皆さんこんにちは!菱和園の山田です。
弊社はお茶屋さんなので、今回はお茶の雑学を書かせて頂きたいと思います。
タイトルにもありますが、「炉開き」とは、10月末から11月にかけて、冬になり、初めて炉(または囲炉裏)を用いることで、俳句では冬の季語ともなっています。
茶道においては、夏の間の風炉を閉じ11月の初旬になると「炉開き」を行います。この時期に合わせて、「口切りの茶事」を行いその年のいわば「新茶」を頂く訳です。
「口切りの茶事」では亭主が客人の目の前で壺の口を切り碾茶が取り出されます。そして石臼で抹茶に碾いたものを濃い茶として振舞われます。茶の湯の世界では最も正式な茶事とされ、お茶室の畳や障子を張り替えして新たな気分で茶壺の口切りを行います。まさに、新年行事のようです。
北野天満宮では、秀吉が御前で自らお茶を立てたのが始まりとされます。利休の北野大茶会が催されたことでも有名で毎年11月26日の「茶壺奉献祭、口切式」は京都でも風物詩となっています。
話しはそれますが北野天満宮のもみじ苑、そろそろ紅葉の見頃かも知れませんね!紅く染まった紅葉とお茶で、この季節を堪能されてみるのも情緒がありますね。
江戸時代、駿府(静岡)に隠居した徳川家康も深い味わいのお茶を好んだようです。
春に摘んだ新茶を茶壺に詰めて密封して、山間地で気温も湿度も低い井川大日峠のお茶蔵屋敷で保管して夏の暑さをしのいで後熟させました。晩秋になってお茶蔵を開き、山から駿府城まで運ばせて、お茶会を開いていたそうです。
朝晩の気温の変化で体調管理も大変な季節になってきましたので、カテキン豊富な緑茶を飲んで、
体調を崩さぬよう日々お過ごしください!