the Saber Panther (サーベル・パンサー)

トラディショナル&オリジナルの絵画芸術、化石哺乳類復元画、英語等について気ままに書いている、手書き絵師&リサーチブログ

史上最大級剣歯猫 マカイロドゥス属の新種 (次作バトル・ビヨンド・エポックの部分)

2022年02月09日 | プレヒストリック・サファリ

The Newly Described Hemphilian Giant Scimitar-toothed Cat!

 


マカイロドゥス・ラハイシュププ 生体復元画 restoration by ©the Saber Panther(All rights reserved)


中新世後期(ヘンフィリアン期)、およそ500~700万年前の北米北西部に分布していた巨大剣歯猫、マカイロドゥス属の新種が発表されています(Orcutt and Calede, 'Quantitative Analyses of Feliform Humeri Reveal the Existence of a Very Large Cat in North America During the Miocene' 2021)。ご存知の方もいるかもしれません。


マカイロドゥス・ラハイシュププ
と名付けられた本種、タイプ標本として新たに記載された上腕骨(アイダホで出土)の全長が、断トツでネコ科史上最大、アメリカライオン(Panthera atrox)の既知の最大の上腕骨長をも、大幅に上回ります。

残念ながら頭骨が見つかっておらず、この復元画の頭部は、近縁と考えられるユーラシアのマカイロドゥス・ギガンテウス種と、同ホリビリス種の頭骨を基に描きました。

この復元画は次作バトル・ビヨンド・エポックの一部分で、巨大剣歯猫と時空を超越して対峙する相手は、どんな動物だと思いますか?


ヒントは、同じ北米西部を棲み処にしたハイパー補食動物(hyper predaceous predator)で、推定体重もほぼ同格、ただし哺乳類ではない!

ここまで言っても、恐らく、誰も予想だにできない相手だと思います(笑)。当てられた人はすごいよね。


一両日中に完全版を上げますし、その際に本種マカイロドゥス・ラハイシュププについてもっと踏み込んだ、詳しい記述(系統分類、形態、サイズの詳細など)を添えますので、その辺もお楽しみに。

 

:Species:

中新世後期・北米西部(今日のアイダホ)およそ600万年前
The late Miocene Western North America (present day Idaho)

マカイロドゥス属新種 Machairodus lahayishupup

テレオセラス属種 Teleoceras sp. 後半身のみ
(カバに似た形態のサイ群、テレオセラス族(アセラテリウム亜科)を代表する中型種(現生スマトラサイより少し大きい)。広範な分布域は北米西部から中西部、南部、南東部にいたる。角は欠くか、小ぶりな鼻骨角のみを具えていた。2020年の骨アイソトピック解析(Wang and Secord, 2020)の結果、テレオセラス属種はC3植物を摂食する純グレイザーであったことが判明、長く(実に、1世紀以上!)幅を利かせていた半水棲という仮説が、覆ったとされる)

イラスト&文責 Images and text by ©the Saber Panther(All rights reserved)
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