Walking Holidays ~ニュージーランド編~

大好きなトレッキングを中心にニュージーでの生活を綴ります。なのでWorkingではなくWalking Holidays!

ハイキングドリーム。

2013-05-19 | 自然とともに。
Kiwiの人と話すとき、トランピングのこと、自分がニュージーランドで自然が好きでトランピングをたくさんしたことを言うと、驚かれたり、喜ばれたりして、話が盛り上がることが多い。

驚かれる理由は、
(場所にもよるけれど)ニュージーランドまで山歩きをしに来る日本人は少ないので、そんな日本人にあったことないと驚かれる。そして、ソロで歩いてきました~というと、マジで?!といった感じでさらに驚かれる。

kiwiの人でも、みんながみんなグレートウォークを歩いている訳ではないし(近所ほどなかなか行かないという心理と同じ)、そこまでトランピングに熱心な人ばかりではないから、「どんなところだった?」など逆に質問されることも。

けれど、山、森、ビーチ、川岸などなど自然の中を歩くことがこの国の人たちには身近なことだから、「あのエリアもいいよ」などと教えてくれたり、みんなオススメ場所を持っている気がする。

喜んでくれると言ったのは、kiwiはニュージーランドの豊かな自然を誇りに思っているから、ニュージーランドの自然に関心を持ってくれてありがとう、楽しんでくれてありがとう。っと言ったようなニュアンスがあるのかな~と、完全なる自己解釈ですが思っています。


そして、トランピング好きの人に聞かれるのは、日本のトランピング・トラックはどうなの?っということ。

この質問は、kiwiからだけでなく世界中のトレッカーが集まるニュージーランドなので(主に欧米の人が多いけれど)、各国の人から聞かれる。

彼らと話していて気づいたことは、
・韓国から実は日本へのハイキングツアーが結構あり人気だということ。
・欧米の人も日本の山には興味があるし、山好きは意外と日本の山のことを知っている。けれど、言葉の壁がネックだそう。山は都会ではないので、さらに英語なんて通じないだろうということで、どうしても選択肢には上がりにくいらしい。

そんな話をしていて思うのは、

日本の山・自然をもっと海外の人に体験してほしい!


大陸ではないので、畏れ多いヒマラヤ山脈、とにかく雄大なロッキー、アルプスのような風景はありません。
同じ島国であるニュージーランドの、人の手が入っていないようなWILDERNESSを感じる場所もあまりありません。

けれど、例えば田園風景
これは、欧米の風景にはないものだから、日本人が思う以上に魅力的なものだそうです。
それプラス伝統家屋の風景は日本を感じさせるものなのでしょう。
うん、日本には「里山の風景」というものがある!
あとは、自然+寺院、神社なども日本のユニークな部分でしょう。

温泉、食べ物、動物、植物...人が溢れる小さい国ながら、たくさんのユニークな部分を持っている。

海外の人に、ハイテクニッポン!だけじゃなく、もっと日本の自然も体験してもらいたい。
海外の人が日本の自然にアクセスしやすい方法を実現するもの、最近は夢の一つとなりました。

ちょっと硬い話になるけれど、日本の観光資源として「日本の自然」をアピールするのは、海外からの観光客を誘致する上で大切なことだと思う。

日本は安全、清潔、衛生的、正確などなど、欧米の人がよくいう「European Standard」がアジアの中ではだいぶ整っている場所。

言葉の壁を感じなくなるような仕組みを作れれば、欧米の人は訪れてくれるでしょう。

アジアの人も同じようなことを求めているでしょう。
プラス、私の個人的な思いとしては、自然保全に関して、日本が他のアジアの国のモデルでありたい。
上から目線のように聞こえたらすいません。が、アジア人は同じアジア人の方が白人さんたちよりは親しみを持つやすいでしょ。なので、完璧ではありませんが、自然保全という点で世界的に見てイイ線をいっている日本が、さらに頑張ってよい例となれば、他のアジアの国も親しみ&関心を持って、マネしてくれるのではないかな、っと(もちろん日本が学ぶ立場にもなることもあるけれど)。

それは国レベルというより、もっと個人レベルで。

よく感じるのは、日本以外のアジアの国々では、ハイキングという文化は、まだまだ浸透していない(韓国、台湾あたりは似ているかもしれないけれど、ハイカー人口が日本は圧倒的に多いと思う)。それは、日本という国に余裕がある証拠だと思うのですが、経済発展が目まぐるしいアジア諸国では、裕福な人々が増えて、余暇の遊びの種類が今後ますます充実し、ハイキングブームを時間差でやってくるでしょう。

だからこそ、既にブームにある日本は「お手本」となれるような姿でありたいなと思うのです。
それは、私ひとりの自然に対する姿勢からなんだなあ、っと今書いていて思いました。
見られていますもんね、気をつけないと (汗)。


なんだか、壮大なことを書いてしまいましたが、
純粋に、日本の自然好きが世界の自然好きに、日本の自然を見せたいという話でした。

















極北からバンクーバーまでの記 ーYellowknifeー

2012-11-27 | 自然とともに。
カルガリーから飛行機で2時間半。

たった2時間半で行けるのに、世界が違いすぎる。
まずは、小さな空港でシロクマくんたちがお出迎え。

ああ、もはやクマは黒ではなく白いんですね。。

今の世の中、多くの場所には、車、飛行機、あらゆるものを駆使すれば簡単に行けてしまう。
ロッキーに来る時もそうでした。あれ、こんな簡単に来てしまっていいのかな?っと。

