~saito sekai presents~奇妙な漫画&小話ブログ

AI画像生成漫画&短編小説&を日常投稿します。不定期更新になります。

階段だから、怪談なのだ!

2022-08-09 23:00:00 | 超短編小説
最近、我が家では、夜になると階段を上がったり、降りたりする音がする。頻繁にそれが起こるので、赤外線カメラを付けて夜通し監事する事とした。
翌朝、動画を再生すると、ゴーストが階段を降りたり、上がったりを繰り返している姿が確認出来た。そして何やらぶつぶつ呟いているのだ。
「怪談だから、階段を使うことに意味がある…」そんなこと言ってる。同音異義語を勘違いしている訳だ。私達は、これは日本人の霊ではなく、中途半端に日本語を学んだ、何処かの外国人の霊だろうと、家族で話し、笑いの種にしたのだ。      完

ホラーの流れに身を任せてみる

2022-08-08 23:00:00 | 超短編小説
私は夜道を、一人心細く歩いていた。すると前から、如何にも陽気そうなおじさんがステッキを振りながら歩いて来る。私はその姿に、ホッとしたのだが、次の瞬間奇妙なことに気付いた。歩けど、歩けど、そのおじさんとの距離は縮まらない。恐怖を覚えた私は逆方向に走った。どれだけ走っただろう。気が付くと、私は手にステッキを持っていた。それを何気に振り回してみた。そうすることが正しいように思えたのだ。私は歩きだした。そして隣には例のおじさんがいる。完

友情のリトマス試験紙

2022-08-07 23:19:00 | 超短編小説
僕には、Tという親友がいる。ほとんど毎日の様に会う関係だ。一緒にいて楽しいし、疲れない。そのTが段々おかしくなっていくのだ。どの様にと言うと、会う度足が短くなり、大顔になるのだ。始めは(僕の目がおかしいのかな?)と思ったが、段々その傾向が顕著になり、ジーンズも履けない、顔が僕の家のドアに引っ掛かってなかなか抜けないという異常事態に。たまらず、僕は「どーなっているのだ、お前はっ!」と叫ぶと、にわかに彼は着ぐるみを脱ぐがごとく、いつものTの姿に戻ったではないか❗Tは説明する。
「どんな姿になっても、僕を受け入れてくれたね。君は本当の親友だよ」と言ったのだ。
…その夜、静かにこの騒動を振り返る僕がいた。結論としては良かった…けれど、なんかつまらないなぁと思う自分がいる。     完

この事実は他の人々にとっては、些末な事でした

2022-08-05 23:50:00 | 超短編小説
私は深夜、トイレに起きた。すると、真っ裸になっている。暑くて、自分で脱いだのかと思ったが、どうやら私は小人になってしまったようだ。困った私は、外をさ迷う。ギャルに見つかり、スマホで撮影されたり、追いかけられたりだ。一時間もしない内に、都市伝説の主人公に。こうしてはいられない!なんとかしなければ…「そうだ、警察に連絡しよう」なんとか、窓の隙間から自宅に帰り、携帯のボタンを全身で押して110番した。
「大変です、私は小人になってしまいました!」すると、電話口で警官が欠伸をしながら、一言。
「早く寝ろ」    完