倭人語のすすめ

倭人の言葉が残されていた。古事記の神々の多くは、秘文とされた文書を基にしていた。一音一義の倭人語を解き明かしたいと思う。

弓前文書 第1章第4節

2024-10-31 14:12:13 | 弓前文書(神文)
1400大萌延日奇醸オモノピクム o mou nou pi ku mu
①いわゆる生命現象を持ったものが出現、蔓延しだした。
②第1章第4節 生物のはじまり
③生物がどのようにして現れたか。
④物事というが、大地が事-固まって、それから生物-物が出来た訳だから、順序は逆だ。順序からいえば、コトモノが正しい。
大(大いなる)
萌延(生物※後世意味が拡大され、単に「物」) 萌(目に見えて物質が増加して行く)延(秩序立て)
日奇(不思議な力の現れ) 日(認識出来るエネルギー)奇(不思議なる変化)
醸(生物の繁茂、繁殖)


1401会晴゜成現アパナミ au pa na mi
①自然力結実の世代。
②大自然の持つ意志、その潜在エネルギーが物質に変わる世の時代。
③晴゜が物質に変わる世の時代。
④大自然の持つ潜在エネルギーが現実のものに変わって行く相(すがた)。
⑤特定の配列を持った有機高分子が成長していっては分裂し、次々と増殖していった状況。
会晴゜(意志自然力との出合い) 会(出会う)晴゜(大自然の持つ意志、その潜在エネルギー)
成(物事が完成した)
現(見えているものの姿)


1402会晴゜芽貴微アパメキチ au pa mai kiu tsu
①自然力の結実は小さな現象として芽生えた。
②自然の潜在力は物質生命の兆しともいうべき、極めて小さい現象が始まった。
③現実に起っている微小な有機自己増殖体。
④大自然の潜在エネルギーによる物質生命の微かな兆しが生まれた。
⑤小さな生命兆しの現象は、自然の特殊な条件から、自然派生的に生まれたもので、その条件が狂うと、生命への兆し、自己増殖の蛋白質はその反応を停止して、その種を残さない。だからこれらのほとんどは生物とは言われない。
会晴゜(意志自然力との出合い) 会(出会う)晴゜(大自然の持つ意志、その潜在エネルギー)
芽(物質生命への兆し)
貴(自然に変わる)
微(極めて小さい)


1403会穂゜微増アポチマ au po tsiu mau
①自然意志増殖の生態。
②少々自然状況が変わっても、それに順応して行くような、一つの組織体、霊的な面から言えば、生物という自然の意志の中から分霊が芽生えた。すなわち生物特有の自然意志を持つ世界がやって来た。微小な増殖体が出現した。
③自己意志を持つ微小な自己増殖体の集り。珪藻の集落のような物。
④生物と非生物とのあいだの単細胞以前の存在、単細胞生物(霊゜活子)発生の前段階の生物。自己増殖するウィルスのようのもの。
◇古事記:淡嶋(アワシマ)
会穂゜(独立した自然意志。分霊との出合い) 会(出会う)穂゜(自然の持つ意志と力が分派、独立したもの。分霊)
微増(微小な増殖体) 微(極めて小さい)増(増殖する)


1404霊゜活子ピルゴ piu ru xou
①自然意志によって動く単体が出現した。
②一つひとつの個体、その細胞はみな自然意志の分霊を持ち、それで活動する。
③最小単位の細胞。単細胞生物。
④自然意志をもって活動する一つ一つの単体(単細胞)が生まれた。
◇古事記:水蛭子(ヒルコ)
霊゜(自然の意志と力の一単位)
活(動く)
子(母体から生まれた二世、単体)


1405会因゛奇育凝根アヤクチコネ au yau ku tiu kou nai
①遺伝、種子増殖の世代。
②生命現象の中で様々な因縁に出会って奇しき生命を形成し転換する根っ子。
③次々と不思議な形成へと転換する。同じようなものを次々つくり出して生命を吹き込んで行く。(いわゆる遺伝子を指す。これによって生物は、複雑な生物への道が約束された。)
④遺伝子。
◇古事記:アヤカシコネ
会因゛(次々と出て来る) 会(出会う)因゛(いよいよ、益々)
奇育凝根(不思議な形成へと転換する) 奇(不思議なる変化)育(力の流れ)凝(固まる)根(秩序を転換する基となるもの)


