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「サヨナラの代わりに」

ヒラリー・スワンクとエイミー・ロッサムは
“誰もが美人とは絶対に思わない”女優さんたちということが共通点。
でも二人とも芸達者なのは確実で
世の中の美人の定義がそもそも意味がない、と思わせるほどのチャーミングさ。

友人たちの中にあっても、もっとも“上位”にいるようなケイト。
誰もが羨む生まれや地位、そして気の利くハンサムな夫がいる。
たしかに友人たちの夫や全然ハンサムじゃないし。
(友人の一人はアリ・ラーターなので、確実にヒラリーより美しいんだけど)

そんな彼女がALSにかかってしまう。
日に日に体がいうことをきかなくなって、
知性は今まで通りなのに、まるで赤ん坊のように扱われることが
彼女のプライドをズタズタにしていく。
で、“話を聞いてくれる”という、ただその一点でベックを介護人として雇うのだ。

失いかけて初めてその大事さに気づくこと。
そして失って、本当はそんなものはたいして重要ではなかったということに気づくこと。

徐々に奪われていく体の自由や言葉など
ヒラリー・スワンクのさすがの演技に圧倒される。
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