倭人語のすすめ

倭人の言葉が残されていた。古事記の神々の多くは、秘文とされた文書を基にしていた。一音一義の倭人語を解き明かしたいと思う。

弓前文書(ゆまもんじょ)とは

2024-11-05 08:33:17 | 弓前文書(神文)
 弓前文書(ゆまもんじょ)とは、倭人の神官 が口伝で伝えてきたものを七世紀初頭(610年頃)、弓前値成(ゆま あてな)が変形体も使った漢字で書き表した「神文(かみふみ)」、及び、神文を秘文にすることや歴史を書いた漢文の「委細心得(いさいこころえ)」の二つの文書を指す。
 弓前文書原文の神文は、縦四十五センチ×横十八センチ×厚さ三ミリ~五ミリの木板七枚に、それぞれ一行十字、上下二段十四行にわたって、隙間なく書き込まれた漢字(変体形を含む)九八〇字である。
 代々の神官のみが受け継ぐ秘文とされ、第67代弓前和(ゆまに)池田秀穂により、解読、公開された。また、神文に書かれた文字を「弓前仮名漢字」と名付けた。
 本書で使う文字は、「弓前仮名漢字の特殊文字をパソコン等で簡単に書けるように簡易化した文字」、ユマ仮名(簡易型の弓前漢字仮名)を使用します。私も含め誰もが研究を容易に行えるようにと願って作成しました。
 神文の内容は、四章に分かれ、各章はさらに四つの節に分かれます。
 行番号は、千の位は章を、百の位は節を表し、最後の二けたは行数を表し、行数が00の場合は、章題または節題を表すようにしました。
 弓前文書全文の訳があるのは、「弥生の言葉と思想が伝承された家」池田秀穂口述のみですが、手に入れるのは困難です。販売していません。一般の人が読むことが出来るとしたら、大阪大学や神戸大学の図書館から借りることです。
 そこで、解説にあたって、①には「弥生の言葉と思想が伝承された家」の現代語訳を、出来るだけそのまま記載することにしました。
 神文と言う以上、神道の基ですが、あくまで倭人語の研究として臨んでいます。また、古事記と対応する神々の名も書いておきました。

 

弓前文書一覧

2024-11-05 08:32:58 | 弓前文書(神文)
 弓前文書神文の全文です。ローマ字もカタカナも無くても読めるようになったら読んでください。ユマ仮名(簡易型弓前漢字仮名)で書いてあります。
 
1000天真津威醸移現育晴゜積延
1001天真津厳真澄晴゜活沼゜
1002天真延真成威沼゜雷゜
1100大天真晴゜積芽
1101威実醸積霊゜
1102垂威実醸積霊゜
1103美萌増育晴゜積威日凝火゜雷゛
1104天真津垂結奇基震゜活延
1105天真延陜積゛育
1106天真延保堅垂゛雷゜
1107天真乃奇延陜゛育゛
1108天真乃充凝雷゛
1200大日芽会威醸
1201天真延陜貴座
1202天真乃延積゛雷゜
1203天真津大保延辺゛
1204天真乃覆凝垂゛雷゜
1205天真津震゜積沼゜
1206天真乃日凝根
1207天真津日成威垂
1208天真乃火゜会威座
1300大成積凝充醸
1301大保乃辺
1302火゜充延雷゛
1303澄日雷゛凝
1304浮日雷゛凝
1305日奇哈囲
1306積沼゜哈囲
1307因゛増積集゛現
1308渡垂積浮現
1400大萌延日奇醸
1401会晴゜成現
1402会晴゜芽貴微
1403会穂゜微増
1404霊゜活子
1405会因゛奇育凝根
1406穂゜基垂゛活子
1407親陜因現
1408親陜成岐実
 
2000天真津威醸移現育美積延
2001天大日活芽醸雷゜育
2002天大成積醸育゛
2100天真積虚躍充因奇基因゛重活
2101天大与活成雷゜
2102会威与活成雷゜
2103日威活醸雷゜
2104震゜垂威活雷゜
2105霊゜凝雷
2106火゜威雷゜
2107霊゜凝
2108火゜微
2200天大芽積育醸成因゛凝充垂活
2201虚躍日威
2202震゜積津延
2203日成鋭
2204威哈゛育
2205澄成育
2206澄゛実育
2207萌延積育
2208厳渡積育
2300充因美積母萌延成垂増育活
2301延霊゜舞
2302晴゜萌狩
2303澄゛霊゜舞
2304澄哈成
2305垂霊゜舞
2306穂゜飯集゛
2307増霊゜舞
2308充実子
2400美醸積因成凝充萌延日奇活
2401奇育霊゜現
2402成穂゜真霊゜
2403爽育震゜現
2404垂活基霊゜
2405和貴実現
2406実醸津霊゜
2407会躍因現
2408日奇津霊゜
 