1406穂゜基垂゛活子ポモダルゴ po mo da ru xou
①自己意志による統一活動体が出現した。
②自己意志の基本として、さまざまな力で動く個々の細胞(多細胞生物)の出現。
③自己意志の基本をそれぞれに持ち活動する個々の細胞、多細胞生物。
◇古事記:オモダル
穂゜基(自己の意志の基本を持って) 穂゜(自然の持つ意志と力が分派、独立したもの。分霊)基(大本の姿)
垂゛活(さまざまな力で動く) 垂゛(どんどん力が溢れ出る)活(動く)
子(母体から生まれた二世)


1407親陜因現イザヨミ iu tsau you mi
①親接(しんせつ)(雌雄)増殖の生態。
②親しく接近したお陰で遺伝子が交換され新しい生物が次々出現して行く世態。
③雌雄に分かれ、親接することによって増殖する生態の世。
④雌雄が分かれるまでの増殖の基本は分体であった。だから生命というものは連続的に伝えられて行った。しかし分体となると、組織が複雑化するほど分体も複雑とならざるを得ない。生物の高級化にも限度がある。ここに雌雄による遺伝子の交換、新しい生命への誕生の増殖、新たな生物の世界が始まった。
◇古事記:イザナミ(ただし、3105親陜成現イツァナミから名前を借用)
親陜(親しく接近) 親(親しむ)陜(接近する)
因(定められた通り)
現(見えているものの姿)


1408親陜成岐実イザナキミ iu tsau na ki miu
①生命有限の個別現象が出現した。
②雄雌による生殖、所謂生物の個々の命が始まる世代となった。
③雌雄による増殖、従って生命有限の現象世界が出現した。
◇古事記:イザナギ(ただし、3106親陜成岐イツァナキから名前を借用)
親陜成(生命有限。現象は分解、消滅して行く。この三音字が並ぶと、死ぬ意味が含まれて来る。雌雄の世界に人ったということは、生死の世界に入ったということ。) 親陜(親しく接触交合する)成(物事が完成した)
岐(現象)
実(実体)
※本当の生物発生神は1405会因゛奇育凝根(アヤカシコネの女神)と1406穂゜基垂゛活子(オモダルの神)であるが、わかりずらいとして、古事記では、1408親陜成岐実(イザナギの神)・1407親陜因現(イザナミの女神)をもって、万物の生みの親とした。


弓前文書 神文(現代語訳)

2023-07-13 14:05:27 | 弓前文書(神文)
 弓前文書(ゆまもんじょ)とは、「神文」と「委細心得」という二つの文書をさす。
 「神文(かみふみ)」とは、文字の無い倭人が弥生時代から口伝で伝えてきたものを、七世紀初頭に香取神宮の神官であった弓前値成(ゆまあてな)が、万葉仮名を参考に漢字を利用し文字化した。その特徴は、倭人語の一音の意味に近い文字を選びだし、その発音は倭人の発音とした。発音を借りた万葉仮名とは大きく異なる。万葉仮名は音読み、に対して、いわゆる、訓読みと考えれば良いだろう。また、漢字に無い特殊文字も創作して使用している。
 「委細心得(いさいこころえ)」は、「神文」の取り扱いや、経緯が漢文で書枯れている。
 弓前文書原文の神文は、縦四十五センチ×横十八センチ×厚さ三ミリ~五ミリの木板七枚に、それぞれ一行十字、上下二段十四行にわたって、隙間なく書き込まれた漢字(変体形を含む)九八〇字である。
 代々の神官が受け継ぐ秘文とされ、第67代弓前和(ゆまに)の池田秀穂により、解読、公開された。

 池田秀穂は次のように述べている。

 私はいま、まず神文を公開し、さらに「ユマニは他言すべからず」の秘聞まで公開してしまった。ユマニの守るべき掟はすべて破ってしまった。当然神罰あるだろう。わが家滅ぶべし。(中略)すべて覚悟の上。「弥生の言葉と思想が伝承された家」(朝日カルチャーセンター)

 それから(作り始めてから)丸五年、平成五年末、上下二巻五百頁の大冊、『弥生の言葉と思想が伝承された家』五百部が完成した。有名神社、大学、親戚、友人、縁故は勿論のこと、朝日カルチャーセンターに五十部委託し、出入りの学者に頒布していただくようお願いする等、様々に伝手を求めて頒布していただいたのであった。こうして置けば何れの日か、種から芽が出ることだろう。「日本曙史話」(沖積舎)

