出張で東京へ行った帰りのこと。
新宿駅西口で友人との待ち合わせ。
相変わらずの駅へ向かう人、駅からでてくる人の波。
それぞれが目的が違うものの、まるで川のように流れていく。
待合広場は日が暮れているにもかかわらず、電飾光により明るく照らされて、相変わらずにぎやかだ。
待ち人達は思ったよりマナーが良い。
これは以外だった。
捨てられたタバコの吸殻はごく僅かだ。
タバコをふかし、携帯灰皿へ入れる者。
楽しそうに携帯で話している者等々。
1時間ほど経過しただろうか。
私は相変わらず植木横の柵に掛けて友人を待っている。
私の隣にいた若い青年。
服装はピンストライプの入ったダークの派手なスーツ。
靴は白いエナメルで相当派手に感じた。
いわゆるとっぽい兄ちゃんというところだろうか。
やがてサングラスをはずした。
こげ茶色に染まったその顔はどこか照りさえも感じられる。
青年のケータイが鳴る。。。
スイッチを押した途端に思いがけない電話口調。
「はい、○○です。今新宿駅西口で△△様をお待ちしているのですが、まだお会いすることができません。・・・その件につきましては店長のおっしゃるとおりでした。私はこのまま、引き続き△△様をお待ちいたしますが、もし、すれ違いという結果になりましたら、お電話をいただけますとありがたいのですが・・・。申し訳ありませんがもう少々お時間をいただけますでしょうか?よろしくお願いいたします。」
流暢に話し終えた後、ケータイのスイッチを切った。
驚いた。というより、何故かほっと安心した。いや感心したと言ったほうが当たっている。
こんな格好をした青年が、少なくとも上品な敬語を流暢に使う様は想像できなかった。
そこには生き生きと働く青年の「日常生活」が感じられた。
人は見た目で判断するもんじゃあないなあ、少なくとも自分が上司へ電話するよりも数段上手だ。
東京の人間ウォッチングはとても好きだ。
皆んなそれぞれの日常生活をがんばって生きている。
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