1170)房総ワンデイハイク 旭市（５景目 海宝寺）

　電車の中で財布を落としました。気づいた時、電車はすでに彼方へ去っていましたが、落ち込んで改札口を出たところで「財布落としましたよ」とご婦人が声をかけてくれました。そんな夢から覚めた日に電車に乗ったら、前に座っていたご婦人がポーチを落としたことに気づかずにドアに向かったので、夢の中での恩返しをする機会となりました。


　旭駅からの彷徨、袋西溜池を後に隣接する県道28号線を北上します。あまり道幅が広くない道ですが、トラックや大型バスが頻繁に行き交います。その道を袋溜池西から10分程北上すると、海宝寺（かいほうじ）が建っています。

　前回ご覧いただいた袋溜池を含むこの一帯には、かつて「椿の海」という東西12キロ南北６キロの大きな湖がありました。持参の地図で計れば見開き総てが湖になってしまう程の大きさです。

　椿の海は江戸時代に干拓が行なわれ1670（寛文10）年、18箇所の新田が出現しました。この新田の豊年満作祈願のために３社５寺が造営されたのですが、海宝寺はそのひとつとして1681（延宝９）年、慶範（けいはん）という高僧によって建てられました。


（海宝寺楼門　－旭市琴田 2011/10/23－）

　海宝寺という名前も「椿の海」から来ているのでしょうね。内陸にあるのに海が付くのを少々不思議に感じていましたが、合点です。



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