 池田秀穂は、覚悟をもって弓前文書を世に出し、そして研究されることを望んでいる。


     神文(現代語訳文)

  (第1章)
大宇は意図す、大自然変化の流れ。行く道筋、始まりの秩序立て。
大宇は意図す、原点の真相は、事態の自在無限なる疎密運動にある。
大宇の秩序立ては、事態が驚きの無限力塊の姿となったことである。

   (第1節)
 大自然、始まりの芽生え。

物質を造るという驚きの意志が生まれた。
力は発動した。物質を造るという驚きの意志のそれだ。
出現莫大なる増殖、爆発的に数多火の玉の素粒となった。
宇宙の心、溢れ出た力は奇しき大本となって、大震動を起こし、秩序立てられて行く。
宇宙の秩序立ては、纏まろうとする力が働いて行く。
宇宙の秩序立ては、数多流れ出す自由力の永久不変の形成にあった。
宇宙の姿は、不思議な数多纏まりの力が働き合っている。
宇宙の姿は、さまざまな星で満たされている。

   (第2節)
 恵みの太陽が、輝き出した。

宇宙形成のなか、ガスが纏まり行く。
宇宙における、形造られ行く力体となった。
宇宙の流れ、秩序立ての大きな垣根が造られる。
宇宙における、核を取り巻く数多の力が覆う集積体となった。
宇宙の流れ、圧縮され混沌状態になる。
宇宙における、灼熱の基が造られた。
宇宙の流れ、灼熱は輝きの放射となった。
宇宙における、輝く存在となった。

   (第3節)
 大いなる秩序の集積が形成され出した。

大いなる垣根が保たれた。
燃える灼熱体で満たされてゆく。
吸いこまれる数多灼熱の塊。
浮きあがる様々な灼熱の塊。
どんどん変化して行く岩盤。
乱雑に重なり合う岩盤。
入や(いや)盛り上がり寄せ集まつた所。
浮き上がったものですっかり満たした所。

   (第4節)
 いわゆる生命現象を持ったものが出現、蔓延しだした。

自然力結実の世代。
自然カの結実は小さな現象として芽生えた。
自然意志増殖の生態。
自然意志によって動く単体が出現した。
遺伝、種子増殖の世代。
自己意志による統一活動体が出現した。
親接(雌雄)増殖の生態。
生命有限の個別現象が出現した。

  (第2章)
大宇は意図す、大自然変化の流れ。行く道筋、移り行く秩序立て。
ああ威大なる熱と光の太陽の恵み、与え続ける力の流れ。
ああ威大なる総合秩序、さまざまの与え続ける力の流れ。

   (第1節)
 大空この虚空に踊るもの(それは次に示す通り)、充ち充ちたる不思議なる大本は、因果は幾重にも重なり動いている。
    
ああ威大なる照り輝く実体。
明るく照り輝く実体。
光り輝き続ける星。
巨大な力が流れ出ている星。
自に見えぬ力を持つ星。
燃える恐ろしい星。
目に見えぬ力を持つもの。
映える粒子。

   (第2節)
 ああ威大なる恵みを与える総合の流れ(それは次に示す通り)、自然に醸され、形成され溢れ出た力の流れである。
    
大空より降り注ぐ威大な力の流れ。
大地から湧き上がる組織的な力の流れ。
稲妻の流れ。
火炎の流れ。
風の流れ。
水の流れ。
生き物が造り出す力の流れ。
岩石土砂が造り出す力の流れ。

   (第3節)
 豊かに生み育てる母なるもの(それは次に示す通り)、生育完成、余剰から増加へとの一元の力の流れである。
    
秩序を生み出す霊力。
自然力を捕捉し活性化する。
水という媒体の霊力。
秩序体を捕えわが物とする。
余分の力を生み出す霊力。
意志を分化、籠らせ、寄せ集める。
分体を造り出す霊力。
充実するとその雛形を分離する。

   (第4節)
生まれ出る秩序体の過程は(次に示す通り)物事にはすべて生命がある。
妙なる力が醸し出される意志の段階。
自然力から分化した真の意志。
与えられた力が流れ出す意志行動の段階。
力を行使する基本意志。
物質組織段階。
物質形成の意志。
現世対応の段階。
秩序現象を続けようとする意志。

