2グラム…最も軽い液体を発見
読売新聞 12月23日(日)9時31分配信
東京大の研究チームは20日、1リットルに換算するとわずか2グラムという、世界でもっとも軽い液体を発見したと発表した。
研究成果は米物理学会誌「フィジカル・レビュー・レターズ」に掲載された。ヘリウムの一種である「ヘリウム3」が特殊な条件下で液体になったもので、これまで世界でもっとも軽いと考えられてきた液体水素の30分の1の軽さだという。
気体状の物質は一般的に、温度を下げると液体になり、さらに下げると氷のような固体へと変化する。しかし、通常のヘリウムよりも軽いヘリウム3はこれまで、原子1個分の厚みしかない平面状の層の中に閉じこめると絶対零度(氷点下約273度)まで冷やしても気体のままだと考えられてきた。今回、研究チームが実際に、平面に閉じこめて温度を下げたところ、絶対零度近くで、密度が非常に低く、軽い液体に変わったのを確認したという。
ヒッグス粒子実験の所長ら=英科学誌「今年の10人」
時事通信 12月20日(木)3時4分配信
英科学誌ネイチャーは20日号で今年話題になった10人を特集し、万物に質量を与える「ヒッグス粒子」の探索実験が行われている欧州合同原子核研究所(CERN、スイス)のロルフ・ホイヤー所長らを選んだ。巨大加速器を使った国際実験には日本からも多くの研究者が参加し、7月にはヒッグス粒子とみられる新粒子が見つかったと発表された。
「ヒッグス粒子発見」の期待が高まり重圧となる中、実験リーダーらは慎重を期して発表を年末にしたい意向だった。しかし、ホイヤー所長が表現を工夫して成果の発表にこぎつけた手腕を同誌は評価した。
また、強毒性鳥インフルエンザウイルスがわずかな変異でヒトと同じ哺乳類に感染しやすくなることを実験で示したオランダ・エラスムス医療センターのロン・フーシェ博士も選ばれた。同博士や河岡義裕東京大教授らが論文を発表しようとしたところ、テロ組織などによる悪用を懸念する米当局に一時阻まれ、研究を自主停止する騒ぎになった。