「ときどき意味もなくずんずん歩く」 宮田 珠己

軽薄じゃなくて
軽快で、
楽に読めて、笑える本だけど
きっと沢山の計算ができているんじゃないかと思う。

なんて言うと
きっと真っ向否定しそうな作者。

本当に勢いで生きている人なのかな～

ジェットコースター評論家の件が
とても面白かった。

「ほんまでっかテレビ」とかに出そうだ。

なにしろ
好きで世界中のジェットコースターに乗っていたら
ネット上でジェットコースターについて書く仕事をすることになり
新しいジェットコースターができると
そのお披露目に招かれたりしているうちに
自分の肩書が「ジェットコースター評論家」になっていたとか。

なんだそりゃ？って思うよね。

それって
シウが映画が好きで見まくっていたら
いつの間にか映画のコラムを書くことになり、
けっこうな偉い人にも平気で図々しく
“ライター”なんていう肩書のついた名刺を渡している現状に似てる？

もちろん、宮田さんの方がずっと本当の評論家ですけど。

果てしなく楽しく脱線していくエッセイだけど
いつの間にか元のテーマに戻っていく文章が絶妙。