ゆう’sful LIFE

感染予防と看護について考えたことや勉強したことを綴っています。

「そ」と「こ」の使い分け

2016年11月15日 | Weblog
原稿を書く時に何気なく使っている言葉の意味や使い方についてはとても気を使います。
活字は永久的に残るものなので、間違えても修正がきかないからです。

さて、現在某雑誌のプランナーをしている企画のゲラをチェックしています。
自分が書いたものではなく、専門看護師と特定行為研修を修了した認定看護師に依頼した原稿をプランナーがチェックするのです。
内容にはもちろん異存はないのですが、日本語の文章としての体裁には???という部分がないわけではありません。

もちろん、自身の文章がよいとも思っていませんが、できるだけ正しい日本語で、そして美しい文章で発行されてほしい…と思うわけです。

ある方の文章に「このため」という接続詞が散見されるんですが、「そのため」との使い分けをわかっていないんだろうなと思います。
つまり、普段からそういう文章を何気なく書いているってことです。

いわゆる「こそあど」ですよね。
thisとthatみたいな感じ…でイメージすればよいのでしょうか。
「これは(this)」は、自分の手元にあるものです。
「あれは(that)」は手元から離れたものです。
あるWEBに帰属がどこにあるかという書きぶりでこのことが説明されていました。
それを参考にしつつ以下↓によりわかりやすく説明してみました…自分なりに。

先行する文で述べたことは読み手に属するものと考えて「そ」を使いますが、その内容を自分の手元において検討するという姿勢なら「こ」を使います。

例文:
”A子は受験生だ。それなのに勉強しようとしない。A子のクラスには受験に対する緊張感がないからだ。このような集団の雰囲気は…”

勉強しないという言葉はA子が受験生であるという先行する文章に密接に関係しているので「そ」を使っていますが、緊張感がないという集団の雰囲気に関する問題を自分の手元に置いて述べているので「こ」で始まっている...ということになります。
この文章をひっくり返してみると違和感があると思いますので、お試しあれ。