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かんさい熱視線「あきらめない男 片渕須直」

2017-03-03 19:58:18 | のんちゃん
こんばんは
今日NHK大阪で片渕監督のドキュメント番組が放送されました
毎日映画コンクールの授賞式から番組はスタートしました



「頼もしくてこっこよくて素直な監督だなと思って」と話すのんちゃん




当初60館程度の小規模上映でしたが人々の心を掴み300館以上に拡大され映画賞を総ナメにしている「この世界の片隅に」。

片渕監督のロングインタビューから作品の真髄に迫る内容でした。


要約すると
・予想をはるかに超えた多くの方に見ていただいて感謝している
・こうの先生の原作を読んだ時すずさんが愛おしい人に感じた
・すずさんの実在感を作り上げることが大きな目標だった
実在感はこれまでのアニメ作品を大きく凌駕していると業界の方も口をそろえて認めていました

70年前の天気や爆弾の種類、アリの動作など細かいところにも徹底的に拘り絶対になんとなくでは作らない監督。
そして警報が日常化するにつれ緊張感が失われる姿も描きました。
「画面に映るものは全部大事にする」この拘りが素晴らしい作品に仕上がった理由のひとつに上げられていました。

そして話題はのんちゃんへ
片渕監督は絵コンテの段階からすずさんの声はのんちゃんの起用を念頭においていました。


監督などスタッフみんなが示し合わせていないのに絵コンテの段階からのんちゃんの声を頭の中で使っていたと告白します。
実際にのんちゃんの声が入ると「血肉が通い体温肌触りがある感じが声で表現できた」と話す片渕監督。


続いて片渕監督のこれまでの歩みが紹介されます。
・宮崎駿監督作品の「名探偵ホームズ」に24歳の若さで脚本に抜擢されたこと
・その後順調にキャリアを積むも36歳に自身が監督したアニメが打ち切りになり挫折を味わったこと
・「自分自身をあきらめない」自らを投影した「アリーテ姫」への想い。
挫折を経験し自分の作品の軸となるものを見つけていく片渕監督。
しかし「内面を掘り下げる片渕作品は客は呼べない」という評価が映画界の定説になっておりスポンサーがつかない状態が続いてしまいます。
それでも貯金を取り崩し映画製作を続ける片渕監督。

苦境を救ったのは片渕作品のファンのみなさんでした。
クラウドファンディングにより3000人を超える人から4000万円を超える資金が集まりました。
手ごたえと使命感を感じ「今まで生きた意味が全部この上にある」とさらに情熱を注ぐ片渕監督。

「挫折続きだったがゆえにそういうところに辿り着いたのかなって気がします」と話す片渕監督。
「すずさんのこの言葉は監督自身の言葉に聞こえました」インタビュアー登坂さんのこの言葉で番組終了です。


うまくまとめられず歯がゆいですが丁寧に作られた素晴らしい番組でした
番組の最後で「次は違う軸線での作品になると思う」と話していた片渕監督。
今回と同じようにとんでもない情熱を注ぎ込むであろう次回作も楽しみです