きっかけは、某SNSで「省エネのためセロー250のヘッドライトをLEDに交換しました~♪」という投稿。
前に乗っていたSL230の充電不良でレギュレート/レクチャファイアの働きにつて ちょっと調べてみると、
電圧制御はACジェネレーターの出力を短絡するとのこと。 これでは、大きな短絡電流が流れ、どこかがものすごく発熱するでしょ。
LEDで省エネ~♪ なんて浮かれている場合ではなく、その分どこかの温度が上昇し、部品の劣化が進むと思うのですけど(?)
SL230やセロー250だけではなく、ほとんどのバイクがこの短絡制御のレギュレート方式を採用しているらしい。
どうしてこんな方法を選んだのでしょう。 そして、せっかく発電したのに余った電気はどこで消費されるのでしょう。
あ~、考えると夜も眠れない。 ← ウソだけど
↓↓↓ レギュレート/レクチャファイア回路のイメージ図です。
ちなみに、車で使われてい発電機(オルタネータ)は、励磁に永久磁石ではなく電磁石を使っているので、励磁電流で電圧制御をやっているとのこと。
これなら消費電力を抑えるとオルタネータを回すのに必要なトルクが小さくなり省エネに。
そんなことで、眠れない夜が何日か続いた後、< とあるサイト > が目にとまりました。 そこには...
三相交流の場合、全部をショートさせると互いに打ち消しあって(中略)発電された電力は消えていくという事になります。
レギュレータは余った電気を熱で消費するのではなく、交流電気を混ぜて打ち消しあって消費します。 とのこと。
↓↓↓ 三相交流のイメージ図です。
>
なるほど! 分ってはいても感覚的には直流のイメージで考えていました。 レクチャファイアーで整流するまでは三相交流なんですよね。 レギュレート/レクチャファイアに冷却フィンが付いているのは、主にサイリスタを通過する電流による発熱のためらしい。
考えてみれば、あれだけのフィンでACジェネレータで発電する電力を全て熱で放出できるワケありませんから。
お~、眼からウロコがぽろぽろ。
これ答えは、バイクとまったく関係ない電験3種の過去問解説の中にありました。
コイルに交流を流すと自己誘導電流が流れ、これが交流に対する抵抗となってショートしないのです。
自己誘導電流は巻き数に比例して増加し、巻き数が少ないと自己誘導電流が少ないので電流はコイルの純抵抗に見合っただけ流れてしまうのでショートします。
自己誘導電流は周波数によっても異なり、周波数が高いと多く、低いと少ない。 テレビの電波など周波数が高いと半巻きのコイルなんてのもあります。 とのこと。
たぶん、電圧が高くなって(電力が余って)ACジェネレータの出力を短絡しても、バカみたいな大きな電流が流れるのではなく、そこそこの値で落ち着くということでしょう。
どっちにしても、走行中に消費する電力を考慮して発電量を決めているはずですから、あんまりバランスを崩さないのが一番かも。
2021年2月20日(土)
こんなブログ誰も見ないと思ってほったらかしにしていたのですが、なぜか最近 数件のアクセスがありましたので
後半部分の「それでも残る疑問」を削除させてもらいます。
↓↓↓
三相交流の電圧総和が ゼロになるってことは、短絡しても(基本的に)電流は流れない。
なので、ACゼネレーターを回すトルクは小さくなり、省エネに役立つでしょう。
自己誘導電流とかなんとかは まったく関係ないです。
レギュレート/レクチャファイアの発熱の大半は ACゼネレーターのアンバランス分の電流によるものと思われます。
直流の電圧制御を三相交流でやっているところがミソです。 たぶん(?)
