先代 ◆ SANPO な ブ・ロ・グ

村田 青朔 が 一所懸命 書き綴る
「踊り」 だとか 「アート」 だとか
その 周辺の事
「小説」も 載せたい

【予定】 12月のSANPO

2008-12-12 |  「SANPO」 あれこれ
「12月 SANPO の 行動予定」

12-12 細部を書き換えて 新規にUPしますが、 大きな 変更なし。
12-11 いろいろ迷ったけど、 こうしました ・・・ というか、 こうしたい。


日時 : 12月14日 (日) 15 : 00 ~ 17 : 00
集合場所 : 横浜バンカートNYK 1階 カフェあたり

で、 あまり移動せずに NYK の 片隅で お・ど・ろ・う!
・・・ できれば 2階・3階・屋上が いいな (難しいかも しれないけど)。

最悪でも 屋外、 運河のあたりなら 17時までは お・ど・れ・る。
寒くなったら、 なかで コーヒーでも 飲めばいい。


前もって 許可もらおうかとも 考えたけど、 メンドクサイ。
向こうだって、 許可するとなると 責任が生じるから メンドクサイと感じると思う。

横トリSANPOも 無許可でやったんだから、 同列に あつかいたい。


散歩の途中で フラッと NYK に寄る感じ。

白く化粧した 横浜市民が、バンカートサポーターとして、
トリエンナーレが終った NYKを 見学させてもらう。

悪い事をするわけじゃない、 迷惑を かけるつもりはない、
ただ、 空間を 楽しもう。


今月のコンセプト : 文殊の知恵熱のカフェライブも 終わった、
トリエンナーレも 終わった、 そうこうしているうちに、 今年も終る
・・・ さあ、 あとの祭りだ!

以上が、12月の SANPO予定です。


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この下は、 ページに残された SANPOにいたる 足跡 ・・・

  ↓

2008-12-07

日にちは 決まっている。 コンセプトも決めた。
時間も決まった。 あとは 場所が コースが???


興奮さめやらぬような、 ボーっとしたような、
いつも以上の フヌケ状態!

ならば、 その余韻を おどろうか?
あるいは、 虚しさを おどるべきか?


(記事の一部、 「横浜 散歩」コーナーに移転)

12月のSANPO 外伝



かんじんの NYKは、 現在 工事中、
ちょうど14日がバンカートへの引渡しの日。

ただし予定で、決定ではない。

屋上は残すみたいだけど 解放はしない ・・・ とか、 詳細不明。


でもいいや、 15時 NYKに 集合。

行動予定と言うには、 かなり いいかげんだけど ・・・
その後の行動は、 追って通知するだろう。


12-08 あんまり、 移動は したくないなと思った ・・・
12-09 白塗りしたい、 曲もかけよう。



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2008-12-12 12:11:10 up

【SANPO】 SANPO 空洞説

2008-12-12 |  「SANPO」 あれこれ
12月のSANPOを前にして、 ふと むかし書いた 台本を 載せようと思った。
書きだしは 「ジンジャエールを下さい!」 と 似ているが 別バージョンである。

これって、 SANPOと 関係あるんだろうか?

・・・ 自分の中では 関係あるのだから しかたない。





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では、 はじまり はじまり~

台本 「虹の彼方に」

シーン 1.
白い衣装をまとい、 女がゆっくりと登場。
女は2膳の箸を 髪に差している。
壁を背に正面を向き 立つ。

立ってはいるが、 本当は移動ベッドに 横たわっている。
彼女は心臓腫瘍摘出手術のため、 オペ室に運ばれている。
静止しているが 移動中。

つい先ほど 病室で麻酔の注射を打った。
それが 徐々に効いてきたようだ。
身体はフワフワと軽いようでいて、 動かそうとすると 重たい。

周りに家族が同行しているが、 彼女の視界に入らない。
手術の前にもう一度、家族の顔を見たい。
マブタが重い。
だが、 手はかろうじて動く。
両手の親指と人差し指を 左右のまぶたにあて、 閉じないようにする。
「オーイ」 皆を呼ぶが 声は出ない。
様子を察して、 夫と娘と息子が そばに集まってくる。
家族の顔を か ・ く ・ に ・ ん ・・・ 徐々に手のひらが 下を向く。