3000天真津威醸移現育保堅延
3001威醸移現
3002威醸移岐
3100現岐真晴゜活保堅因
3101会晴゜成現
3102会晴゜成因
3103会穂゜成現
3104会穂゜成岐
3105親陜成現
3106親陜成岐
3107親陜覆現
3108親陜成因゛
3200霊゜実増放゜活保堅集゛
3201結霊゜震゜実
3202因積醸成
3203因゛凝充垂
3204重萌増育
3205因集゛実放゜
3300晴゜積美積活保堅覆
3301垂威真晴゜活
3302厳基保穂゜津
3303緒沼゜延成澄
3304雷゜岐現日活
3305結霊゜震゜実虚
3306芽貴育因移
3307積醸奇凝充爽
3308因゛垂火゜萌増躍
3309重与根芽和静
3310異集゛放゜哈゛浮座
3311沼゜囲渡覆厳乃
3312保堅覆
3400充凝因゛醸美積因現哈゛放゜晴゜活
3401垂威真晴゜活因゛重爽霊゜
3402会晴゜成因現基保積因
3403垂増育震゜活美積成実
3404会穂゜成岐現美積移因
3405垂増育放゜活美積充実
3406親陜成岐現美積育因
3407垂増育爽活日奇津霊゜
3408親陜覆因゛現狩哈移因
 
4000天真津威醸移現育延座醸
4100晴゜積親陜成威醸移震゜延座醸
4101威醸会穂゜成
4102霊゜舞震゜因因゛
4103因゛垂因゛増垂
4104充因美積母
4105因゛萌因゛増重
4106親陜成震゜活
4107真晴゜舞霊゜舞
4108威醸移会晴゜
4200美積集゛哈゛狩威醸移晴゜延座醸
4201垂威真晴゜活
4202威醸移岐現結
4203親陜成岐因
4204美積集゛異哈゛真狩
4205震゜活奇育実虚結岐
4206晴゜躍放゜保乃覆
4207会穂゜岐晴゜活
4208岐因芽垂萌躍醸
4300充凝成穂゜日威醸移澄延座醸
4301威醸会晴゜成穂゜
4302霊゜充震゜垂実現
4303因美積醸成活
4304因゛奇凝充垂活
4305重萌増育因移
4306集゛震゜活放゜因移
4307充震゜活放゜結躍
4308澄震゜活放゜結躍
4309虚結岐真晴゜舞
4310爽霊゜会晴゜霊゜舞
4311静厳真澄晴゜活
4312霊゜醸移成穂゜醸
4400日奇津垂増威醸移真延座醸
4401垂威真晴゜活
4402威醸移現育結
4403親陜成現因
4404育爽垂増結震゜
4405親陜覆因゛現
4406威醸移澄延座醸
4407充凝因゛美醸積
4408因現哈゛放゜晴゜躍醸
4409日奇津晴゜活
4410延座醸威醸移澄
4411垂真厳成穂゜座
4412会貴芽垂威躍醸
4413垂威真晴゜活
4414基保津威醸移澄
4415垂真緒基充座
4416爽霊゜真晴゜津躍醸
 
いろは
親緒厳移晴゜和穂゜火゜子放゜保充
雷゜育微少座沼゜活覆
渡威狩母因垂舞虚
背積鋭根成躍醸
美浮囲延大崇奇哈因゛真増
異食震゜堅凝屠愛重与
天会爽陜岐貴刻結芽現実静
辺日霊゜飯基萌瀬澄
津乃奈御集゛
 