どなたか正解を教えてください。
では、では、
電検の問題はインダクタ(コイル)に対する交流電流の挙動でして、少し的外れです。
マグネットがコイルに近づく(磁束が増加する)と誘導起電力を生じますが、コイルが短絡されていると増加する磁束を打ち消すような向きに電流が流れ磁束が生まれます。
つまり、この状態はバネを押し縮めているような状態です。
一方、コイルからマグネットが遠ざかるタイミングの時は上記と逆が起こり、圧縮されたバネを伸ばす、つまりエンジンの回転方向へアシストするような力となります。
損失が無ければ無駄なエネルギはありませんが、コイルには有限の抵抗、レギュレータ(サイリスタ)にも短絡電流を流すときの抵抗や電位差があり、これが発熱となります。
後者の損失を少なくしたのがFETレギュレータです。
さらに損失を少なくする方式として、オルタネータからの起電力を切り離すように動作するオープン方式レギュレータもあります。
私のKLX125最終型はオープン方式で、ライトLED化は車両全体の省電力につながりました。
新電元サイトに解説があります。
https://www.shindengen.co.jp/products/electro/motorcycle/reg/
FETオープン方式レギュは2万円余と高額ですが、パンクするトラブルが少ない事から装換にチャレンジする方もいるようです。
https://ameblo.jp/ikkotei/entry-11991687922.html
誘導起電力や逆起電力までは なんとか理解できるのですが、<コイルが短絡されていると...> から先がピントきません。
ひょっとしたら、フレミング右手と左手の法則で磁界と電流をそろえると親指の向きが逆になることと関係あるのでしょうか(?)
また しばらく眠れない夜が続きそうです。
フレミングの左手の法則はコイルに電流が流れているときに生まれる力となります。
要は短絡されているコイルに向かって磁石(バイクの場合はフライホイール内の磁石)が近づくとき、磁石を近づけまいとする方向に力、つまりフライホイールにブレーキがかかった状態となります。
上記で短絡電流が流れている状態で、
フライホイールの磁石がコイルを越えジェネレータコイルから離れるタイミングの時は、フライホイールを加速する力が働きます。
まるで単気筒エンジンのクランクを手などで回したとき、圧縮行程の時に感じる手応え、上死点を越えて膨張行程で手に感じる力(手を加速)とそっくりです。(弱いですが)
バイクのレギュレータはとても単純で、
ジェネレータの発電電圧がバッテリ充電電圧を越えたときに
ジェネレータ出力を短絡(ショート式)
ジェネレータ出力を切り離し(オープン式)
としているだけです。
昔のバイクで磁石の代わりに励磁コイルを用い、これの電流をコントロールして充電制御しているのがありました。車種は忘れました。スズキだったか?
この方式は現在の4輪自動車と同様の動きです。
YAMAHAイイね!
wikipediaの同期発電機より
三相短絡なので、電圧の総和が0Vになるように電流が流れます。
無負荷誘導起電力=同期インピーダンス✕短絡電流
サイリスタは抵抗分(順方向電圧)で、発熱します。(寿命が短くなる。)
ジェネレータの、電線の抵抗は、十分小さいので、発熱少ないです。
同期リアクタンス成分は、電機子反作用で、ジェネレータの永久磁石を打ち消す電磁石(コイル)となり、磁界が弱まり、そこそこの電流に収まります。
1990年代までは、オフ制御できる部品が一般に無かったので、バイクにはコスパからベストだったと思います。
せっかくなので、いろいろ調べていたら お礼が遅くなってしまいました。
結局は 分かったような分からないような? 電機子反作用で...磁界が弱まり は考えもしませんでした。
三相短絡は恐ろしいものではなく そこそこの電流に収まるってことで、納得するようにします。
ん~、また眠れない日々が続くかも
その時サイリスタやMOSFETが3個または6個ありますが個別に制御すると効率などよくなりますか
それとも3個一緒に制御しないといけないのですか?
ひょっとすると、このコメント欄一番上「ショート式さん」の解説が役に立つのではないでしょうか?
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新電元サイトに解説があります。
https://www.shindengen.co.jp/products/electro/motorcycle/reg/
FETオープン方式レギュは2万円余と高額ですが、パンクするトラブルが少ない事から装換にチャレンジする方もいるようです。
https://ameblo.jp/ikkotei/entry-11991687922.html
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