シーン 2.
黒い服を着た男が 大きなダンボール箱を抱えて登場。
左手上腕に黒いガムテ-プ。
箱をテーブルに置き、 着席する。

箱をそっと なでまわしている。
ふと手を止め、 つぶやく。
「ブー、 違うね」
「だって おまえは生きている」。
ダンボール箱の角を 指でチョンとつつき、笑みを浮かべる。

対向車がせまる。
「オッと!」 前方に目をやり、 ハンドルを握る。
彼は 運転中だったのだ。
台本の構成を考えながら、 海岸線を走っていた。
隣りの席には、 妻が座っている。

シーン 3.
壁際に立っていた女、 手の位置を変えずに 数歩前へ進み止まる。
・・・ベッドから浮き上がる。

指をまぶたに当てたまま、 手のひらを前に返す。
第3・4・5指は風に揺れる 長いまつげ。

お出かけ前に、 鏡を覗いている。
「あら、 アタシって綺麗だわ!」
先日、 夫と交わした会話を思い出す。

女(妻の口調)「ねェトオチャン、 あたしって美人薄命よね?」
女(夫の口調)「ブー、 違うね」
女(妻の口調)「何でさ」
女(夫の口調)「だって おまえは生きている」

鼻の先を チョンとされる。
くすぐったい。
「キャハッ!」 肩をすぼめる。

指が まぶたから離れる。
左右の目が親指の先に移動し、本来の目は 心の目となった。

彼女は今、 大きな白い渡り鳥。
2本の親指は 合わせて一つの首、 他の4指は 翼。
左右の手は離れたりくっついたり、 ピアノを弾くように 空を舞っている。
下界を見下ろす。
ここは三浦半島上空、 海が見える。
夫の車が 海岸線を走っている。

上空の女(隣の夫に)「とうちゃん、 今日の夕飯なんにする?」
車内の男(隣の妻に)「何でも良いぞ」
上空の女(独り言)「チェッ、 まだ分かってないな」

鳥は舞い上がり、 海の向こうに消えていく。
車は山側に曲がり 公園墓地で止まる。

シーン 4.
男は今日聞いた 医師の話を思い出している。
人差し指を自分の胸に当て、 メスの動きをなぞり 確認している。
「胸骨をまっすぐ縦に切り下ろし、 左に開くようにメスを入れる」
男はポケットからカッターナイフを取り出し、 ダンボール箱のオペを始める。

蓋を開け、 箱の中をのぞく。
箱の中は 20年前の我が家。
「ただいま~」

玄関先の三畳間で、2人の子供たちが出迎えてくれる。
「おかいんちゃ~い」 長女の声である。
長男がヨチヨチと 歩みよってくる。
妻は奥で 夕飯の仕度をしているのだろう。

医師は無造作に 手術を開始する。
「動脈を切り離し、 心臓を取り出します」
4本のホースの先を、ダンボール箱に差し込む。
「その間は 動脈を人工心臓につなぐので、 血流は確保されます」
箱の中から 心臓を取り出す。
「取り出した心臓にメスを入れ、 腫瘍を摘出します」
看護婦に 心臓を手渡す。

女は大きな赤いトマトを 受け取る。
ニッコリと 「お帰りなさい」

医師は去るが、 男は残る。

シーン 5.
ここは ダンボール箱の中。
20年前の 我が家。
妻が台所で 夕飯を作っている。

「受け取ったトマトに包丁を入れ、 8つに切り分けて ヘタを取ります」
「ちぎったレタスの上に トマトを盛り付けます」
「マヨネーズをかければ、 出来上がり」
「今日も これだけ~」
妻は出来上がったサラダを かたわらの男に手渡す。

