しるべない旅

幼い頃の思い出と日々の雑感気まぐれに綴っております。

バイクふれあい記93

2023-12-08 14:46:12 | 日記
試運転は、お父さん、お母さん、お兄ちゃん、そして、私の父母にも見守ってもらいながら、アパート前の通路を繰り返し往復してやらせてもらいました。ここまで来ると、公認でのいたずらで、お互いの家族も安心でした。
停車させると、左足を着地させ、足元を見ていました。シリンダーヘッドとガソリンタンクを股間で挟んでいる形だと思いました。手袋をしていたから、シリンダーヘッドの近くに手を当て、エンジンの仄かな温もりを味わいました。エンストすると、寒風に晒されるから、シリンダーヘッドが冷えてカチカチと音がしていました。ボタンをギューッと押しっぱなしにして、セルモーターの音がどのあたりからしているのか、アクセルグリップをどのくらい回すとドロドロという音がするのかつぶさに調べました。
試運転が終わり、チェーンを外しました。昔の新潟市内は今より積雪が多く、道路脇にも雪が積み上がりました。そんな中、生活の大事な脚としてバイクやクルマを家族で協力して使いやすくしていました。バッテリーを
夜間には室内に入れて温めて凍らないようにしておくと、ボックスの位置を教えてもらいました。雪道を積雪時期でも走行する技法も家族で学んで行きました。




バイクふれあい記92

2023-12-08 03:09:45 | 日記
チェーンを巻くと重心がしっかりして、安定性はいいけれど、上下動が激しくなりました。振動に負けないよう、いつも以上にバランスが崩れないよう、踏ん張っていました。右側は車道になるから、乗り降りは左足を軸足にして行く習慣をつけました。両足はしっかり着地させられないから、転倒しそうになると、必ず左足を着地させていました。ズボンはこんな感じて、左膝がすり減りがちになりました。母は、私が砂だらけになったり、ズボンの片側だけが破れがちになっているから、お兄ちゃんのお家のバイクいじりをそれとなく知っていたと思います。厳しく叱られ、砂を払ってもらい家に入りましたが、今となれば、優しく見守ってくれていました。そろそろ寒くなってきたから、厚手の手袋をするようになりました。手袋は手元の感覚が鈍るし、滑りやすくなるから、ハンドルの尖ったエンボスが役立ちました。バイクの運転は、指先もたくさん使うから、ボタンやスイッチの表面に滑り止め加工が施されているのだとわかりました。秋半ばから初冬にかけて季節の移ろいをエンジンの鼓動で感じて行きました。
チェーン巻きの運転は、ローギアだけ使い慣れました。アクセルグリップを握ると、親指と人差し指てセルボタンを叩いたり、撫でたり、押し下げたりして、優しく扱いながら音の変化を楽しんでいました。カチカチという切替器の音、キュルキュルというモーター音、エンジンがかったり止まったりするタイミングを楽しく覚えていきました。