★we were on a break★

お久しぶり!

「ファミリー・ツリー」

2012-05-21 22:07:04 | 映画
まず思ったのは
今作のジョジクルは素晴らしかったということ。

彼はとてもキザったらしくもなれるし
本当にカッコイイ顔だちなのに
戸惑い、やや間抜けながら、
正義漢でもある、という役は彼の十八番だ。

今作もそんなジョジクルのパワーが炸裂してた。

いや、実際には“炸裂”はしない役だけど。


『アーティスト』という異色作のインパクトの強さに負けてしまったけど
演技者としてはジョジクルにオスカーをあげたかったな。

言葉少ない映画だった。


ネタバレしてます。







妻に隠されていた秘密を知ってしまう、という
語られなかったものがテーマになっているだけに
言葉数は少なく、
でも、それぞれの心の中がまるで文字になって見えるかのごとく、
登場人物たちの表情が雄弁。

娘の死というものを受け止められず
また、そんな悲しみを分かち合うべき妻が痴ほう症になっている老いた父親。

妻を愛していたのに
その愛情が伝わっていなかったと知る夫。

それぞれが怒りのぶつけ先にすがる。
父親は娘の夫を責め、
夫は裏切りの相手を責める。
最後には夫が裏切っていた事を知る妻。
責めるべき相手に声が届かない。

でも、“死”というものを前に
愛する母を亡くす娘たちのためになのか
その怒りを納め、優しさを取り戻していく。

妻の髪をなでるマットのシーンは涙なくしては見られない。

自分を裏切った妻だけど
高すぎる代償を払い、
弁解もできない状態で浮気相手の妻に見せたくない姿をさらしている。
自分は夫との離婚も考えるほど浮気相手を好きだったのに
彼の方は家庭を壊す気はなかった・・・。
怒りを飛び越して、
妻をあわれに思うシーン。

もっと自分が妻を幸せにしてやればよかった・・・・
そんな後悔が彼の心を満たす。


家族のエピソードも
そしてその家族が集まった、一族のエピソードも
それぞれ魅力的だった。
秀作です。




ハワイに住みたくなったよ。
マットはハワイだからって楽園じゃないと言っているけど。

長女の友達シドがとても良い存在感だった。
最初は粗暴なアホ男なだけだと思わせるけど
心には傷を抱えていて、
でも人を思いやるなかなか素敵な男の子なのだ。
お父さんと娘の↑こんなシーン。
なぜかちょっと間抜けな雰囲気なんだよね。
男親と娘って面白い。

ファミリー・ツリー - goo 映画
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