サンズ・トーク

黒部峡谷トロッコ列車

雪の立山を見たあくる日、われわれ一行はトロッコ列車に乗って黒部峡谷の険しい谷を見た。
前日のコースは富山市のほうから登ったが、今日の黒部峡谷は宇奈月温泉から入ってゆく。
黒部川を遡るのだ。

トロッコ列車の宇奈月駅。

この谷は狭く急峻、悪絶の崖が連なりそれでも木々は必死にしがみつくように生え、今、新緑の葉を一杯に広げている。

トロッコ列車は、天蓋なしのトロッコ車両と天井ありの電車風の箱があって、われわれは箱のほうに乗る。

黒部峡谷は、大正から昭和にかけて日本の近代化、国力増進のためダムを造って電源開発をする大工事の現場だった。トロッコ列車は、工事の資材や労働者を運ぶトロッコだったのだ。
谷が険しく、軌道は岩の壁を刻んで、トンネルも多く、工事の機械もない古い時代の苦しい開発がしのばれる。トンネル箇所のなかには、160度もの高温な地熱の場所もあって過酷な開発だったのだ。
だから、宇奈月温泉の源泉は谷の上流に泉源があって7キロもパイプで引いている。


ダム湖もいくつもあるらしいが、トンネルをでたりはいったりなのでよく判らない。シャトー風の建物が見えた。


深く刻まれた崖には黒部の万年雪というのも見える。


トロッコの終点は欅平というが、平地ではない。これから奥の険しさを暗示するような峡谷の風景。
大体、黒部というのはアイヌ語で「クルベツ 魔の川」という語源だとの説がある。
トロッコの軌道、トンネル、峡谷両岸の険しさを見ると、まんざら嘘でもないと感ずる。
でも、この辺昔はアイヌ語圏だったのだろうか。判らぬ。

われわれ、雪の立山へいったのと、トロッコに乗ったのと、GWで人が多く、乗り物の順番待ちとか行列とか、これには結構ストレスを覚えたのでした。わしらはともかく、小学1年生のMちゃん、よく頑張ったね。疲れない子だね。

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