宇江佐は、昨年11月、66才で亡くなった函館の小説家である。
髪結い伊三次捕物余話のシリーズで江戸末期の江戸下町に繰り広げられる市井の物語で評判となった。
私が最も感心したことは、函館に居て、よくも江戸の下町ものが書けるなあということだった。
玄冶店というところは、人形町ちかく、吉原があった近く、妾宅やわけありの女が住む黒板塀の路地。
もと花魁のお玉や、辰巳芸者、お妾などが登場して、これらの人物が住み暮らす物語なのだ。
巧みな登場人物のセリフ、話術など、創作といえ、異色の表現、なのに、物語の転結をきっちりと外さない力量には感心いたしました。
図書館で借りてきた本だが、この人の作はまだまだ楽しめる期待があるのだ。
昨日から、朝日新聞夕刊に彼女の最終作の連載が始まった。「うめ婆行状記」
乳がんで亡くなったが、その最後まで書き続けた作品だという。
私は、このブログで玄冶店を紹介したことがある。お富与三郎の物語が芝居になって有名な玄冶店だ。
http://blog.goo.ne.jp/san-gblog/e/abf7d375e0b554af5bbeb0c15237fc5b
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