弓前文書 第1章第1節

2024-10-31 14:13:39 | 弓前文書(神文)
1000天真津威醸移現育晴゜積延アマツムカムロミチパツノ a ma tuiu mu ka mu ro mi tiu pa tu nou
①大宇は意図す、大自然変化の流れ行く道筋、始まりの秩序立て。
②第1章 自然界の始まり晴゜積延の巻
③第1章 大宇宙が意図する「神ながらの道」の始まり
④宇宙の開闢、太陽の誕生、地球の形成、生命の発生と進化。
⑤自然がどのようにして創られていったか。
⑥大宇とは、大宇宙も世界も、いまある時間と空間の有限な世界の言葉であり、無限の世界にあてはまる適切な言葉がないので「大宇」と訳している。天地の始まる以前から存在するものがある。この宇宙の始まりを意図した「天地の意志」のこと。


天真(大宇。我を含めてまわりすべて。大宇宙。自然) 天(感嘆詞) 真(真の姿)
津(意図する)
威醸移現育(大自然変化の流れ行く道筋※かんながらの道の語源) 威醸移(自然変化は進んで行く) 威(変わる)醸(進展する)移(進行中の動作を表す)現育(力が流れて行く有り様。道※道の語源) 現(ありのままの姿)育(力の流れ)
晴゜積(始まり。※初、発の語源。) 晴゜(大自然の持つ意志とその力が張り出して行く)積(積み重なって行く)
延(秩序立て)


1001天真津厳真澄晴゜活沼゜アマツムイマスパルヌa ma tiu mu yi ma su pa ru nu
①大宇は意図す、原点の真相は、事態の自在無限なる疎密活動にある。
②大自然の力の根源。大自然の持つ潜在力、そのまばらな所に向かって、濃密な所からエネルギーが流れ込む。それは自由自在、無限である。
③この世の初め、全宇宙の潜在力の集中。
④大自然というものは吸い込む力張り出す力自在無限に発動することが出来る。
⑤大宇が、宇宙の始まりに、意図したまことの姿と言うのは、自在無限なる疎密運動であり、これによって引き起こされた世界が「全ての全てが詰まっている」混沌という世界である。
⑥空間自体が目に見えぬ力。その密度が薄くなると、エネルギーのレベルは低くなる。そうなると、より密度の高いエネルギー・レベルの上にあるところから、それを埋めようとする力が流れ込んで来る。これが自然が持つ潜在力。そして自然の霊性は、この潜在力を沼゜ヌ(自在無限)に駆使することが出来るのが自然の本質である。
⑦宇宙の始まりの原点である、澄スの中へ流れ込む高い潜在無限のエネルギー晴゜パが活ル(躍動)することで、沼゜ヌという混沌の世界が出来上がる。それは、あらゆる力と多様性ないし可能性を秘めている大宇宙のエネルギーの塊そのものを意味する。宇宙の始まりは、大混沌状態であった。


天真津(大宇は意図す)
厳真(始まりのまことの姿※今の語源) 厳(原点、因縁の原点)真(真の姿)
澄晴゜活(低レベルの潜在力に向かって高レベルの潜在力が流れ込む。)澄(自然の意志と力を吸い込む)晴゜(大自然の持つ意志とその力)活(一般動作を表す)
沼゜(無秩序。無限。混沌)


1002天真延真成威沼゜雷゜アマノマナカヌチa ma nou ma na ka nu ti
①大宇の秩序立ては、事態が驚きの無限力塊の姿となったことである。
②大宇宙は秩序立てられて行き、恐ろしき無限大のエネルギーの塊となった。大宇宙のもつ潜在力が一点に集中した。
③大宇宙に伸び行く恐ろしきエネルギーの塊が出来上がった。大宇宙の始まり、火の玉の爆発、こんな姿が彷彿される。
④宇宙秩序立の真の姿は出来上がった。恐ろしき無限大の、エネルギーの塊、主語述語客語の順。
⑤大自然は一つのエネルギーのかたまりとなった。
⑥宇宙空間自体が驚くべき一大混沌状態のエネルギーの塊と化した。宇宙創成の描写。
⑦大宇宙は、混沌とはいっても一定の秩序を保ちながら、とてつもない混沌状態のエネルギーの塊として延びていった。
◇古事記:アメノミナカヌシ
天真延(大宇は秩序立てられて行く) 天真(大宇宙)延(秩序立て)
真(真の姿。真相)
成威沼゜雷゜(恐ろしき無限大のエネルギーの塊となった) 成(秩序が出来上がった)威(大自然の変わり行く力)沼゜(無秩序・無限・混沌)雷゜(エネルギーの塊)


