70の瞳

笑いあり涙あり、36人の子どもたちが生活する児童養護施設「さんあい」の出来事や子どもと職員の声をお聞きください。

秋祭り

2015-10-13 09:27:33 | 愛すべき子どもたち

日曜日、子どもたちが朝からソワソワし雨が降り出しそうな天気を気にしている。午後から「コスモス祭り」や「埼玉工業大学大学祭」が予定どおり開催されるかどうか心配しているからだ。幸い天気は徐々に回復し、大学構内やすぐ近くのコスモス街道と呼ばれる道路には沢山の屋台が設置された。中高生たちは、それぞれ友だちと誘い合って出かけ、小学生以下の子どもたちは、職員が引率して出かけたていった。

 

小熊のように愛嬌のある、年少男児のRくんは、大学祭に連れて行ってもらい「楽しいね!」「楽しいね!」を引率した職員に連発している。焼きそば、フランクフルト、チョコバナナ、ジュース等、沢山の屋台が並ぶ。 多くの大人や子どもたちが、屋台を行き来したり芝生やベンチでくつろいだりしている。みんなみんな楽しそうだ。

 

でも、もしRくんがここで職員とはぐれたらどうだろうか? 天国にような楽しいお祭り会場は、一瞬にして地獄となる。見知らぬ人の雑踏の中、右も左も分からない。これからどうすればいいのか、どうなってしまうのか、不安と恐怖で途方に暮れるのに違いないのだ。だから、Rくんはいつもよりしっかりと職員の手とつないでいる。

自由奔放なRくん、大きくなったら1人で自由に歩きたい。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