  (第3章)
大宇は意図す、大自然変化の流れ。行く道筋、永久の秩序立て。
大自然変化現相。
大自然変化現象。

   (第1節)
 新羅万象は、大自然保有力が起こす因果の永久輪廻運動である(これを輪廻因の法則という) 。

因縁結実相。
自然力吸収象。
事物発現相。
自然力集中現象。
事物分解相。
自然力解放現象。
余韻因果相。
自然力拡散象。

   (第2節)
 現実その裏に潜む意志の力は、現実が積み上がって行くうちに、意志は薄れ、力を失い、現実は永久の風化物となる(これを有限集゛(じゅ)の法則という) 。

あるきっかけで自然力は意志として活動して現実の種となった。
定められた因縁に従って発芽増殖分化して雛形となった。
その結果、定められた通り形成され充実し、有り余れる力を持つものとなった。
現実の積み重ねが増すにつれて、生まれる力は流れ去る。
定められた通り現実は風化しカは失せた。

   (第3節)
 始まりあれば必ず移り行くあり、その軌跡は影を永久に残す(これを無限覆の法則という) 。

大自然の威大な有り余れる力が輪廻している。
因縁の原点、大本の心の意図する所は。
初めの緒(いとぐち)は混沌から秩序立て完成へと進んで行く。
力の集積体が出来上がり、それが明らかに照らし出す現世その太陽の下。
あるきっかけで大本の意志が分化し、発動し、その現れは物質化の種となった。
芽は霊妙に定められた通り育ち行く。
集積、増殖、分化して妙なる現象となった。
余分のカは現象の増大に変化し。
現象が重ねられて行くうちに、根や木の芽のような秩序体に力は転換されて行く。
現象は異物、風化物に変わり消滅し、散り行く。
混沌は行きわたり覆い尽くして、因縁の原点に返ってしまった。
その軌跡の影だけは永久にのこる。

   (第4節)
 さまざまな因果によって生まれ、形成されて来た過去(次に示す通り)に戻って行くなれば、その間の罪穢れは消え失せ、大自然の心に帰一する(これを帰納充凝因゛の法則という) 。

威大な大自然の余剰力が輪廻する、その意志の中にはさまざまな因縁を持つ数多因子が蠢き回っている。
意思の因子が輪廻の力と邂逅し、結実に至る段階を大本の世界という。
与えられた力を発動して次々自然力を集中させて行くのは、結実してこの世に出た雛形である。
この現実の意志が力を獲得している段階を、生長の世界という。
取得した力を消耗して行くのが、完成した現実である。
現実を維持し、また分派して行く段階を、力の移り行く世界という。
持てる力はなくなった。ただ生きようという意志がある。
過去の影なる段階を、見えない道を行く世界という。

   (第4章)
大宇は意図す、大自然変化の流れ行く道筋、秩序立てへの順応。

    (第1節)
 この世の姿誘(いざな)うは、周囲の霊を誘発し、秩序をたてて醸しだせ。

自然の心分霊(わけひ)となれり。
意志は籠りて倍々増える。
力は溢れ、さらに増え行く。
道に生きたり、ああ生みの母。
さらに増え益し、弥(いや)重ね積む。
周囲の霊気誘われ震う。
自然の力集まり来たり。
自然に種が姿を見せむ。

    (第2節)
 現実阻む罪穢れ、自然の流れ張り放つ、秩序を立てて醸し出せ。

威大な力が輪廻する。
現れにける大自然。
この現実の浮世にて。
罪と穢れは行く道塞ぐ。
霊気震えば妙なる流れ、障りはすべて融し込む。
霊気張り出し過去の世界へ。
かくして行く手は晴れやかに。
宜しき萌(きざ)しは弥(いや)萌え出でむ。

    (第3節)
 現実の主その力、自然の力を吸い寄せる、秩序を立てて醸し出せ。

自然心凝(こ)りて分霊と纏まりて。
力は横溢発動し、物の種とはなりにける。
種の定めに従がいて倍加、分裂、増殖し、かくは雛子となりにける。
さらに奇しくも成長し力余れる物となる。
己の維持と後のため齢を重ね力失せゆく。
垢は霊気に洗われて霊気も力失いつ。
統(すぶ)る霊気は震い立て新たな縁を求めなむ。
空虚を造れ震い立て、ここに縁をば迎えなむ。
空虚が迎えし大霊気。
新たな力得たりける。
統ぶる霊気を鎮めませ。
霊気の流れ分霊のカまた新たなり。