1100大天真晴゜積芽オアマパツメo a ma pa tu mai
①大自然、始まりの芽生え。
②第1章第1節 宇宙の発生


大天真(大自然。宇宙) 大(大きいという感嘆詞)天真(大宇宙。自然)天(感嘆詞)真(真の姿)
晴゜積(始まり※初、発の語源) 晴゜(大自然の持つ意志とその力が張り出して行く)積(積み重なって行く)
芽(芽生え)


1101威実醸積霊゜カミムツピ ka miu mu tu piu
①物質を造るという驚きの意志が生まれた。
曙)物質を造ろうという大自然の意志が芽生えた。
②宇宙の全エネルギーを集中した1002天真延真成威沼゜雷゜の中に、自然という物質世界をつくろうという気持ちが起こった。
◇古事記:カムムスビ(カミムスビ)
威(大いなる変換)
実醸積(物質を造る) 実(物質)醸(進展する)積(増大して行く)
霊゜(自然の意志と力)


1102垂威実醸積霊゜タカミムツピ ta ka mi miu tu piu
①力は発動した。物質を造るという驚きの意志のそれだ。
②物質増大の意志と力は有り余れる自由エネルギーとなった。
③物質をどんどん造ろうという恐ろしき意志から、エネルギーが溢れ出した。
④物質を生み出さんとする意志が、単に意志に留まらず、実際に発動するに至り、森羅万象となって、多種多様な現象世界が生まれた。
◇古事記:タカミムスビ
垂(力が溢れ出る)
威現醸積霊゜(物質を造るという意志)
※宇宙の全エネルギーを集中した1002天真延真成威沼゜雷゜の中生まれた、自然という物質世界をつくろうという気持ちが1101威実醸積霊゜であり、それを実行した意志と力が垂(溢れ出る力)を上につけた1102垂威実醸積霊゜である。物質は出来たので真成威沼゜雷゜も、威実醸積霊゜の二柱の神は消滅した。宇宙(大天真オアマ)、すなわち大自然(威醸移現カムロミ)はこうして誕生した。
 つまり、1101威現醸積霊゜より前は見えない世界であり、今は物質化となった1102垂威実醸積霊゜(森羅万象の威醸移現垂威実醸積)の世界ということになる。


1103美萌増育晴゜積威日凝火゜雷゛ウモマチパツカピコポヂu mou mau tiu pa tu ka pi kou pou di
①出現莫大なる増殖、爆発的に数多火の玉の素粒となった。
②発現した姿、それは爆発する恐ろしいほどの数多の火の玉群の素粒であった。
弥)宇宙誕生の初期、物質の種が創造されて行く状態を表現している。
◇古事記:ウマシアシカビヒコヂ
美萌増育(生まれ燃え増殖する力) 美(生まれる)萌(目に見えて物質が増加して行く)増(物質増加の最大の姿)育(力の流れ)
晴゜積威(爆発し) 晴゜(大自然の持つ意志とその力が張り出す)積(物事が増大して行く)威(大自然の変わり行く力)
日凝火゜雷゛(数多の火の玉となった)日(認識出来るエネルギー)凝(固まる。塊)火゜(燃えるもの)雷゛(数多のエネルギーの塊)


1104天真津垂結奇基震゜活延アマツムタユクモプルノa ma tiumu ta yu ku mo pu ru nou
①宇宙の心、溢れ出た力は奇しき大本となって、大震動を起こし、秩序立てられて行く。
②宇宙誕生の初期、物質の種が創造されて行く状態を第三者、別の宇宙から観察してるような表現。原子爆弾のキノコ雲をイメージ。
◇古事記:トヨクモ
天真津(大宇宙は意図する)
垂結(溢れる力が起こって) 垂(力が溢れ出る)結(つながる)
奇基(奇しき大本となって※雲の語源) 奇(不思議なる変化)基(大本の姿)
震゜活(振動させる) 震゜(自然の意志と力が発動する)活(一般動作の現在形)
延(秩序が進行中である)


1105天真延陜積゛育アマノサヅチ a ma no tsau du tiu
①宇宙の秩序立ては、まとまろうとする力が働いて行く。
②大宇は狭められようとする数多さまざまの力が流れて行き、秩序立てられて行く。
③宇宙の秩序立ては数多永久的な小宇宙によって分散されながら形成されて行く、その裏に隠された力。
④纏ろうという力、渦巻く力が回りのものを段々引寄せて行った。
◇古事記:アメノサヅチ
天真延(大宇は秩序立てられて行く)
陜積゛育(狭められようとする数多さまざまの力が流れて行く) 陜(接近する)積゛(物事がどんどん増大して行く)育(力の流れ)


