The Paleo jaguar transforming phase into notoriousPanthera atrox
Wt. 190 kg
パレオ / ヨーロッパジャガー Panthera gombaszoegensis / Panthera toscana
:History:
パレオジャガー、ないしヨーロッパジャガーという呼称がある本種は、ヨーロッパに出現した最古
のヒョウ属種として知られている。イタリア、オリヴォーラのヴィラフランカ期地層(約160万年前)か
ら見つかった化石骨格を皮切りに、西ヨーロッパの各地から骨格が出ており、中期・更新世まで存
続していたことが分かっている。当初の文献には、Panthera toscana というシノニムも散見される
ようだ。
:Morphology and Habits:
本種は、大型で非常にロバストな体形のヒョウ属種であったと考えられる。氷期の北米ジャガー
(Panthera onca augusta)と似通ったサイズであり(Turner, 1997)、すなわち現生のパンタナルジャ
ガーよりもずっと大型であった。極めて類似性の強い骨格が東アフリカやインドの前期・更新
世の地層からも出土しているのだが、その形態はライオン的ともトラ的とも表現され、歯型や歯列
にはいずれとも異なる細かい特徴がみられるという(Kurten, 1968)。
Panthera gombaszoegensis の生態には不明瞭な点も多いが、ジャガーの場合ほど密な森林生態
に適合していたわけではないようである(O' Regan & Turner & Willkinson, 2002)。
:Phylogeny:
形態学的な分析方法を用いた近年の分岐分類研究(Christiansen & Harris, 2009)において、Panthera
atrox(アメリカライオン)が、いずれのヒョウ属種からも独立に分類し直されたことは知られるところ
である。同研究では、北米に進出したパレオジャガーの系統から、直接的にP. atroxとP.onca とが
分岐した説が提示されているのだが、パレオジャガーと現生ジャガーの類縁性は古くから縷々主張
されてきた。一方、アメリカライオンとジャガーの関連性については、遺伝子分析を手段とした一部
の分類研究の結果とは相容れないともされる。
いずれにせよ、P. gombaszoegensis がいわば、ジャガーとライオン双方の特徴を併せ持ったごとくの
外観であったらしいことは推察できるし、上の復元図ではその考えを採用したものである。
~サーベル・パンサー
メージとして-と言っても成獣は見たことはないので
すが-描出してみました。
本種からジャガーが派生していったという説が有力視
されているようですが、ジャガーの種としての歴史自
体はユキヒョウより大分浅いのだろうと思います。
ユキヒョウへとつながる系統はかなり古くから分岐し
独自の道を歩んだようなので、「ユニークさ」はヒョ
ウ属種の中でぴか一でしょうね。