けれど、体と頭がついていきません。


マイナス15℃前後の世界。いたい、いたい。
普段生活しているロッキーとは違い、山がなくフラットな風景。

何より、「ああ極北にきたんだ」と実感し感激したのは、高度が低いままの太陽。

これでも、たしか3時位。

沈みゆく太陽。日が暮れると、さらに寒さは厳しく。


「沈まぬ太陽」がここでは見られる白夜、そして明るくなるけれど決して太陽の昇らない日を体験してみたいです。

マイナス15℃前後だと、ロッキーのあるバンフやカルガリーでもよくある気温です。
が、寒い。気持ちの問題なのでしょうか?

いや、けどもバンフでは凍った湖の上をスノーモービルは通れないはず!

湖の上も歩けます。


思わず、はしゃいでみました。




今、鮭がアツい!

2012-11-12 | 自然とともに。
ついに、美味いサーモンに巡り会えたかって?
えっ、カナダでサーモン釣りに目覚めたかって?!


うん、確かに鮭は美味しくて好きだけれど、今回はちょっと違うのです。

日本人に「魚と言えば?」と聞いたら、一にマグロ、二に鮭とくるのでないかと思うくらい、
国民的ポピュラーなお魚ですよね。

ちなみに、鮭を「さけ」と呼びますか「シャケ」と呼びますか?
はい、話が脱線していくのでやめます。

鮭ってどんな一生を送っているか知っていました?

知っているつもりで、私は全然シャケについて知らず、ただムシャムシャと食べていました。
鮭さま、すいませんでした!

カナダに来て、「クマが鮭捕まえるとこ見たい!」から始まった鮭への興味(笑)。
さすがにそれは難しいと思っても、鮭の遡上は見てみたい。
日々体験する大自然、鮭が泳いでいそうな川。
「こんな美しい川に鮭がくるんだ。その様子をこの目で見てみたい!」

鮭を求めて三千里の始まりです 笑。

まずは、この前買ったDavid Suzikiの絵本「Salmon Forest」で勉強。
絵は一昔前風ですが(笑)、なるほどー!っと大人でも楽しく読めます。



★ その1、鮭の生きざまと役目 ☆
学部生の頃、C.W.ニコルさんの話を聞いたことがありました。
彼の赤ら顔にも驚いたのですが(笑)、「死んだ森を豊かにするには、鮭一匹を川の上流に放り投げればいいんだ。」という言葉が、予想外だったので今でも印象的に残っています。

夏にバンクーバー島で会った鮭捕りをしているおじさんも、同じことを言っていました。

鮭を川に投げ入れることで、動物が食べにくる→フンになる→それをさらに虫などが食べる→森の栄養になる→土が肥える→森が豊かになる。
本当はもっと「川に投げ入れられた鮭」から矢印がもっと複数の方向に広がるのですが・・・図はココではかけないな~。
つまり、言いたいことは、鮭一匹がいるだけで、森の食物連鎖(生態系)が回りだすってこと!

そして、このサイクルには、ママ鮭はイクラを産んだら死んでしまうのですが、自らの亡骸も子への栄養となって循環していく自然の摂理も含まれているのです。母、すごし!

鮭は川で生まれて海を回遊した後、再び自分の生まれた川に戻ってきます。
よく違う国の川に行ったりしないのか不思議ですよね?
最近の研究では、鮭は川の匂いを嗅ぎ分けているのではないかとも言われているそうです。
ただ、汚い川には鮭は来ないとも言われています。
じゃあ、汚くなると来なくなるのか?そうなると、森も貧弱になるってこと?

その昔、アイヌの人々は、鮭は神様の使いとして見ていました。
人の命をつなぎ、森のいのちもつなぐ。

鮭って、森と海をつなぐ使者ですね。

☆ その2 ムシャムシャ鮭喰う私たち ★
「トロサーモン、うまっ!」
回転寿しでもすっかりおなじみのネタ、サーモンですが、だいたいは養殖。
そしてワイルドサーモンであっても、とっても人気なお魚なので乱獲されている。
パタゴニアのサイトを見て、そうだったんだ・・・と知りました。
このサイトのビデオをぜひ見てみてください。
難しいことはおいておいて、『鮭ってこんな風に川で生きているんだ!こんな風に漁がされるんだ!』と分かりやすいです!

乱獲は森も荒らし、養殖という新たな手段を生む。
私たちが「もっとシャケー!」と言うほど、すっごいエサを食べた鮭が育てられ、自然は荒れ、自分の体も荒れる。

「足るを知れ」
私たちが常に肝に銘じておかなければならない言葉です。


普段の生活だと、スーパーに並ぶ切り身の塩鮭しか鮭のイメージはないかもしれない。
けれど、その切り身の持ち主は、実はすっごい奴だったのです。

カナダに来て、鮭の住まいが身近になったからこそ、気になりだしたことでした。

帰るまでに、鮭に会いたい!
バンフは冬ですが、まだ希望は捨てません。

参考サイト:サーモンミュージアム ←これ結構楽しかったです。