1106天真延保堅垂゛雷゜アマノトコダチ a ma nou to ko da ti
①宇宙の秩序立ては、数多流れ出す自由力の永久不変の形成にあった。
②大宇はさまざまな力の数多あり余った姿の永久的なエネネルギーの塊に秩序立てられて行く。
③宇宙は確固たる数多のエネルギー体と成って秩序立てられてゆく。
④満天の星空、天の川のイメージ。
◇古事記:アメノトコタチ
天真延(大宇は秩序立てられて行く)
保堅(確固たる) 保(蓄えられている意志と力)堅(変わらない)
垂゛雷゜(溢れ出る数多のエネルギー体) 垂゛(力がどんどん溢れ出る)雷゜(エネルギーの塊)


1107天真乃奇延陜゛育゛アマノィクノザヂ a ma noi ku nou dzau diu
①宇宙の姿は、不思議な数多まとまりの力が働き合っている。
②大宇の秩序立ては、不思議な秩序、まとまろうとする力の流れがある姿となった。
③海洋民族として必要な星座のイメージ。
天真乃(大宇の秩序立ては~のような姿となった。現在完了。)
奇延陜゛育゛(不思議な秩序、まとまろうとする力の流れ。) 奇(不思議なる変化)延(秩序立て)陜゛(どんどん接近する)育゛(目に見えない力がどんどん流れて物事が増大して行く)


1108天真乃充凝雷゛アマノィトコヂ a ma noi tou kou di
①宇宙の姿は、さまざまな星で満たされている。
②大宇の秩序立ては、エネルギーの集積したもので充たされた力体、すなわち満天の星で充たされている。
③満天の星空。
④充分に固成したエネルギー体が出来あがった。
◇古事記:クニノトコタチ。1107と1108から奇延陜゛育゛と充凝雷゛を合成。
天真乃(大宇の秩序立てはこのような姿となった。現在完了。)
充凝雷゛(満天の星で充たされている) 充凝(充実した)充(極めて物事が充実している)凝(固まる、塊)雷゛(たくさんのエネルギーの塊)
 

弓前文書 第1章第2節

2024-10-31 14:13:08 | 弓前文書(神文)
1200大日芽会威醸オピメアカム o pi mai au ka mu
①恵みの太陽が、輝き出した。
②第1章第2節 太陽の始まり
大日芽(太陽のこと) 大(大きいという感嘆詞)日(光と熱)芽(恵み)
会威(明るくなった) 会(出会う)威(大自然の変わり行く力)
醸(反応が進む)


1201天真延陜貴座アマノザキリ a ma nou tsau kiu ri
①宇宙形成のなか、ガスがまとまり行く。
②大宇宙の意志によってガス成分が一つのまとまりに変わって行く。
③太陽のガス形成段階。まずガス星雲状態の物質が形成される。
◇古事記:アメノサギリ
天真延(大宇は秩序立てられて行く)
陜(まとまろうとする力)
貴座(霧、ガス※霧の語源) 貴(目に見えない変化)座(静止した)


1202天真乃延積゛雷゜アマノィノヅチ a ma noi nou du ti
①宇宙における、形造られ行く力体となった。
②大宇に於いて、秩序立てが積み上がってエネルギーの一つの塊とみなされるようになった。
③まとまりつつあるガス体が次第に凝縮して、太陽系の原形が出来上がった。
④エネルギーのかたまりとなった。
◇古事記:ノヅチ(別名カヤノ)
天真乃(大宇が以下のようになった) 乃(~という結果である)
延(秩序が進行中である)
積゛(どんどん積み上げる)
雷゜(エネルギーの塊)


1203天真津大保延辺゛アマツムオトノベ a ma tiumu o to nou vai
①宇宙の流れ、秩序立ての大きな垣根が造られる。
②大宇は意図す。大きな垣根の中にも数多くの垣根が造られて行く。
③力体の形成により、そこに大きな垣根のような引力圏が出来る。
④太陽系という大きな引力圏の中に、さまざまな力の引力圏がある。
天真津(大宇は意図す)
大保延辺゛(大きなさまざまな垣根) 大(大きい)保(区切り、戸)延(秩序立て)辺゛(数多くの垣根)


1204天真乃覆凝垂゛雷゜アマノィヲコダチ a ma noi wo kou da ti
①宇宙における、核を取り巻く数多の力が覆う集積体となった。
②大宇には引力圏の中に多くのエネルギー群体が中心核を覆ってしまった。
③中心核を覆うさまざまな引力圏を持つ力が取り巻いている太陽系という一つのエネルギーの塊が出来上がった。
覆凝(中心核を覆う) 覆(覆う)凝(固まる)
垂゛雷゜(エネルギー群体) 垂゛(数多くの力が溢れる出る)雷゜(エネルギーの塊)          


1205天真津震゜積沼゜アマツムプツヌ a ma tiumu pu tu nu
①宇宙の流れ、圧縮され混沌状態になる。
②大宇は意図す。圧力を積み上げ、宇宙を混沌状態にさせた。
③中心核の状態を指す。この太陽系の中には八つの小さな引力圏、惑星が存在するが、小惑星群からの内惑星のガス分は、ほとんど中心核に吸い取られて大きなガス体となった。そこでその内部は大きな重力のために圧縮されて、水素の原子核は混沌状態になった。
天真津(大宇は意図す)
震゜(自然の意志と力が発動する)
積(物事が増大して行く)
沼゜(混沌状態)


1206天真乃日凝根アマノィピコネ a ma noi pi kou nai
①宇宙における、灼熱の基が造られた。
②大宇の中に太陽の基、始原体が出来た。
◇古事記:アマツヒコネ(天照の三番目の男神)
天真乃(大宇の秩序立ては次のような姿となった)
日凝根(原子核反応に転換する状態となった) 日(光と熱)凝(固まる。塊)根(秩序を生み出す媒体物)


1207天真津日成威垂アマツムピナカタ a ma tiumu pi na ka ta
①宇宙の流れ、灼熱は輝きの放射となった。
②太陽エネルギーが出来、放射し始めた。
③日の熱と光が出来上がり溢れだす。
④水素の原子核に火がついて熱と光があふれ出した。
⑤水素に火がついた。水素の核反応が始まった。
⑥エネルギーが段々かたまって行き中に圧縮されて光雲溶融状態となり、ついに水素の核からヘリウムの核に変換する原子の火が点いた。現在の太陽の姿である。
◇古事記:タケミナカタ(大国主の第二子、諏訪大社の祭神)
天真津(大宇は意図する)
日(光と熱)
成(出来上がった)
威(大いなる変換)
垂(エネルギーがあふれ出す)


1208天真延火゜会威座アマノィポアカリ a ma noi pou au ka ri
①宇宙における、輝く存在となった。
②炎が明るく輝き出した。まさに太陽の誕生である。
③太陽の炎、コロナ。
◇古事記:アメノホヒ(ポピ、天照の次男)
天真延(大宇は秩序立てられて行く)
火゜(炎)
会威座(輝き始めた※明かり・灯りの語源) 会威(明るくなった※明るいの語源) 会(出会う)威(大自然の変わり行く力)座(完了)
 

弓前文書 第1章第3節

2024-10-31 14:12:43 | 弓前文書(神文)
1300大成積凝充醸オナツコトム o na tu kou tou mu 
①大いなる秩序の集積が形成され出した。
②第1章第3節 地球のはじまり
③大地の誕生が始まった。地球の発生である。
大成積(大地) 大成(大いなる秩序)積(積み上げる)
凝充醸(誕生する) 凝充(形成する)凝(固まる)充(充分)醸(物質がどんどん増大)

1301大保乃辺オトノィエ o to noi wai
①大いなる垣根が保たれた。
②(太陽の引力圏の形成と同時につくられた)地球の引力圏。
③(地球にも)大きな垣根すなわち引力圏が出来る。
◇古事記:オホトノベ
大(大きいという感嘆詞)
保(区切り、戸)
乃(すでに出来上がってしまった)
辺(垣根、引力圏)