   (第4節)
 生きる意思なる生垂増(いくたま)は何処(いずこ)へ道を辿(たどる)やら、真の姿おしえなむ。

威大な力が輪廻する。
自然変化の道筋に。
浮世の世界を歩むうち生きる力を失いて。
生きる力を失いて辿るは何処生垂増は。
因果の影へと迷い込む。
自然の力を吸い取りし。
生まれ出て来た元の道。
罪も穢れもその道に通り過ぎれば何もなし。
浮世の心霧晴れむ。
流れ来たりし始まりの。
分霊(わけい)となりしはこのところ垂増(たま)は垂真(たま)なり今覚めぬ。
奇しき廻(めぐ)りに生き会いて、妙なる所に至るべし。
威大な力が輪廻する。
生まれる基のこの力。
元の垂真とて改まり。
輪廻の流れの一因子、自然の心と融けて行くらむ。



弓前文書 第2章第1節

2021-12-17 10:16:42 | 弓前文書(神文)

2000天真津威醸移現育美積延アマツムカムロミチウツノ a ma tiumu ka mu ro mi tiu u tu nou
①大宇は意図す、大自然変化の流れ行く道筋、移り行く秩序立て。
②第2章 自然の移り変わり 美積延の巻
③第2章 大宇宙が意図する「神ながらの道」の移りゆき
④自然の移り変りの分析、裏に潜む力の流れ。
⑤天空の実態、自然の中のさまざまな力の流れ、これらの現象の説明。
⑥現に我々が見ている自然の姿、その中にはどのような力が働いているのか。
天真津威醸移現育(大宇は意図す、大自然変化の流れ行く道筋)
美積延(移り行く秩序立て) 美積(動き出す※移るの語源)美(生まれる)積(積み上げる)延(秩序立て)


2001天大日活芽醸雷゜育アオピルメムチチ a o pi ru mai mu ti tiu
①ああ威大なる熱と光の太陽の恵み、与え続ける力の流れ。
②ああ威大なる。物質への兆し、恵みを与える熱と光。反応を続けるエネルギーの塊。そのエネルギーの流れ。
③ああ威大なる太陽という光と熱の恵みを与え続ける力の流れ。
④ああ威大なる熱と光へと転換し増大するエネルギーよ。
⑤注)威大は威力が大きいという造語。又は、偉大の誤字。
◇古事記:天照大御神、オオヒルメムチ、オホヒルメノムチ、天照す・ひるめの命
天大(ああ威大なる) 天(ああ)大(大いなる)
日活芽(木、物を生み育てる熱エネルギーの恵み。太陽の熱と光。)
日活(太陽が動く※昼の語源) 日(光と熱)活(動く)
芽(自然の力が物に変わる、恵み)
醸雷゜(反応を続けるエネルギーの塊) 醸(反応が進む)育(エネルギーの流れ)


2002天大成積醸育゛アオナツムヂ a o na tu mu diu
①ああ威大なる総合秩序、さまざまの与え続ける力の流れ。
②ああ威大なる自然の重層した秩序を維持し続ける様々な力の流れ。
③ああ威大なる大地の幾重にも重なり合うエネルギーの流れよ。
④天地変化の力。
⑤ああ威大なる。われらが住んでいる大地。山も海も川も、夜昼、四季の移り変わり、自然という大地の中にある。そこには尽きることのないさまざまな力が流れ合っている。
◇古事記:大国主の神、オホナムチ、オホナムヂ
天大成積(大地の力。大地の自然現象をコントロールする力。大地の自然秩序)
天大(ああ威大なる) 天(感嘆詞)大(大きいという感嘆詞)
成積(大地) 成(秩序が出来上がった)積(積み上げる)
醸育゛(尽きることのないさまざまな力が流れ合っている。) 醸(物質がどんどん増大している)育゛(さまざまな力の流れ)


