日本ダイカスト協会によるダイカスト展が、11月24日から26日まで開催されます。筆者も展示応援で25日26日はブースに顔を出しています。金型冷却の新しい商品を企画しましたので、ぜひご覧ください。
お節介ながら、DC業界での参考書を紹介します。
最初の本は、「ダイカスト技術入門」。 私の持っているのは、1971年に出版された初版で、業界に入った1975年夏に神田で購入したもの。現在は第二版となっている。当時ずいぶん高価な本だと思ったが@1300円でした。
次も同じく日刊工業新聞社から1993年に出ている「ダイカスト金型の設計・製作」、油圧シリンダーの設定などでずいぶんお世話になった。こちらは中古本でしか手に入らない。
次も日刊工業新聞社から2004年に出ている「マグネシウム合金ダイカスト技術」、マグネシウムの型が半分近いので一応購入した。
次も日刊工業新聞社から2003年に出ている「ダイカスト用金型の寿命対策」、非常に詳しい資料が提供されている。以上すべて日刊工業新聞社でした。
つぎは、英語に抵抗のない方に。「Pressure DieCasting Part 2] 初版が1983年のもので、現在は中古しか手に入らないと思う。私も中古として購入した。本は$10ほどで輸送費が2倍ほど掛かった。
次は今年購入したもの。2005年に発行されたもので、日本国内でも購入可能だが、USA-amazonからなら六掛けで手に入る。まだ画像を見ているだけで中身の読み込みまで至らず。
また日本語に戻ります。ランナー設計に必要な流れに関する本を数冊。
熱に関するものと金属材料に関するもの。
さらに最近避けては通れない真空に関するもの。
以上、紹介だけさせていただきました。若手技術者のみなさん、基本の本だけは目を通してくださいね。
低速(第一フェーズ)のチップ速度
コールド+アルミと言う条件です。スリーブ内の溶湯とガスが混じり合わないようにゆっくりピストンを送り出す第一フェーズ、低速部(設定)とか呼ばれています。通常500トン以下なら0.2~0.3m/s の一定速が選択されていると思います。私は数年前に親しい鋳造主任に頼み、低速を0.1から0.4まで段階的に変化させて高速切り替え点まで移動させると溶湯へのガスの巻込みは少なくなるはずだと考えてテストしてもらったことがある。しかしこの時は時間もなくはっきりした効果を確認することが出来なかった。その後この主任も定年となってしまったため、私の仮説は確認が取れていない。これは液体を加速すると内部の圧力が高まるという現象から、内部に巻き込まれたガスは押し出されるだろうという予測です。この現象はPETボトルに50%程度の水を入れて平面の上を移動加速させるだけで確認が出来ますジュースでもできます。どなたか鋳造工場で巣不良で困っている方、少し余裕の時間にサンプル評価までして報告いただけませんかね。この時の鋳造機は東芝機械のJシリーズでした。古い機械と違って低速域を細かく速度指示することが可能になっていました。「液体を加速すると圧力が高くなる」という話は「流れのふしぎ」講談社ブルーバックスに有ります。