1302火゜充延雷゛ポトノヂ pou tou nou di
①燃える灼熱体で満たされ行く。
②(地球の引力圏に向かって)次々と隕石が落下して来た。その衝突熱によって地球の表面はもとより、灼熱した隕石によって覆われて行く。こうして表面は衝突熱によって真っ赤になる。その内部は重力によって、これも熱くなって行く。地球全体がある時期、灼熱熔融状態にあった。
③引力圏の中に入り込んだ隕石が真赤に燃えながら落ちて来て、衝突して熱で高温になってくる。そこへ次々隕石が落下して来て地球全体が真赤になり内部も圧力がかかってどろどろの熔融状態となった。
④灼熱の塊が形成される。
◇古事記:オホトノヂ
火゜(燃えるもの)
充(充実している)
延(秩序が進行中である)
雷゛(たくさんのエネルギーの塊)

1303澄日雷゛凝スピヂコ su pi di kou
①吸い込まれる数多灼熱の塊。
②(地球全体がある時期、灼熱熔融状態にあった。そうすると、)重たいものは吸い込まれる。沈んでゆく。中心に集る。
◇古事記:スヒヂニ
澄(自然の意志と力を吸い込む)
日雷゛凝(数多の灼熱の塊) 日(光と熱)雷゛(たくさんのエネルギーの塊)凝(固まる)


1304浮日雷゛凝ウピヂコ wu pi di kou
①浮き上がるさまざまな灼熱の塊。
②(地球全体がある時期、灼熱熔融状態にあった。そうすると、)軽いものは浮き上がって来る。
◇古事記:ウヒヂニ
浮(浮き上がる)
日雷゛凝(数多の灼熱の塊) 日(光と熱)雷゛(たくさんのエネルギーの塊)凝(固まる)

1305日奇哈囲ピクグイ pi ku xu wi
①どんどん変化して行く岩盤。
②末期状態のマグマ。その中から冷え固まった岩盤は、ちょうどマグマの中に杭のような格好で浮かんでいる。マグマの中から次々岩盤が成長して行く有り様、生きものの杭のようだ。
③次々冷え固まって色が変わって行く。岩盤は皆溶けた溶岩の上に浮いてまるで杭のように突き刺さっている。
◇古事記:イクグヒ
日奇(不思議な力) 日(認識出来るエネルギー)奇(不思議なる変化)
哈囲(岩盤。杭※杭の語源) 哈(食い入る)囲(囲まれる)

1306積沼゜哈囲ツヌグイ tu nu xu wi
①乱雑に重なり合う岩盤。
②一面が冷え固まった岩盤が出来上がると、押し合いへし合いして岩盤が乱雑に重なり合う。
③岩盤は皆溶けた溶岩の上に浮いてまるで杭のように突き刺さっているのである。
④無秩序に重なり合う岩盤。更に上へ上へと乱雑に積み重なって行く
◇古事記:ツノグヒ
積沼゜(無秩序に重なり更に上へ上へと乱雑に積み重なって行く) 積(積み上げる)沼゜(無秩序)
哈囲(岩盤。杭※杭の語源) 哈(食い入る)囲(囲まれる)

1307因゛増積集゛現ヤマツヂュミ yau mau tu jiu mi
①弥(いや)盛り上がり寄せ集まつた所。
②(四方から圧力を受けた岩盤は、)いよいよ上へ上へと、積み上がって集まって来る。
③別に決まった形もない、目立って盛り上がったところ。
④岩盤は押合圧合しながら或る所では高く盛り上って行く。島が出来た。
⑤圧力を受けた岩盤はある所では上へ上へと積み上っていわゆる山となった。
◇古事記:オホヤマツミ(大山祗(おおやまづみ)神社)
因゛増(さまざまな盛り上がった所※山の語源) 因゛(いよいよ)増(物質増加の最大の姿)
積集゛現(積み上がって集まって来る) 積(積み上げる)集゛(物質の無秩序な群がり)現(姿)

1308渡垂積浮現ワタツウミ wa ta tu wu mi
①浮き上がったものですっかり満たした所。
②低いところを軽いもので埋め尽くしたところ。
③島と島の間を満たす水面のこと。
④地球を覆っていた水蒸気が冷えて雨となり低い処に溜って行く。海が出来た。
⑤(地球の表面が冷え固まって来ると、水蒸気も雨となって地上に降り注ぎ、)深いところと高いところの間を、軽いものを水で埋め渡す。
◇古事記:ワタツミ
渡垂(軽いものを水で埋め渡す) 渡(行き渡る)垂(溢れ出る)
積(積み上げる)
浮(浮き上がる)
現(姿)