低速(第一フェーズ)のチップ速度
コールド+アルミと言う条件です。スリーブ内の溶湯とガスが混じり合わないようにゆっくりピストンを送り出す第一フェーズ、低速部(設定)とか呼ばれています。通常500トン以下なら0.2~0.3m/s の一定速が選択されていると思います。私は数年前に親しい鋳造主任に頼み、低速を0.1から0.4まで段階的に変化させて高速切り替え点まで移動させると溶湯へのガスの巻込みは少なくなるはずだと考えてテストしてもらったことがある。しかしこの時は時間もなくはっきりした効果を確認することが出来なかった。その後この主任も定年となってしまったため、私の仮説は確認が取れていない。これは液体を加速すると内部の圧力が高まるという現象から、内部に巻き込まれたガスは押し出されるだろうという予測です。この現象はPETボトルに50%程度の水を入れて平面の上を移動加速させるだけで確認が出来ますジュースでもできます。どなたか鋳造工場で巣不良で困っている方、少し余裕の時間にサンプル評価までして報告いただけませんかね。この時の鋳造機は東芝機械のJシリーズでした。古い機械と違って低速域を細かく速度指示することが可能になっていました。「液体を加速すると圧力が高くなる」という話は「流れのふしぎ」講談社ブルーバックスに有ります。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます