70の瞳

笑いあり涙あり、36人の子どもたちが生活する児童養護施設「さんあい」の出来事や子どもと職員の声をお聞きください。

親の期待

2019-08-06 16:12:53 | 愛すべき子どもたち

全英女子オープンでセンセーショナルな優勝を遂げた日本選手の影響で、にわかにゴルフの英才教育を子どもに強いる親たちが増えるのではと推察する。日本人女子プロテニスプレーヤーが全米女子で優勝した時もしかり、中学生天才棋士が現れたときもしかりだ。子ども自身が望んでプロや優勝を目指すのは問題ないが、親の欲で子どもに強いるのは間違っている。

親が、進学、就職、結婚等、子どものライフステージに沿って様々な期待を寄せるのは自然なのことだ。一方で、過度な親の期待の押し付けは「不適切な養育、或いは虐待」と同じであることを認識すべきだ。大成功を収めた著名なプロピアニストは、3歳の時から母親の英才教育で、1日に12時間のレッスンをこなしていたと、懐かしそうにラジオで語っていた。

しかし、そうやって這い上がれた子どもは、極まれな才能や精神に恵まれた少数派であり、親の期待を押し付けられた子どもたちの多くは、期待通りにはなれない現実も語るべきであり、決して美談で終わらせてはならない。親の過度な期待の押し付けは虐待と同等である。子どもは親とは別人格であり、様々な選択と決定の主体者であることを忘れてはならない。

 

安心・安全な環境を作ってあげて、心身共に成長することを支援してゆくことが児童養護施設職員の日々の目標です。

 

 

 


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