2100天真積虚躍充因奇基因゛重活アマツソラトヨクモヤエル a ma tu so ra tou you ku mo yau yai ru
①大空この虚空に踊るもの(それは次(2101~2108)に示す通り)、充ち充ちたる不思議なる大本は、因果は幾重にも重なり動いている。
②第2章第1節 宇宙の移りゆく仕組み
天真積虚躍(天空)
天真(我を含めてまわりすべて。大宇宙。自然) 天(感嘆詞)真(真の姿)
積(積み上げる)
虚躍(何もない空間が動いている) 虚(何もない)躍(動くという意味の感嘆詞)
充因奇基因゛重活(いろいろな因縁を持ってできたものが幾重にも重なっている)
充因(十分なる原因※豊の語源) 充(充分に)因(原因)
奇基(奇しき大本となって※雲の語源) 奇(不思議なる変化)基(大本の姿)
因゛重活(因果は幾重にも重なり動いている) 因゛(原因結果が繰り返される)重(次々と繰り返し繰り返し積み重なって行く)活(現在形。一般動作を表す)


2101天大与活成雷゜アオテルナチ a o tai ru na ti
①ああ威大なる照り輝く実体。
②ああ大いなる光を反射する実体。
③ああ偉大なる太陽の光を反射する秩序だった大きな物体。
④月のこと。
⑤与活テル。お月様が照るとは、太陽の光が当って跳ね返る力の変換反射の意味。月も惑星も自ら光を放つものではなく、太陽の光を受けて照り輝いていたことを倭人は知っていた。
天大(ああ大いなる)
与活成雷゜(光を反射する実体)
与活(力の媒介・変換を表す※照るの語源) 与(光を反射する※手の語源。力を自由自在に変換する媒体)活(~する)
成雷゜(実体。秩序だった大きな物体)成(秩序が出来上がった)雷゜(エネルギーの塊)


2102会威与活成雷゜アカテルナチ au ka tai ru na ti
①明るく照り輝く実体。
②明るく反射する実体。
③恐ろしい力を持つ照り輝く秩序だった物体。
④明けの明星、金星、火星、水星、土星、木星。いわゆる五つ星、惑星。
会威(明るくなった) 会(出会う)威(大自然の変わり行く力)
与活成雷゜(光を反射する実体、照り輝く実体)


2103日威活醸雷゜ピカルムチ pi ka ru mu ti
①光り輝き続ける星。
②太陽と同じ恒星といわれるもの。
③自ら光を放ち続けるエネルギー体。
日威活(威大な力に変わった※光るの語源)
日威(ピカッと光った。)日(認識出来るエネルギー)威(大自然の変わり行く力)
活(現在形。一般動作を表す)
醸雷゜(反応を続けるエネルギーの塊) 醸(反応が進む)育(エネルギーの流れ)


2104震゜垂威活雷゜プタカルチ pu ta ka ru ti
①巨大な力が流れ出ている星。
②振動しながら恐ろしいエネルギーが溢れ出ている。
③恒星の爆発、爆発寸前にある星、エネルギーをどんどん吸い込む星。
震゜(潜在エネルギーの発動)
垂(力が溢れ出る)
威活(恐ろしき大いなる変化) 威(大自然の変わり行く力)活(現在形。一般動作を表す)
雷゜(エネルギーの塊)


2105霊゜凝雷゜ピコチ pi kou ti
①目に見えぬ力を持つ星。
②認識出来ない星。
③太陽から遠すぎて見えない、また近くにいても小さいから見えない。
霊゜(自然の意志と力)※太陽は認識出来るが霊゜は認識出来ないけれども潜在力を持っている。
凝(固まる)
雷゜(エネルギーの塊)


2106火゜威雷゜ポカチ pou ka ti
①燃える恐ろしい星。
②燃えている星。
③恒星が爆発した。燃えながら欠けて行く彗星。地球に突入して来る流星。
火゜(燃えるもの)
威(大自然の変わり行く力)
雷゜(エネルギーの塊)


2107霊゜凝ピコ pi kou
①目に見えぬ力を持つもの。
②見えない力のあるもの、隕石とか星間物質、ガス体など。
③天空に広がる微塵(びじん)、ガス
霊゜(自然の意志と力)
凝(固まる)


2108火゜微ポチ pou tsiu
①映える粒子。
②高エネルギーの量子。暗黒星や星間物質のようなもの。オーロラのように高エネルギーを持つ粒子。
火゜(炎)
微(極めて小さい)
2107と2108をつなげて霊゜凝火゜微ピコポチ※彦星の語源。
 