男はサラダを ダンボール箱にしまう。
2人で天井を見上げる。
雨漏りしているようだ。

男はホースを抜き取り、 箱の蓋を閉める。
・・・2人退場。

シーン 6.
明るい暗闇。
子供たちが 箱の中の保育園で遊んでいる。
「カゴメカゴメ」 が聞こえる。

シーン 7.
雨が降っている。

左右から男と女が 傘を差して登場。
男は赤いバラの花束を抱えている。
2人は近づき、 すれ違う。

鳥になった 左右の手。
2人で一緒に 大空のピアノを弾いている。
なぜかタンゴである。

2人は立ち止まり 見詰め合う。
男は傘をすぼめ、 花束を女に差し出す。
女は花束を受け取る。
傘と花束を右手に持ち、 左手で一輪だけ抜き取り 男に返す。
男はバラを受け取り、 差し出された女の手を握る。

女の薬指から血が流れている。
男はバンドエイドを取り出して 傷口をふさぎ、 指に口付ける。
男は 自分の人差し指で傷口に呪文をかけ、 今度はその指で 女の鼻をチョンとつつく。
女は肩をすくめる。
男はバラを胸のポケットにさし、 女の持つ傘を受け取って 手をつなぐ。
2人は前へ進み、 ダンボール箱の前で止まる。

シーン 8.
海の見える 公園墓地。
雨は降り続いている。
墓の前の 男と女。
女は花束を墓前に供えた後、 イナイイナイバー とダンボール箱の蓋を開ける。
男は傘を 墓にかざす。
2人で中を覗きこみ、 子供達をあやす。

女は髪から2膳の箸を引き抜き 片方を男に渡す。
家族4人の食事が始まる。
箱の中の サラダを食べる。

いったん箸を上げ 2人で迷い箸。
目を見合わせ、 2人は箸を箱の中に置く。
「ごちそうさまでした」
男は礼をする。
女は手を合わせ、 墓を拝む。

男は傘を 女に手渡す。
女は傘を男に差しかける。
男は胸元のバラを手にとり、 ダンボール箱の中に しまい込む。
箱の蓋をガムテで塞ぎ 手術が終わる。

女は再び花束を手に取り、 夫が雨に濡れないよう傘をかざしたまま 数歩後ろに下がる。
男はダンボール箱の左胸に バンドエイドを貼る。
呪文をかけた後、 箱の角をチョンとつつく。
女は肩をすくめ 鳥になって上空を舞う。
後ろを振り向き、 花束を客席に投げる。

女は空を見上げる。
雨は上がった。
女は傘を閉じ、 振り向く。
男は海を見ている。

女は空へ帰っていく。
虹が掛かっている。

<おしまい>


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いつも 同じようなところを グルグル回っていますねえ、 しつこいかな?
でも しょうがない、 オレは シツコイのだ!


ブログに載せている 小説の、 続編 みたいなもの ・・・ である。

小説 「海が漏れる!」



前半の3つのシーンは 独立させて 別な台本にした。
それをまた 少し書き換えて、 ハマート2号に 載せてもらったのが
「ジンジャエールを下さい!」 なのだ。

このブログの、 「アート」 コーナーにも 載せている。

「ジンジャエールを下さい!」



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「文殊の知恵熱」 のパフォーマンス ネタの 一つに、 段ボール箱演奏がある。
先日の バンカート・カフェライブ 「UNG-A」 でも 使った。

パフォーマンスが終ると よく質問される。
「あの箱の中には、 なにが入っているんですか?」

今回も聞かれた ・・・

作り方は、 製作者である 松本くんの ホームページを 見てもらえればいい。

不思議美術家 / 松本 秋則



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だけど 僕の段ボール箱には、 別なものも 入っている ・・・

松本くんの段ボール箱にも、 とうじまくんの段ボール箱にも、
それぞれ いろいろなものが 詰まっているはず。


「文殊」 も SANPOだし、 「SANPO」 も 文殊だし ・・・、
で 「このブログ」も、 「バンカート NYK」 も、 段ボール箱 なのであ~る。

なかは 空洞なのだ、 大切な空洞なのだ、 そんな空洞が ぎっしり詰まっているのだ、
そして、 だから、 迷路なのだ ・・・

オレは そんなところを SANPOしている。



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2008-12-12 10:46:33 up