会長の岩﨑雨人です。
FirstStepでは、対話を重視した、いわゆるオープンダイアローグ的な手法で、
親たちのための勉強会を22年間以上続けて行っていますが、
どのような勉強会なのか?
その勉強会をわかりやすく伝えるために私なりに絵的な3次元表現にしてみました。
相談にいらっしゃる殆どの家庭は、皆さんそうですが、
思考のリングワンデリング状態に入っており、
そこからの出口が見つからない状況ですよね。
参考 リングワンデリング
(登山などで吹雪,濃霧,暗夜などのため,方向感覚を失い,
無意識のうちに同心円を描くように同一地点をさまよい歩くこと。
ですから、我が子のことで同じ悩み、同じ考えが繰り返してしまうこと。)
自分たち家族の問題というひとつの平面上でリングワンデリングを起こしています。
ただ、勉強会で他のお困りの家庭の状況(お子さんの年齢に関係なく)を聞いているときには、
第三者として冷静に客観視ができています。
(自分の事はよくわからないが、他人の事はよくわかる、ということ)
それら各家庭は、親子関係も環境も全く異なるので、
自分の家族とは違う平面の上でリングワンデリングを起こしており、
それを客観的に眺めているわけです。
それら何組かの家族の状況(異なる平面での状況)の話と、
相談者ではないカウンセラーや専門家、経営者、等の「ひきこもりに理解ある人たち」
の話が入り混じった対話という池の中へ、
相談者が浸って、それら意見も聞いていると、
話の合間、合間に自分たち家族のことがふわっと浮かんでくるはずです。
私達の勉強会はカウンセラーや専門家から一方的にカウンセリングを受けるのではなく、
「ひきこもりを解決する主役は親」
という観点を重視し、思考迷路から脱却するために
「親自らが対話の池の中で考える続けること」
が大事なのだと思っています。
また、できれば、
母親だけでなく、父親も一緒になって対話の池の中に浸かることを強く推奨しています。
(㊟ 母子、父子家庭であれば、家族会等で仲間を得ることが大切ですね。)
解決に至る早道は「急がば回れ」であり、当事者本人ではなく、
むしろ家族そのものを改善すること、家族システムズ・アプローチが大切だからです。
(家族は一つのシステムであり、家族の誰かが困難を抱えると、家族全体に影響が及びますよね。)
その考え続けることの繰り返しによって、
自然と自分の家族の状況を俯瞰することができるようになり、
活路を見出すことができるのだと思います。
実際に私たちの会では22年以上にわたり、そのことによって救われた家族が沢山います。
この勉強会に私たちは自信を持っています。