弓前文書 第2章第2節

2021-12-17 10:16:11 | 弓前文書(神文)
2200天大芽積育醸成因゛凝充垂活アオメツチムナヤコトタル a o mai tu tiu mu na yau kou tou ta ru
①ああ威大なる恵みを与える総合力の流れ(それは2201から2208に示す通り)、自然に醸され、形成され溢れ出た力の流れである。
②第2章第2節 天地の移りゆく仕組み
③我等生物が生きている地表と或る程度の高所天空、地下、所謂水圏における力の流れは、様々な力が変換し熟成され、色々な物事となって、力が溢れ出ている。
天大芽積育(天地の恵み、その流れる力※天地(アメツチ)の語源)
天大(ああ大いなる)
芽(自然の力が物に変わる局面、またその動作)
積育(増幅する力) 積(物事が増大して行く)育(力の流れ)
醸成(熟成される) 醸(醸し出す)成(物事が完成した)
因゛(その結果は定められた通りである)
凝充(形成される) 凝(固まる)充(充実している)
垂活(溢れ出ている) 垂(力が溢れ出る)活(~している)


2201虚躍日威ソラピカ so ra pi ka
①大空より降り注ぐ威大な力の流れ。
②水圏に降り注ぐ様々なエネルギーの流れ。
③大空より降り注ぐ、太陽の熱、光はもちろんのこと、晴゜も含む宇宙から来るあらゆるエネルギー。
④大空より降り注ぐ、恐ろしい程、力強い宇宙精気の不可視の生命エネルギー。
⑤空にある最大の力。
⑥鹿島神宮の祭神タケミカヅチ。御雷(ピカ)のこと。
◇古事記:タケミカヅチ。 日威に積育ツチ(増幅する力)を付け、さらに、垂異タケ(粉砕する、武)を頭につけ、垂異日威積育タケピカツチ。日威はピカ⇒ヒカ⇒イカ、ミカと変化。
虚躍(大空。この虚空に躍るもの。※空の語源。空とは、まさに何もないところに、昼は太陽、夜は、月や星が躍動するところ) 虚(何もない)躍(躍動する)
日威(太陽の熱、光、宇宙から来るあらゆるエネルギー。霊的な晴゜も含むまれる) 日(光と熱)威(大自然の変わり行く力)


2202震゜積津延プツツムノ pu tu tiumu nou
①大地から湧き上がる組織的な力の流れ。
②圧力、地圧。それから流れ出す、この大地を秩序立てる力。
③地表からも様々なエネルギーが溢れ出ている。
④香取神宮の祭神プツヌシの布土(プツ)のこと。
◇古事記:トヨフツのことだと思う。
震゜(自然の意志と力が発動する)
積(物事が増大して行く状況)
津(意図する)
延(秩序立て)


2203日成鋭ピナツ pi na tsu
①稲妻の流れ。
②一点に熱と光の力があった。雷※稲妻の語源。
③雷の力。電子の移動の力。
日(認識出来るエネルギー)
成(秩序が出来上がった)
鋭(極めて狭い。突き刺す。鋭い)


2204威哈゛育カグチ ka gu tiu
①火炎の流れ。
②恐ろしきいろいろなものを食ってしまう力の流れ。
③焔の力。電子の移動の力。
④古い言葉で火のことをカグチと言った。
◇古事記:ホノカグツチ(ホノヤギハヤヲ、ホノカガ彦)
威(大きなエネルギーが一挙に発動する)
哈゛(いろいろ食べる)
育(力の流れ)


2205澄成育スナチ su na tiu
①風の流れ。
②澄み切って出来たもの、これは当然空気。その流れ、それは風。
③空気と流れ、流体の力。
④古い言葉でスナチという言葉がある。
◇古事記:シナツ彦(風の神)
澄成(澄み切って出来たもの。空気) 澄(自然の意志と力を吸い込む)成(秩序が出来上がった)
育(力の流れ)


2206澄゛実育ズミチ zu miu tiu
①水の流れ。
②流体の力。
澄゛実(水、泉※水という言葉は、朝鮮語のミルと、このズミの合成語。) 澄゛(どんどん吸い込む)実(物質)
育(力の流れ)


2207萌延積育モノツチ mou nou tu tiu
①生き物が造り出す力の流れ。
②生物の力
萌延(生物。生き物) 萌(目に見えて物質が増加して行く)延(秩序立て)
積育(増幅する力) 積(物事が増大して行く)育(力の流れ)


2208厳渡積育イワツチ yi wa tu ti
①岩石、土砂が造り出す力の流れ。
②岩石、土砂の力、物体の力の流れ
厳渡(岩石・土砂※岩の語源) 厳(不動)渡(行き渡る)
積育(増幅する力) 積(物事が増大して行く)育(力の流れ)
 

弓前文書 第2章第3節

2021-12-17 10:15:42 | 弓前文書(神文)
2300充因美積母萌延成垂増育活トヨウツガモノナタマチル tou you u tu xau mou nou na ta mau tiu ru
①豊かに生み育てる母なるもの(それは次(2301~2308)に示す通り)、生育完成、余剰から増加へこの一元の力の流れである。
②第2章第3節 生成化育の移りゆく仕組み
③生物の体内で循環する食物の理論を解いた処。生物が次々生れてゆく循環、これは食物の循環であり、体内に於ける循環でもある。その循環の原因はすべて熱が関連していることを解いたものである。
充因美積母(次々生み育てる母、生物の場※伊勢神宮の外宮の祭神豊受大神、伏見稲荷の祭神ウカの珠の由来)
充因(満ち満ちたる世界※豊の語源) 充(充実)因(世)
美積(生まれる) 美(生まれる)積(積み上げる)
母(生命を生む母体)
萌延(生物) 萌(目に見えて物質が増加)延(秩序立て)
成(物事が完成した)
垂(力が溢れ出る)
増(物質増加の最大の姿)
育活(エネルギーの流れは物を生み出す、命のもと、その母なる熱の流れ。) 育(力の流れ)活(~している)


2301延霊゜舞ノピレ nou piu rai
①秩序を生み出す霊力。
②組織を作る反応熱力。
③生命を維持するためには熱が必要である。
延(秩序が進行中である)
霊゜舞(現象の命のもと。熱と力※霊゜が集中すると熱に変換する。潜在熱エネルギーのこと。天照の分霊。) 霊゜(自然の意志と力の一単位)舞(集中動作)


2302晴゜萌狩パモガ pa mou xa
①自然力を捕捉し活性化する。
②暖かくなる、所謂春となると生命力は溢れ出る。
③春を象徴。
晴゜(大自然の持つ意志とその力が張り出して行く)
萌(目に見えて物質が増加して行く)
狩(食物となる生命体を獲得する手段)


2303澄゛霊゜舞ズピレ zu piu rai
①水という媒体の霊力。
②水の持つ熱保有力。
③水は熱を溜め込むから、生命にはどうしても必要である。
澄゛(どんどん吸い取る。水)
霊゜舞(現象の命のもと。熱と力※霊゜が集中すると熱に変換する。潜在熱エネルギーのこと) 霊゜(自然の意志と力の一単位)舞(集中動作)


2304澄哈成スグナ su xu na
①秩序体を捕えわが物とする。
②生物は総て水を吸い込むようになっている。
③夏を象徴
◇古事記:スクナヒコタケヰココロ。少彦名の神、漁師のえべっさん。
澄(自然の意志と力を吸い込む)
哈(食べる)
成(物事が完成した)


2305垂霊゜舞タピレ ta piu rai
①余分の力を生み出す霊力。
②炭素化合物の持つ熱吸収力。
③生命を分化、分割するためには熱をどんどん吸収することが必要である。
垂(力が溢れ出る)
霊゜舞(現象の命のもと。熱と力)


2306穂゜飯集゛ポギヂュ po xiu jiu
①意志を分化、籠らせ、寄せ集める。
②その例として穀物。
③秋を象徴
穂゜(自然の持つ意志と力が分派、独立したもの。分霊)
飯(五穀そのもの)
集゛(物質の無秩序な群がり)


2307増霊゜舞マピレ mau piu rai
①分体を造り出す霊力。
②炭素化合物の持つ熱移動力。
③生命を維持し子孫を増やして行くためには、自らの熱力を増していかねばならない。
増(増加する)
霊゜舞(現象の命のもと。熱と力)


2308充実子トミゴ tou miu xou
①充実するとその雛形を分離する。
②自らも充実し子供が次々生まれてくる。
③冬を象徴
充(充分に)
実(物質)
子(母体から生まれた二世。雛形。)